僕のあまのじゃく#48

ティモンディ前田裕太さんの人気コラム【前田裕太の乙女心、受け止めます!】がリニューアル。

▷▷これまでのコラムはコチラから◁◁

ガラリと雰囲気を変えて、毎週変わるお題に沿って、前田さんに自由に言葉を紡いていただくフリースタイルエッセイ【僕のあまのじゃく】をお楽しみください♡

テーマ:二次会

二次会行く人ー!って言われて参加したことがない。
みんなでワイワイ騒いで、よーし、これは二次会も行って楽しむぞ!と思って参加しても、結局、眠くて「行かなきゃ良かった」と口にするギリギリにまで追い込まれるからだ。
眠いし疲れるし。
後半なんて、後悔しかない。
みんなは違うのだろうか。私だけか。

私の学生時代は法律研究サークルという極めて偏った思想を持った人間の集まりに所属していて、お酒を飲んだとしても、このお酒は酒税法で言うところの発泡酒と呼べるのか、とか、他人にお酒を強要した場合、いかなる刑法に抵触するか、とかを結論がそこで出たとて何にもならない議論を行なっていた。
そんな人間が年齢を重ねて、お酒の場に顔を出したとしても、そりゃ一次会で楽しめるだけでも奇跡のようなものなのだ。

その奇跡がどれだけ楽しかったからと言って、欲張って二次会なんて行くものじゃない。
奇跡はそれほど連続で起きるものでもないのだ。
大体は笑顔のない時間が続く。
そもそも、一次会ですら誘われても私はそこまで顔を出さない。
飲みに行ったところで、あれは行って良かったあ、と思ったことが9割も無いからだ。

信頼のおける、話を聞きたい先輩方とご一緒した時は、お酒を交えようが交えなかろうが、ためになる時間を過ごさせてもらうのだけれど、基本的に飲みの場というものが好きな訳ではない。
行って良かったーって思う飲み会に行ったことなんて世の中の人間はどれくらい経験があるのだろうか。
ほぼないだろう。
私調べなので信用に足るデータではないけれど。

私が飲み会に行く場合は、その誘ってきた人が好きだから行くのであって、無闇矢鱈に色んな人と話をして仲良くなれる人間の気が知れない。
まだ一次会は食事という、人間の三代欲求を満たす大いなる目的があるけれど、二次会なんて、大抵は目的もない。
カラオケに行くことが定番かもしれないけれど、大体、知らない人間の、よくわからない歌で盛り上がらないといけないし。
気を遣う時間のエレクトリカルパレードが開催されてしまう。
そんな上手かったとしても、なんだか歌唱力を見せつけられているようで引くし、下手だったら下手だったで、笑ってチャチャを入れるほどの距離感でもないから、どういう顔をしたら良いのか分からない。
その中で自分の番が回ってきたとしても、何を歌ったら良いのか分からない。

気の許した仲間であれば、福山雅治のモノマネだったり、誇張し過ぎて多方面から怒られそうなラルクのモノマネをしてゲラゲラと笑ったりするのだけれど、そこまで知らない人たちの前でモノマネをして、単にうまーいと言われるのも嫌だし、そこまで似てもないなあ、と内心で思われながら、気を遣った言葉をかけられるのも耐えられない。
どう転んだところで、カラオケに行った時点で楽しくはなくなってしまう。
ボーリングだとしても、ダーツビリヤードも然り。
ってか、そもそもそこまで偏見を語れるほど二次会に顔を出したことがないのだけれど。
今後の人生で、二次会に行って良かったと思える事象は果たして来るのだろうか。
私は来るとは思えないので、今後とも断固拒否の姿勢を貫いていきたい。

これまでのコラムは▷コチラ◁からチェック!

ティモンディ前田裕太「スターになる方程式」【僕のあまのじゃく#47】

ティモンディ・前田裕太「売れても変わらないようにするにはどうすれば?」クレバーすぎる頭のナカ