おタク男子が世のおフェロ女子に物申す!
読者の乙女なお悩みに、バンドマンでおタク男子の彼が思いもよらない変化球で答えます。
恋も仕事もおしゃれも夢も。人生に迷ったらあの人に相談してみよう!
答えてくれるのは、ロックバンド・オワリカラのタカハシヒョウリさん。
↑音楽家時のタカハシさん (c)勝永裕介
↑特撮おタク時のタカハシさん
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今回のテーマは、雌ガールが一番欲しいもの。売ってるなら買いたい”””色気“””!
アーティスト的観点で分析してもらいました。
ずばり。色気って何だと思いますか?
「僕個人的には、、色気は”あきらめ”じゃないかと思ってるんですよ」
ー???
「たとえば、めっちゃ前向きで今からガンガン行くぜ!みたいになってる人ってあんまり色気はなくない? それよりも、ちょっとくたびれた瞬間の人が色気があるでしょ」
ーあ、それ分かります! 美人がぐったりしてるところとか。
「ん?まぁ、それもそうかな(笑)。MAX元気な状態の人ってそんなに色気ないと思うし、人生においてもそうなんじゃないかと。10〜20代の攻め攻めなモードのうちは、僕が思ってる意味での色気はあまりないような気がしてて。それがポキって折れた瞬間というか、挫折とまではいかないまでもだんだんいくつか諦めていく瞬間が、一番色気が出るような気がするなぁ」
ーなるほど。それってMAX元気な時期を経てることが重要なんですか?
「もしかしたらそうかもね。すごい色んなことに気を張ってた人が1個ずつ諦めていく時…って言うと暗い話みたいだけど、別に暗い意味ではなくて」
ーたとえばarを読んで可愛くなろうと思ってメイクやおしゃれを頑張ってる女子たちが、その頑張りを諦める、っていう意味ではないですよね。
「そういうわけじゃないかな。でも頑張る方向性が変わる瞬間というか。たとえばメイクも若い時はガンガン盛れるだけ盛ってた人が、ある時ふっとどこかナチュラルなメイクになった時とか、そういうことかもね。だから基本、色気って”陰”のものだと思うんですよね。陽のものではなくて」
ーほう。それは男性の色気でもそうですか?
「うん。やっぱくたびれた感じの人のほうが、ガンガン意識高い系の人よりも色気はあるような気がするでしょ。別に顔立ちとかルックスは関係ないんですよ。僕の好きな作家で阿佐田哲也さんっていう麻雀が強くて有名だった人がいて、フツーに太って禿げてますよ。でもなんかめちゃくちゃ色気がある」
ーえっ。想像が難しいなぁ。
「色気って複雑だね。酸いも甘いも人生のやばいところも全部味わってきて、けっこう無我の境地っていう感じの人だったんですよ。そういう人にしか醸し出せないものがあるんだと思う」
ーなるほどな〜。それって、色気を放つ側が大人になるのと同時に、受け取る側のレシーバーも成熟していく…っていうことなんでしょうか。
「それはあるかもですね。そういう色気って、受け取る側の人がガンガンモードのままだと受け取れないってことがあるのかも」
ーじゃあ読者の皆さんが色気が欲しい!って思ったら、何かを諦めたらいいっていうことでしょうか。
「諦めるって言うとネガティブな感じがしますけど、もっとわかりやすく言うと自然体になっていくってことかと思います」
ー自然体。
「ガーッて何でも全力で頑張ってる時って、要するに無理をしてる時じゃないですか。ギチギチに締め付けてる。そこの無理が一個一個外れていく度に、色気が出るような気がする。グッと自分を縛ってたものが一個ずつゆるんで外れていった時に、色気がモワッと出るんじゃないかと分析してますよ、僕は」
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