膣ケア、膣トレって知ってる?
生理や妊娠など、女性特有の変化や悩みはいくつになっても尽きないもの。フェムテックという言葉が身近になったこともあり、関心や知識は高まっているけど、自分の身体のことながらまだまだ知らないこともたくさん。
そこで今回は、いま注目を集めている膣トレや膣ケアのこと、膣マッサージのやり方について教えてもらいました!
岡本佳央理さん
「WOMB LABO(ウームラボ)」ディレクター。植物療法士・森田敦子氏とともに約10年前からデリケートゾーンケア&パーツケアブランド「アンティーム オーガニック」のコンセプト企画・商品開発等に携わる。2021年、フェムテックメディア「WOMB LABO」の立ち上げに携わりディレクターに就任。プライベートでは3児の育児に奮闘しながら、子供世代にも伝わるフェムケア・性教育の啓蒙を行っている。
WOMB LABO(ウームラボ) https://womblabo.com/
知った今がはじめどき!良いことだらけの膣ケア&膣トレ
ーーそもそも、膣トレや膣ケアってどういうものなのでしょうか?
「膣トレと膣ケアは、一緒に語られることが多いですが内容や効果は別のもの。
まず膣ケアは、膣を清潔に保ち、うるおった状態にすること。年齢とともに乾燥しやすくなる場所でもあるので、放っておくと性交痛などにつながることもあります。
膣ケアをはじめるのは早ければ早いほうが良く、初潮を迎える時期には膣を洗う習慣がついているのが理想です。とはいえ手遅れになることはないので、知った今がはじめどきかなと思います。」
ーー膣ケアの際のポイントや気をつけることはありますか?
「膣を洗う時には、必ずデリケートゾーン専用のソープで洗うこと。ボディソープは刺激の強いものも多く、しみた経験があり、あまり丁寧に洗わなくなってしまったという人も。ph値が調整されている専用のもので洗うのがおすすめです。
大陰唇と小陰唇のヒダの間に恥垢(ちこう)と呼ばれる汚れが溜まりやすいので、その辺りを細かく洗うのがポイント。ゴシゴシと強い力で洗ってしまうと摩擦により逆に傷めてしまう恐れもあるので、しっかりと泡立て、ブラシではなく手で洗うようにしてください。洗ったあとは、しっかりと保湿も忘れずに。
お肌のスキンケアは念入りにされている方が多いと思いますが、膣もとても大切な身体のパーツのひとつ。正しくケアをして、乾燥の状態などを自分で把握しおくことが大切です。」
洗い方
ーーでは、膣トレーニングの効果についても教えてください。
「膣トレは、子宮などの女性のお腹周りの臓器を支える骨盤底筋を鍛えるトレーニングのこと。
腕や足の筋肉と同様に鍛えないとどんどん老化が進むので、50代60代になって子宮脱や内臓脱、尿もれなどの原因となるおそれがあります。
また、実は冷えや生理痛、PMSを引き起こす原因となっている場合も。
鼠蹊部(そけいぶ)に近いこともあり、骨盤底筋を動かしていないことで膣周りが冷えてしまっている方は実は多いんです。ここを動かすことと、膣マッサージで血行を促進することで、冷え対策や生理痛改善につながります。
さらに、妊娠出産の時には膣周りの筋肉が動くかどうかがとても重要。出産の時には、会陰を切られることが多いのですが、この部位の筋肉をほぐし伸ばしておくことで、会陰切開せずにお産ができることも。実際、私も3回出産をしていますがいずれも会陰切開はしていません。
会陰マッサージは臨月からで大丈夫ですが、膣周りの筋肉をやわらかくしなやかに保っておくことはとても大切。将来的に妊娠出産を考えられている方は、今からケアをしておくことが必要かなと思います。」
初心者さんでもできる!膣マッサージHowTo
膣は女性のさまざまなカラダの悩みにつながっている大切なパーツということを再確認!
そして、乾燥や冷え改善や血行促進など、膣トレと膣ケアのどちらの役割も果たしてくれるのが膣マッサージなのだそう。
ここからは、気になる膣マッサージのHowToをご紹介!
膣マッサージ
まずデリケートゾーン用のオイルを指にとる。
膣の一番外側に位置する大陰唇を、親指と人差し指でやさしくつまむようにマッサージしていく。
あまりゴリゴリとつまみすぎず、痛みを感じない程度でOK!
大陰唇の内側、尿道口と膣口の両わきにある小陰唇も、同様にマッサージ。
指のはらでつまみながら、くるくるとコリをほぐすイメージでマッサージしていく。
鼠蹊部や膣の横側も忘れず!
鼠蹊部や膣横も意外と凝りやすい場所。ツボ刺激をするような要領で、軽く圧力をかけながらくるくると押さえていくと血行促進に。
冷えや生理痛に悩む方は特に重点的に!
膣マッサージ(出産にむけて)
膣の終わりから肛門の間の会陰部分をくるくるとマッサージする。張っている筋肉をほぐすようなイメージ。
慣れてきたら、会陰のひだ部分に親指を引っかけ、外側に向かって少しずつ伸ばしていく。
膣マッサージのタイミング&ポイント
マッサージは、身体も手も清潔な状態の、お風呂上がりにやるのがおすすめ。まずは週に一回からを目安にはじめてみて。
マッサージを行う時の体勢は、ベッドの上に仰向けに寝て軽く膝を立てた状態、もしくは、座ったまま片足を椅子にかけた状態で。膣にぎゅっと力が入ることなく、自分が楽な体勢を見つけよう!
また、マッサージをするときは、デリケートゾーン専用オイルがマスト。最初はベタベタを不快に感じることもあるので、少量からでOKです。Intimere(インティメール)の「バーシングオイル」やWaphyto「インティメント オイル」など、植物油で軽いテクスチャのものがおすすめ♡
自分のために、今すぐはじめましょ♡
膣マッサージがいきなりハードルが高いという人は、最初は膣の外側にオイルを塗ってみるだけでも良いのだそう。
まずは自分の膣の状態を知り、ケアをするという意識がなにより大切。たったひとつの自分の大切な身体、じっくりと向き合ってみませんか♡
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