おタク男子が世のおフェロ女子に物申す!
読者の乙女なお悩みに、バンドマンでおタク男子の彼が思いもよらない変化球で答えます。
恋も仕事もおしゃれも夢も。人生に迷ったらあの人に相談してみよう!
答えてくれるのは、ロックバンド・オワリカラのタカハシヒョウリさん。
↑音楽家時のタカハシさん (c)勝永裕介
↑特撮おタク時のタカハシさん
今回は、5月あるある!読者の皆さんが襲われているであろう、5月の諸症状に向けた、マジメな処方箋を大公開。
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ヘルプミー、深刻な五月病。
GWが明けてからというもの、ずーっと五月病です。毎日憂鬱。会社行きたくない。どうしたら頑張れますか?(みーちゃんさん・25歳)
「えー、これはたぶん僕、また1万人救ってしまうんですけど…」
ーお〜(笑)。どんどん救っちゃってください!
「5月に憂鬱になっちゃうのって、よく”新しい環境に1ヶ月くらいいて心も身体も疲れてくるから”とか言うじゃないですか。でもそうじゃないんですよ。これは完全に天候とかのせい、要は物理現象です」
ー天候? こんなにサワヤカじゃないですか。
「漫画家の田中圭一さんが出した『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』っていう本に、すごくいいことが書いてあって。田中さんがうつ病だった時期、自分の気分の浮き沈みと、天候とか湿度を毎日記録していたら、前日からすごく気圧が変化した日はうつ病の症状が出る!っていうことを発見したんだって」
ーわお。すごいデータですね!
「五月病もそれと同じことじゃないかって。5月って寒暖差がすごくあったり、すごい雨の翌日にカンカン照りになったりするじゃないですか。だから人によっては、そういう物理現象で気分に影響が出やすい、ってことなんじゃないかな」
ーそういうこと…! まさか五月病が天気のせいだったなんて。
「つまりは心の病気じゃなくて、身体の病気なんだよってことです。”五月病でやる気が出ない〜”って悩む人って、私は頑張りが足りないんじゃないかとか、心が弱いダメ人間なんじゃないかって思いがちだけど、精神的なものじゃないから。お腹痛くなって”自分が悪い…”って思う人はいないよね。そういう風に物理的なものとして付き合い方を考えていけば、少し楽なんじゃないかってことなんだよ」
ーすごい。目からウロコです。
「自分の気持ち次第でどうにかなると思うのがそもそも間違ってる。抗えない物理現象だって思う方が理にかなってると思います。”今日は雨降ってるな”っていうのと一緒で、”私今日は五月病だな”って受け入れるしかないというか」
ーでも、五月病にならない人もいますよね。
「それは牛乳飲んでお腹痛くなる人・ならない人がいるのと一緒で、体質。それに人間の身体って衰えるから、去年までなかったのに突然五月病を発症する年っていうのもあると思う。結局はしょうがない現象なので、五月病な日は最低限のことだけやってればいいと思うんだよね。所詮、天候とか、抗うことのできないもののせいって思えばさ」
ーたしかに。自分のせいじゃないって思えば気が楽ですね。
「それをさ、”五月病に負けずに頑張っていこう★”とか、”気分を変えて踏ん張れ!”とかってメディアが言うのがよくないと思うんだよね。もっとはっきりと物理現象ですよって言ってもらわないと」
ーすみません(笑)。ar webは率先して”しょうがない理論”を載せますよ!
「僕もけっこう五月病になるほうですけど、そういう時ってあいまいな基準じゃなくてゆるぎないデータが指針になるわけですよ」
ー出ました、データ最強説!
「たとえば全然やる気が出ない日、”やることいっぱいあるのに、俺はダメ人間だ〜”って思いそうになった時、”そういえば今日すごい湿気ある”とか”昨日雨で今日気圧がすごい変化してる“っていうデータがあれば、これはしょうがねーわ!って思える。”もー諦めて寝よ寝よ!“みたいな(笑)。ある意味で絶対的な天候とか物理現象に、責任をなすりつけて生きていけばいいんですよ。ふてぶてしく、たくましく」
ーなるほど。そのデータはつまり、五月病は明ける時が必ず来るということも示してくれますね。
「もちろんそう。それに、さっきの田中圭一さんの場合は、気圧が変化した時に自分のうつ病が出るって分かってるから、”明日来るな”っていうのが前もってある程度予測できるらしいんだよ。来るって分かっててそれを迎えるのと、突然襲われて不安になるのとは全然違うと思いますから」
ーたしかに。この天候が去れば不調も去るってわかってるだけで、だいぶ違いますよね。
「さらに言うと、”自分はこれをやったら五月病が和らぐ”っていう行動とか習慣が、人それぞれあるはずなんですよ。何ならメモでもとってさ、”そういえば今日そうでもないな、昨日何したっけ?”みたいな。そうやって自分の生き方のトリセツを作っていくといいんじゃないかな」
ー深いなぁ。では冒頭のみーちゃんさんの質問では「どうしたら頑張れますか?」がそもそも違うということで。
「そうそう。五月病って努力が足りないとか甘えてるって言われがちだけど、そうじゃないから。普通に病気だと思うよ。五月”病”とはよく言ったもんで」
ーやまい、ですね。
「でも五月病だから会社休みます、とはできないと思うから、なんとかギリギリこなしさえすればいいと思いますよ。個人差があるとは思うけど、自分だけじゃなくてみんなある程度は影響受けてると思うから」
ーそうですね。自分だけじゃなく、みんな早く帰りたいんだ!と思えば楽かも。いやー、これは本当に1万人を救ってしまったかもしれませんね(笑)。
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