ユカイな人生の作り方 vol.5
毎日頑張って生きていると、いろんな悩みにぶつかりますよね。ひとつの壁を取り除くとまた次のモヤモヤが出てきて…私たちの悩みが尽きることはありません。そんな悩める皆さんの心をふっと軽くしてくれる、ロックミュージシャン・ダイアモンド☆ユカイさんによる期間限定のarweb特別連載がスタート♡
ユカイさんのポジティブで優しい言葉が、モヤモヤした気持ちをふわっと軽くしてくれるはず。第5回目のテーマは「結婚」。
ユカイな人生を歩みたい人たち、集まれ〜！
「Hello サムシング！ なんとarwebで俺の連載がスタートしたよ！ arを読んでいる方たちに、俺のやってきた成功や失敗のロックな経験が何かひとつユカイな人生を生きるヒントになってもらえたら嬉しいな」(ダイアモンド☆ユカイ)
幸せの基準を人に合わせていると、何が自分の幸せなのかがわからなくなる
20代後半くらいから、結婚を意識する女性は多いよね。出産の確率が年齢とともに低くなるということもあるし、本能的なものが関係しているのかな。
その点、男性は子供を産むことができないから、本能的な意味では結婚を意識することが少ないんじゃないかと思う。俺もこういう職業だし、結婚したいとはずっと思っていなかった。若い頃は、彼女から結婚の話が出てきてもふわりと逃げていたり、自由でいたい俺なんかが結婚できないでしょ、と思っていたしね。
それに俺の場合、昔からエロスを求める欲望が異常だったんだよ（笑）。小学3年生の頃なんて、女性に対する憧れと性に対する渇望みたいなものがエスカレートして、女性のヌードの絵を描いて先生に注意されたこともあったくらい。それだけエロスに求める欲が強いと、結婚には向いていないんだよね。
そんな俺が１度目の結婚をしたのは、35歳のとき。バンドをやり始めてからはいい意味でも悪い意味でも、たくさんの女の子と付き合ってやりたい放題に過ごしてきたんだけど、やっぱりトラブルも起きるし、寂しい時もあるし、疲れ果てちゃってさ。そんなとき、一緒にいた女の子に「結婚しようよ」って言われたんだけど、その瞬間「それもいいかもなあ」って素直に心にスッと入ってきて結婚を決めちゃった。何のビジョンも決めずに結婚したから、本当にタイミングだし縁だなと思うけど、きっと居心地が良い相手だったんだろうね。
まぁでも、俺にもマリッジブルーみたいなこともあったよ。今みたいに自由気ままな生活はできなくなるなぁって。俺、元々が真面目な人間だからさ、結婚相手に悪いなと思って、今まで遊んでいた女友達と会わないようにしたり、飲み歩いたりしないようにしていたんだよ。それでお互いに縛りあっちゃったり、若い頃だから嫉妬心も大きかったりして、余計に上手くいかなくなっちゃって。
結婚すると一人が二人になるわけで、二人になるとルールが出来るんだよ。仕事だったらルールに沿って周りに合わせられるけど、家に帰ったら自分なりのルールがあるじゃない。でも二人になるとさ、二人のルールが基本になってくるから、そこが独身とは違うよね。
恋愛だったらいろいろな人と恋ができるし、自分のルールが適用できるし、自由な部分も多い。でもその代わり相手を傷つけたりすることも多々起きる。刺激が欲しいと思っているうちは、ある意味結婚を求めない方が良いと俺は思う。結婚は相手の嫌なところやリアルな部分も見えるから、恋愛のようにドラマチックなだけではないからね。
ただその分、結婚すると経験できることもたくさんあるんだよ。やっぱり、一人ならではの孤独を感じる時もあるし、二人だとその分楽しいことが増える。映画を見るのも、旅行に行くのも、一人のときとは違う楽しみ方ができる。何かを決断するときも、二人分の知恵がある方が助かるしね。自分にないものを持っている人と結婚すると、こんな世界があったんだって気づくこともできる。魂を成長させるためのパートナーが結婚相手なんだろうね。
でも、結婚をしたから幸せかなのかといと、それもまた違うんだよ。“友達は結婚しているのに”、“あの子の旦那さんはお金持ちだから”、“子供が何人もいるのが羨ましい”って、幸せの基準を人に合わせていると、何が自分の幸せなのかがわからなくなるんだ。
現時点で自分が本当に満たされていたとしても、他人と比べてばかりいたら自分の幸せがわからなくなってしまう。働き続けたいと思っているのに、周りが子育てをしているからと焦って結婚をして、好きな仕事ができなくなったら元も子もないし、本当に幸せかどうかわからなくなるんだよ。
それに、同じ自分だとしても、昔と今では幸せの考え方も変わってくる。俺自身、昔の自分が今の俺を見たら、「なんでロックンロール以外の仕事もやっているんだお前」って驚くだろうけど、今の俺は目の前にあるものがやるべき仕事だなって思うからさ。結局は、自分が幸せだと思うかどうかなだけなんだよ。今自分のいるべき場所を一生懸命生きることで、満たされることができる。本当の幸せっていうのは自分の外側にあるものじゃなくて、いつも自分の中にあるものなんだ。
俺は今２度目の結婚をしていて、今は、別居婚だけど、週末婚、同性婚、今の時代はどんな結婚が良いかっていうのも人によって選べるじゃない。結婚をするかしないか、向き不向きも人それぞれだし、焦って結婚する必要はないけど、、周りの意見に心を動かされず、等身大の自分を愛せるならば、二人だからこそできる楽しさや、困難や成長、そういうのを全部含めて、俺個人としては一度結婚してみるのもいいんじゃないかなと思うよ。
Text: Natsumi Takahashi（Spacy72）
