PMSについて

生理前に起きる様々な症状・PMS。一口にPMSと言っても症状は人それぞれのため、PMSとは何なのかについて丁寧に解説。

改善方法からPMDDとの違い、おすすめアイテムまで徹底調査しました。

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PMSとは?

PMSの正式名称は「月経前症候群」

文字通り、生理前に起きる様々な症状を指しています。

PMSとは何なのかについて、現役薬剤師の福井セリナさんに解説していただきました。

PMSは症状が出る期間が限られていて、生理3~10日前から始まり、生理がはじまるとともに症状がなくなるのが特徴です。
「なんだかいつも通りにいかない」「彼氏に無性にイライラする!」と思っていたら生理が来て、「あれ、PMSだったのか」と後から気づく人も多いようです。

PMSの症状は個人差がかなり大きく、その種類は200通り以上に及ぶと言われています。
代表的なものは以下の通り。

中でも心の症状が強く、イライラ・不安・怒りっぽくなる・うつ症状によって人間関係や仕事にまで影響を及ぼすようなら「PMDD」の可能性も。これは「月経前不快気分障害」といって、れっきとした精神疾患の1つ。病院での治療が勧められています!

そもそもPMSはなぜ起きるのか?

では、そもそもなぜPMSが起きてしまうのでしょうか。

その原因は生理前に起きる「女性ホルモン量の急激な変化」にあります。

(小林製薬 命の母ホワイトHP参照)

いわゆる「生理前」と呼ばれる期間は、図の中でも「黄体期」のことを指します。
生理が起こる過程では「エストロゲン」「プロゲステロン」という2つのホルモンが関わっていて、女性の体を妊娠しやすい環境にすべく、様々な働きをします。
妊娠過程以外にも、エストロゲンは髪や肌を美しく保ち、気分をアップさせてくれる作用、プロゲステロンは体の水分量・ミネラル調節などにも関与しています。
この二つのホルモンが、図のように黄体期周辺で分泌量の変化を起こすことで、卵子を着床しやすくし、受精しなかった場合は生理を起こして次のチャンスに備えてくれます。
ですが……このホルモンたちがとても厄介!毎回量の調節がうまくいくわけではないのです。

日々の疲れや体質、年齢など様々な要因でバランスが崩れ、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減りすぎたり、多すぎたりすることでPMSが引き起こってしまいます。

(詳しい記事はコチラ) 生理前、ピルを飲んだらPMSは緩和するって本当? PMSの症状と原因、4つの解消方法を薬剤師が解説