『婚姻届に判を捺しただけですが』第五話を徹底考察!
10月19日にスタートした『婚姻届に判を捺しただけですが』。仕事に結婚と…悩める20代女性は共感せずにはいられない!気になる第五話を考察します。
“好き”と“嫌い”は紙一重だったりする
百瀬(坂口健太郎)の不毛な恋の相手・美晴(倉科カナ)が、旭(前田朋哉)との離婚を宣言!? さらに、行き場をなくした美晴が、百瀬家に居候をすることになって…。
波乱の展開となった第五話は、恋愛における“マンネリ”について考えさせられる回になりました。
好きという気持ちがあった時は、「いいな」と思えていたところも、好きじゃなくなってくると、急に無理になったりしません? back numberの歌にも出てくるんですよ。<煮え切らないのが駄目な所 いつも君は言ってたっけ だけどそんな所も含めて好きとか言ってなかったっけか 別にもういいけど>って(『海岸通り』より)。これを聴いた時、うわ、あるある…って共感してしまいました。『ハンオシ』の美晴と旭も、この壁にぶち当たってしまったんですよね。
美晴は、旭の「どっちでもいい」と言える自由さが好きだった。たとえば、プロポーズの時のこと。旭は、割った卵が双子だっただけで、「今日しかない!」とプロポーズを決意。本当は、ちゃんとお店を予約して計画を立てていたのに…。失敗を恐れて、計画通りの道を選んできた美晴にとっては、旭の順応性が眩しく感じたのでしょう。その道が幸せに繋がるのなら、「どっちでもいい」という潔さに。
でも、マンネリしてしまうと、“好き”だったところが、“嫌い”なところに変わってしまう。美晴は、何もかも「どっちでもいい」と答える旭に、嫌気がさしてしまうんです。同じ言葉のはずなのに、同じ受け取り方ができない。かつては、潔いと思えていたはずなのに、ハッキリしない奴に見えてくる。美晴も言っていましたが、「“どっちでもいい”に惹かれて、“どっちでもいい”で別れる」なんて切ない…。
ただ、案外立ち止まってみると、“そういえばこういうところが好きだったんだよな…”と気付けるかもしれない。今回、美晴にそれを気付かせたのは、百瀬でした。旭のことが好きなわけじゃない。彼と結婚したのは、理想の家族を作りたかったから…と錯覚していた彼女に、「こういうところに惹かれたんじゃない?」と思い出させてしまった。恋愛において、一番いい時期のことを…。
「私、旭くんがちゃんと好きだわ!」と幸せそうに言う美晴の表情を見て、“好き”と“嫌い”は紙一重なのかもしれない…と思いました。美晴のように、“好き”の札が裏返ってしまった時は、また元に戻るのを待てばいい。“マンネリ”の打開策を教わった回でした。
好きな人が幸せなら、幸せ?
今回、もうひとつのキーワードになったのが、“好きな人が幸せなら、幸せ?”問題。「ただ幸せに笑ってくれるだけでいい」って、よく聞く言葉ですよね。
2.5次元俳優が大好きなひかり(小林涼子)も、「推しとは、決して交わってはならない」と言い、仕事で推しに会ってしまうことを拒みます。「好きの形が変わるのに、スイッチが入るのは一瞬だからね」by唯斗(高杉真宙)彼の名言のとおり、ひかりは仕事で会った推しに恋をしてしまって…。
その姿を見て、焦ったのが明葉(清野菜名)です。百瀬も、「美晴が幸せならそれでいい」とひかりと全く同じことを言っていたから。対芸能人にも一瞬でスイッチが入るのなら、百瀬のスイッチが入ることなんて十分にありえる…。実際に百瀬も、美晴が旭といることで幸せだと思えないのなら、「僕が…」と思ってしまうのです。彼の兄である旭もまた、「美晴が笑っててくれれば、その隣が俺じゃなくても…」と離婚を決意しようとする。
そんな旭に、百瀬は「本当にそれでいいと思ってるの? 別の人の隣で笑ってる美晴見て、兄貴は満足なの? 苦しくないの?」と問いかけます。まるで、自分に言い聞かせるように。ことあるごとに、「美晴が幸せなら…」と言ってきた彼ですが、“もしかしたら”と思う日もあったのでしょう。「好きな人が幸せ=自分も幸せ」という方程式は、好きな人の横に自分がいない以上、成り立たないのかもしれません。
マンネリに片想い…いろいろと考えさせられた第五話。次週放送の第六話では、明葉の両親が百瀬家にやって来て、“偽装夫婦”が急接近!? ますます盛り上がりを見せてくれてくれそうな『ハンオシ』。明葉と百瀬、両者の不毛な恋に、ピリオドが打てる日が来ることを願って止みません…。
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