まだまだ思うようにお出かけもできず、おうち時間が多めな毎日。料理するぞ!と意気込んで一度は色々買い揃えてみたものの、結局いつものズボラ飯に舞い戻り……って人も同じくらい多いはず。そして、そんな買ってみたものの一向に使いきれないアイテム代表といえば、ずばり!スパイス!!!
そんな眠っているスパイスのことを、「休眠スパイス」と呼ぶって知っていましたか?
「休眠スパイス」ってなに?
休眠スパイスとは、天下のエスビー食品が命名した、使いきれずに眠らせてしまっているスパイスのこと。実際、エスビー食品が6月に実施した調査によると3ヶ月以上出番のないスパイス(=休眠スパイス)を持っている人は約4割に上るという結果に……!
なかでも休眠スパイス保持者の30%以上が挙げた代表的なものが、クミン、コリアンダー、シナモン、サフラン、ナツメッグ、ローレル、オールスパイスの7種類。
レパートリーの少なさに悩んで、使うタイミングを見失っている人がたくさんいるみたい。わかります、わかりますその気持ち。
というわけで、今年の夏こそ我が家の、あなたの家の、「休眠スパイス」を再び呼び起こそうではないか!!!
我が家にもあります、キッチンの隅で数ヶ月出番なきままの哀愁漂うスパイスの数々。お前ら、惨めな思いさせてごめんな。
「休眠スパイス」どうしたらいい?スパイスのプロに聞いてみた♡
お話を伺ったのは……
インド料理からお家カレーまで精通する次世代のカレー研究家。著書に「初めての東京スパイスカレーガイド(さくら舎)」。「マツコの知らない世界」などメディア出演も多数!
ブログ:「カレーなる365日」https://ameblo.jp/maruyamashu/
Q.丸山さんが「スパイスブームきてるな!」と感じる瞬間はどんな時ですか?
まず第一に、スパイスカレーのお店がものすごく増えたというところですかね。
“スパイスカレー”という言葉自体は大阪発。2011年頃からジワジワと盛り上がりはじめ、2012年に本格的に火が付き大阪で一大ブームとなったようです。
東京では南インドやスリランカ、ネパールといった本格的な南アジアの料理に注目が集まっていたこともあり、やや遅れて2017年頃から人気になっていった印象があります。
“スパイスカレー”という言葉は、新しくて耳馴染みが良くキャッチー。言葉そのものが浸透したこと、そこにさらにコロナによるおうち時間が増えたことで、自宅でスパイスカレー作りに挑戦する人が増えてさらにブームに火をつけたと考えられます。
Q.たしかにキャッチーですよね!では、女性におすすめのスパイスがあれば教えてください!
まず、すごくオススメなのがシナモン。
大阪大学微生物病研究所、高倉伸幸教授によると、肌の毛細血管を丈夫にしてくれるのでシミやシワなどの老化現象を予防することができるんだとか。つまり、アンチエイジング効果を期待できるスパイスなんです。
週に2回、1回1g以下の摂取でOK。シナモンパウダーはひと振りで大体0.1gなので、カレーなどにぱぱっとかけるだけで大丈夫。気軽に取り入れられるのもいいですよね。
もうひとつオススメなのが、カレーの定番スパイス・クミンです。クミンはインドでは“自然のお通じ薬”として使われることもあるスパイス。胃腸に良いのが代表的な効能で、消化やお通じの改善を助けてくれます。
さらに、クミン100gに対して鉄分が11.7mgも含まれているので、定期的に摂取することで貧血予防にも。
カレーを作る時にクミンパウダーを加えると、より効果が得られると思います。
Q.女性にうれしい効能がいっぱいですね。では、そんなスパイスと相性が良い“意外な食材”があれば教えてください。
サバ缶は本当に相性がいいです。今年はエスビー食品や新宿中村屋からもレトルトのサバカレーが出ているし、あまり知られていませんが、カレー好きからはすでに市民権を得ています。
野菜だと、大根やかぶ、いんげんなど。
どれも和食のイメージが強い野菜ですが、インド料理でも定番の食材。スパイスを使った料理との相性がすごく良いです。
珍しいところだと、梅干しも実はいいんですよ。
カレーの重要な要素のひとつである“酸味”。一般的にはトマトやレモン果汁などで酸味付けをするのですが、梅干しで代用すると意外にも合うんです。中に入れても、上にトッピングしても美味しい。
夏バテの時には梅干し×カレー、おすすめです!
Q.では最後に、ズボラな人でも実践しやすいスパイス活用法があれば教えてください!
やっぱり一番は“カレーに振りかける”ですね。スパイスは煮込む時に入れなきゃいけない=めんどくさいと思ってしまう人が多いですが、気にせず食べる直前に上から振りかけるだけで大丈夫!スプーンで混ぜながら食べれば、それだけで十分美味しいです。
合わせ技として、クミンやコリアンダーなどのスパイス×一味唐辛子がおすすめ。カレーの面白い現象のひとつで、辛みを加えることで、香りがぎゅっとまとまって引き締まるんです。レトルトカレーでもワンランク上の味を楽しめますよ。
あとはコンビニで売っているもつ炒めなどの肉系おかず。クミンをパラパラ振りかけると、アクセントが効いて美味しい。これもクミン+一味唐辛子で、コンビニ惣菜がエキゾチックなエスニック風になるので、ズボラな人にもおすすめです。
すぐマネできておいしそう!さっそくやってみます!
では最後に豆知識。カレーを食べていて、うっかり洋服にハネてしまってできたカレーシミ、実は簡単にキレイに落ちるんです。
カレーの黄色いシミの正体は、ターメリックというスパイスに含まれているクルクミンという成分。このクルクミンは紫外線に当たると分解される性質があるんです。
なので、カレーがついたら油分を落とすため軽く洗って、その部分を天日干しにしてください。そうするとほぼ確実に落ちます。
お気に入りの洋服をカレーで汚してしまっても、諦めないでください!
さらば、休眠スパイス!夏スパイスレシピ3選
スパイシー丸山さんが教えてくれた、女性におすすめのスパイスや相性の良い食材を使った夏レシピをご紹介!即作れちゃう簡単なものばかりなので、スパイス消費にぜひ♡
夏にぴったりエスニック風味! サバ缶スパイス炒め
材料(2人分)
サバの水煮缶 1缶
オクラ 3本
クミンパウダー 小さじ1.5
コリアンダーパウダー 小さじ1
ブラックペッパー 小さじ1/3
<作り方>
1 鍋に油をひき、オクラを軽く炒める。軽く身をほぐしたサバ缶を入れ、強火で炒める。身が乾かないように、途中で間に残っている汁を加える。
2 オクラにある程度火が通ったら、パウダースパイスを入れる。
3 最後に塩で味を整えて完成。
※スパイシー丸山さん提供レシピ
相性抜群のサバ缶。この材料にさらにカットトマト、ターメリック、一味唐辛子などのスパイスを加えていくと、よりカレーっぽい味わいになり「サバキーマ」に!
ビールが飲みたくなる絶品おつまみ 香ばしクミン枝豆
材料(2人分)
枝豆(さや付き) 120g
オリーブオイル 大さじ1
おろしにんにく 小さじ1/4
クミンシード 小さじ1
塩 小さじ1/8
ブラックペッパー(あらびき)少々
<作り方>
下準備 冷凍枝豆の場合はあらかじめさっと茹でるか、解凍しておく。生の枝豆も茹でておく。
1 フライパンにクミンシードを入れて乾煎りし、香りを出す。
2 オリーブオイル、にんにく、枝豆を加えてよく炒め、塩、ブラックペッパーを振って完成。
※エスビー食品提供レシピ
クミンシードが買えない、持っていないという人はクミンパウダー小さじ1/2でも代用可能。ガーリック×クミンの組み合わせは、枝豆だけでなくじゃがいもなど、どんな炒め物でも美味しくなります!
おうちで本格カフェの味 スパイス香るチャイ
材料(1人分)
ティーバッグ 1つ
お湯 カップの2/3
牛乳 カップの1/3
チューブしょうが 2センチほど
ガラムマサラ小さじ 1/8
シナモン 5~6振り
砂糖 たっぷり(自分の好みで)
<作り方>
1 スパイスをカップに入れる。
2 カップの2/3までお湯を注ぎ、ティーバッグを入れてやや濃い目の紅茶を作る。
3 牛乳、チューブしょうが、砂糖を入れしっかりかき混ぜる
※スパイシー丸山さん提供レシピ
スパイスは粉が浮いてしまわないよう最初に入れて。
本場のチャイは茶葉から淹れるスタイルですが、ガラムマサラとシナモンの風味のおかげでティーバッグでも十分本格的なお店の味になります!
スパイス、眠らせてる場合じゃない!
実はどんな料理にも合わせやすくて、身体にもうれしいこといっぱいのスパイスを使わない手はない!
あなたのキッチンで眠るスパイスも、今年の夏は出番が増えて忙しくなりそう!!
スパイスレシピのレパートリーを増やして、おうち時間をさらに充実させちゃいましょ♡
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