個人の努力でどうにもできないことを変えるにはどうしたらいい?

前回話題になった「選択的夫婦別姓」、雇用や経済の格差など、個人の力だけでは変えることができないことを変えたい時どのような行動を取れば良いのでしょうか?

前回に引き続き、これってどうする?なお悩みについて徹底的に討論をしていただきました!

対談してくれたのはこのお二人。

友達と選挙に行こう!

千鶴子 社会を変えるには政治を変えないとね。そのためには選挙で政治家を選ばないと。残念なことに、20代の投票率は5割を切っていてとても低い。エライザさんは選挙に行ってる?

エライザ はい。身近な人たちが感じる不平等や不満、私の感じている理不尽はどうすれば解消するか、どこにお金が足りてないのかを考えて、誰に投票するかを決めています。自分が拡声器になれたらいいなと思って、俳優仲間と『VOICEPROJECT 投票はあなたの声』という映像に参加したりも。推しの政治家もいます!

千鶴子 政治家に推しがいるのはいいね。推しという身近な言葉で、選挙や政治に親しみを持ってもらえるから。どんな推し活をしているの?

エライザ SNSや映像も見ますが、どんなにいいこと言っていても政策比較サイトを見ると違ったり、政策がよくても態度が悪かったりすることもある。情報元が偏らないように、バランスよく見るよう意識してます。

千鶴子 政治を自分ごとだと認識するのは大事。若い人の間では、政治の話をしにくくて、すぐ意識高い系って引かれちゃうって本当?

エライザ 私もインスタに「選挙帰りのお散歩が好き」とか投稿するんですけど、最近は「選挙行ったよー」というコメントや投稿は増えてる気がします。ただ、投票率は上がってないですね…。

千鶴子 投票に行かない人は、このままでいいって思ってるのかしら?

エライザ どうなんでしょう。学校で選挙の方法を学ぶ機会がないから、どうやって候補を選んでどんなふうに投票するのかちゃんと理解してないまま大人になっている人も多いと思います。「はい、スタート」って放り出されても、土台ができてない。

千鶴子 確かに、選挙権が18歳からになったけど、学校で選挙権はどう使うのかは教えてくれない。社会を変えたい人は、選挙に行く時に友達を1人連れていって投票率を上げてほしい。投票率50%が20%上がって、70%になれば政治が変わると言われてますから。10人のうち今選挙に行ってない2人が行けばいいんです

池田エライザ。ar7月号より

上野先生最近のおすすめの本

『僕の狂ったフェミ彼女』

ミン・ジヒョン著、加藤 慧訳(イースト・プレス)『僕の狂ったフェミ彼女』

「最近面白かったのは、男女間のコミュニケーション不全を描いた、韓国の小説『僕の狂ったフェミ彼女』」(千鶴子)。愛と癒しをくれるはずだった初恋の彼女に、久々に再会したらフェミニストになっていた…。価値観の違う二人の「愛」と「権利」をめぐるスレ違いのような恋愛を、男女の視点で描き「第二の『猟奇的な彼女』」と評され大ヒット。韓国でドラマ化が決定した一冊。ミン・ジヒョン著、加藤 慧訳(イースト・プレス)

Model:池田エライザ
Photo:Hanamori Yuri
Styling:Ito Makiko
Hair Makeup:Inomata Maiko(TRON)
Text:Osada Anna
Design:Suzuki Satomi (wyeth wyeth)