『こっち向いてよ向井くん』第3話を徹底考察！

恋愛迷子たちのラブストーリー『こっち向いてよ向井くん』。初回から、恋愛に関する名言が続出と話題の今作、10年恋をしていない向井くん（赤楚衛二）は、新しい“恋”をつかむことができるのでしょうか!? 恋愛ドラマオタクのライター・菜本かなが、気になる第3話を考察します♡

ドラマ『こっち向いてよ向井くん』概要
雰囲気良し、性格良し、仕事もできる"いい男"・向井（赤楚衛二）。33歳になる彼は、元カノとの別れを今も引きずり、気づけば10年恋をしておらず、いわゆる”恋愛の仕方を忘れちゃった男子”。そんな彼の元に、魅力的な女性が現れる。「あれから10年、余裕もなかったころに比べて、仕事も余裕出て来たし、誰かを守れる男になった今の俺なら…」と久々の恋愛に意気込む向井だったが、”恋のやり方”が間違っているのか、恋がまったく始まらない!?　結婚だけが幸せのゴールじゃない時代、恋愛のゴールとはいったい…？　公式サイトはこちら

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結婚は、2番目に好きな人とするといいと言うけれど…

第3話、向井くん（赤楚衛二）が挑む（？）ことになったのは、3年前に会ったきり音沙汰がなかったチカ（藤間爽子）。フラれてばかりの向井くん、チカからいきなり結婚を申し込まれてキャパオーバーに。いったいなぜ!?と衝撃でしたが、婚活疲れをしたチカは”そういうのを考えなくてもいい男性と話をしたくなった”と言っていましたが…。これ正直、嘘じゃね？と思ってしまいました。きっと、「今まで会った人のなかで、良さげな人いなかったかなぁ」とLINEの友達リストを見返したんじゃないかな。そこで、過去にワンナイトしたことがある向井くんに白羽の矢を立てた。

好きじゃないけど、不快ではない。チカはある意味で、向井くんを消去法で選んだんですよね。そんな相手に結婚を申し込んでしまっていいのか…？ と思ったけど、洸稀（波瑠）の「恋愛って、不快じゃないくらいのレベルで向き合う方が長続きするよね」という言葉が妙に刺さってしまいました。

私は心にあいみょんを飼っているので、「余裕を持って人を好きになれる人ってこの世にいるのかな」（『ら、のはなし』より）と思ってしまうのですが…（笑）。大好きな人と付き合うと、デフォルトで不安になってしまうのは分かります。LINEの返事が遅いだけで、「もしかして浮気してる？ だって、こんなに魅力的な人だもん！」と勝手に被害妄想が始まるし、駆け引きなんてできなくなっちゃう。呼ばれたらすぐに行くし、LINEも即レス。だって、たくさん会いたいし、たくさんLINEしたいんだもん！　仕方がない！

その一方で、不快ではないな～くらいの相手なら、省エネで恋愛することができる。「結婚は2番目に好きな人とするといい」って、その方が、心に余裕を持った結婚生活を送れるってこと？ まぁ、結婚する相手が「この人が人生で2番目に好きな人かな？」なんて分かりっこないんですけどね…。

ただ、チカはどう考えても向井くんの好みのタイプではない！ だって、向井くんって元カノ・美和子（生田絵梨花）みたいな、こう、自由奔放であっけらかんとしている“分かりやすい子”が好きじゃないですか？ 何を考えているのか分からない子は苦手そう。向井くんはおそらく、わがままを言われるよりも、わがままを言われないことに不安になるタイプだと思う。

だから、チカみたいな一歩引いてついていきます～ってタイプの女性とは、うまくいかない気もしてしまいますが…。洸稀さまも「賞味期限を早めないためには、駆け引きが必要じゃない？」と言っていたことだし！ 駆け引きをできるくらいに余裕を持てる相手と結婚した方が案外長続きするのかもしれません。

幸せの選択肢が増えたからこそ、逆にしんどい

「私は、私と元気の間にノイズが混ざってるのが嫌なの。苗字が変わること、主人・妻って扱われること。全部、結婚前は気にならなかったけど、結婚してみたら全部めちゃくちゃうっとうしかった。私と元気、それだけでいい。なのに何で私たちの関係を、他人や政府に定義づけされなきゃいけないの？」

向井くんの妹・麻美（藤原さくら）の悩みって、いわゆる“令和っぽい”と言われる悩みだと思います。かつては、適齢期になったら結婚する。男性は大黒柱として家族を養い、女性は専業主婦になって家を守る。そんなフォーマットができあがっていました。でも、最近は夫婦別姓や事実婚を選択するカップルも増えている。男性が主夫をして、女性が働きに出ている家庭もめずらしくありません。

幸せの選択肢が増えた、といえば聞こえがいいけれど、選択肢が増えたからこそ、いろいろな悩みが出てくるんですよね。選ばなかった方の道が、輝いて見えたり。向井くん&麻美の母・公子（財前直見）が「お母さんたちの時代って、麻美たちみたいに深く考えることなかった。言われるがまま、当たり前を当たり前として受け入れて、生きてきた時代でしょ」と言っていたけれど、令和を生きる私たちは、”当たり前”を自分で選べる時代になったからこそ、つい考えすぎてしまうのかもしれません。

大好きではない相手と結婚に進もうとしている向井くんと、大好きな相手との結婚をやめようとしている麻美。正解がないからむずかしいけれど…。やっぱり向井くんは今回も振られてしまうのでしょうか（涙）。

来週の放送が待ちきれない～！

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