僕のあまのじゃく#62

ティモンディ前田裕太さんの人気コラム【前田裕太の乙女心、受け止めます!】がリニューアル。

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ガラリと雰囲気を変えて、毎週変わるお題に沿って、前田さんに自由に言葉を紡いていただくフリースタイルエッセイ【僕のあまのじゃく】をお楽しみください♡

テーマ:SNS

テレビの制作をしている人から「前田くん、この前に出てくれた番組の評判よかったよ」と声をかけてもらった。

普通ならば「ありがとうございます」と笑みで返すのが良いのだろう。

けれど、私はお世辞で言っているのだろうと推測してしまって素直には喜べない。
人としてどこかおかしくなってしまっているのだろう。

「誰からの評判が良かったんですか?」と返してしまった。

なんて可愛げのない男だろうか。
自分でもそう思う。

男は度胸、女は愛嬌、などという古いことわざがあるけれど、本質は逆だと思う。
愛嬌のない男なんて碌なもんじゃない。

しかも自覚がある分タチが悪い。
歪んでしまうと、こうも素直になれないものなのか。

その人から話を聞くと、どうやら、SNSでの反応の両者から評判が良かったらしい。

素直に喜べばいいものの、私は”でも”と思ってしまう。

SNSは独り言。

世の中の独り言が可視化されたのがTwitterであって、それはあくまでもごく一部の意見である。
良いものも、悪いものも。

それを鵜呑みにするのも違うと思う。

番組がSNSの意見を参考にするのが評価の指針の1つとするのに、とやかく言う訳ではない。

ただ、各々が好きに意見を言う場がSNSであって、それを盗み聞きして、外からあーだこーだいうものではない。

”ツイートしていないだけで、不快に思っている人もいるはずだ”なんて思って内心思っていたけれど、流石にそれを口にするほど子供ではない。

「ありがとうございます」と大人の笑みで返すことができた。

番組がSNSを気にするのは別に構わないけれど、個人のレベルで言うのであれば、本当にSNSは気にするべきものではない。

TwitterもInstagramも、イタイな、って感じる人がいたら、ミュートにだってできるし、ブロックだってできる。

自慢ではないけれど、私はめちゃくちゃミュートもブロックもしている。

自分とは全く違う環境で育った人間や、理解もし合えない人間の言葉を耳に入れるメリットなどないのだ。

自分の好きなものを嫌いな人間もいれば、単に気に食わない人間だって山ほどいる。

ただ、SNSはあくまでも独り言。
それが耳に入ってきやすい場所なだけ。
他人のそれを咎めるのもおかしい話。

だから、そんな時は、大いにブロックしてしまおう。

ただ、リプライ機能やメッセージ機能を利用して、悪口を言ってくる人間や、セクハラの類いのメッセージを送ってくる人間は別だ。

ただの犯罪行為である。

私は立場上、よほど犯罪の色が濃いものでなければ、訴訟を起こせないけれど、そんな人間は単に犯罪者なだけであって、読者諸兄姉は弁護士に相談するのが良かろう。

今なら無料で相談を受けてくれる弁護士もいる。

気軽に使えるからこそ、SNSは独り言で収めておくべきだ。

相手の聞こえる場所まで出向いて不用意な発言をするのは気をつけるといい。

次にブロックされるのは、あなたかもしれない。

ー完ー

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