arweb初登場♡「はじめまして!新原泰佑です」
「あざといって自覚してます(笑)」
Q.自分の性格を一言で教えてください。
……「あざとい」って自覚しています(笑)。
Q. ずっとダンスに打ち込んでいた新原さん。役者デビューしてから変わったことは?
人に対する許容が大きくなったように思います。ダンスだけやっていた頃は、自分で振りを作ってソロで踊ったりと、ずっと自分との戦いだったので、どうしても視野が狭くなっていたんですが…芝居を始めてからは、人と対話をすることが基本。一人ではできないことだからこそ、「人を信じよう」と思うようになりました。そう思い始めてから、「この人ってこういう人なんだ。面白いかも」といったように、人に対して興味が湧くことが増えた気がします。
天才劇作家・寺山修司、幻の戯曲『獅子』への想い
Q. 61年ぶりの上演となる『獅子』。出演が決まった時のお気持ちは?
寺山修司さんの作品には、いつか触れてみたいと思っていました。寺山さんが描く世界の中に入りたい、その世界を自分の体内に入れてみたい。寺山さんの世界の中で息をしている自分を見てみたい、という思いがずっとあったんです。
だから、今回お話をいただいたときは、思いのほか早く機会をいただくことができたなと嬉しく思いました。いつか叶えたいと思っていた夢のひとつでもあったので、すごく嬉しかったですね。
しかも、本作は“幻の戯曲”ということで、最初は調べても全然出てこなくて。「本当にあるのかな?」と思っていたくらいです(笑)。
でも、実際に脚本をいただいて読んでみたら、作品の面白さに一気に引き込まれて。読み終えた瞬間に、マネージャーさんに「ぜひやらせてください」と伝えました。
Q. 寺山修司作品がもつ魅力はどんなところですか?印象を教えてください。
寺山さんが書く言葉には、すごく“鋭利さ”があるなと感じました。誰でも書けるわけではなくて、寺山修司という人にしか書けない言葉が詰まっているなって。
その言葉は、僕にとっては“アイスピック”みたいなもの。一つひとつの言葉が自分に刺さってくるんです。なのに、気がつくと血がにじむように温かくじわじわ広がって、最後には自分の血液に戻っていくような感覚がある。
エッジが効いているのに、誰もが共感できるような温かさもある。そんな印象です。
ことばを発することができない主人公・貞夫を演じます
Q. 主人公・米沢貞夫を演じる上で、大切にしていることは?
貞夫は、「ことば」と引き換えにボクサーとしての能力を手に入れられるという取引をして、喋れなくなるんです。最初に聞いたときは、「ミュージカルですよね?」って、思わずマネージャーさんに聞いてしまいました(笑)。
主演が言葉を喋れないというのは、なかなかない設定だと思いますし、そこに面白さも感じました。
台本にはセリフではなく、カッコ書きで気持ちが書かれているんです。だからこそ、その気持ちを表情やまとう空気、身体表現でどう伝えるかを大切にしています。
僕の表情や動きから、お客さん自身に“言葉”を見つけてもらう。そういう意味では、観る人によって感じ方が変わる作品になるんじゃないかなと思います。
寺山さんが「劇団側が半分、お客さんが半分で、やっと舞台がひとつになる」とおっしゃっていたそうなんですが、今回はまさにそんな舞台になる気がしています。すごく面白くて、実験的な作品になるんじゃないかなと思います。
Q. 貞夫に共感するポイントはありますか?
貞夫って、登場人物の中でも一番共感できる人なんじゃないかなと思っています。
最初はちょっとだらしないところもあって、正直、嫌悪感もあったので、「反面教師にしようかな」と思ったんです。でも、読み進めていくうちに、「これって、自分の中にもある感情なのかもしれない」と思うようになって。
自分の奥底にある感情を隠しながら生きている人って、意外と多いと思うんです。そう考えると、貞夫ってすごく身近な人間なのかもしれない。読み終わったときには、彼のことを好きになっているんじゃないかなと思います。
一見ふらふらしているように見えて、彼の中にはちゃんと一本、細いけれど頑丈な軸がある。そこをお見せできたらいいなと思いますし、そんな貞夫を好きになってもらえたら嬉しいです。
Q. ボクシングの練習はしていますか?
ボクシングの練習、しています。もう、めちゃくちゃ怖いです(汗)。
今、コーチングの先生に「よけるのうまいね」って言われるんですけど…当たりたくないし、当てたくないっていうのが本音です(苦笑)。だからこそ、これを仕事として、プロとして活躍されている方を本当に尊敬します。自分がこれまで経験したことのないスポーツなので、すごい世界だと感じているし、難しいですね。でも、やるからにはやり切りたい!もっと練習しなきゃと思っています。
それに、今回の作品はかなり踊ると思われます!台本に「ここはダンス」と書かれていたり、「ボクシングをダンス的に表現して」という寺山さんからの指定も残っていたりして。かなり動くので、自分の中の熱量をどんどん出していくために、体力づくりもしています。
ただ、貞夫はもともとボクサーではないので、体型も完全にボクサー寄りにするわけではない。その微妙なバランスを、演出の杉原邦生さんと相談しながら、ビジュアルも内面も作っています。
Q. 本作の見どころは?
貞夫がただ強くなるだけじゃない、というところが、この作品の肝だと思います。やっぱり、“代償”というものを感じてほしい。
たとえば、物を買うにはお金を払う。それもひとつの代償ですし、人と人との関係でも、何かを与えたら何かをもらいたいという気持ちがある。そういう“代償の大きさ”を感じてもらえたら嬉しいです。
ミュージカルのためにしてること?肉を食べてパワーチャージ♡
Q. ミュージカル公演のためにしている身体ケアはありますか?
特別なことはあまりないけれど、僕は鼻炎持ちなので、鼻詰まりや風邪にはいつも以上に気をつけています。鼻が詰まると息が吸えないですし、耳が悪くなって音のキャッチ能力が落ちてしまうんです。喉のケアとして、マスクをして寝ることもあります。
Q. 食生活も変わりますか?
長丁場だとパワーも免疫も落ちてしまうので、普段より肉を多めに食べています。なによりも、お肉が好きなので気持ちもアガります♪
“熱中している人”って、かっこいいし美しいです!
Q. 「魅力的だな」って思う人はどんな人ですか?
う~ん…「何かに熱中している人」ですかね。何かに夢中になっている人って、目が違う。目の奥に、美しさやかっこよさがあると思います。
“生き方”というと大げさかもしれないですけど、自分の好きなことに一生懸命向き合っている姿って、その人の生き方そのものだと思うんです。そんなふうに頑張っている人を見ると、僕も勇気をもらいます。
僕はスポーツ観戦が好きなんですけど、オリンピックなど世界規模の大会で、日本が勝ったらもちろん嬉しい!でも、勝ち負けに関係なく、ひとつの競技に懸けている人たちの姿を見るのがすごく好きなんです。競技そのものというより、ひとつのことに全力で向き合っている姿を見るのが好きですね。
Q. では、新原さん自身が今、熱中していることは?
ありきたりかもしれないですけど“表現すること”です。芝居もダンスもするけど、特にダンスは以前、自分で振り付けをして踊ることもありました。振り付けを考えている時間は没頭してしまって…飽きることなくずっと続けてしまいます。プライベートなら、アニメやゲームにも熱中しますよ♪

ミュージカル『獅子 THE LION-BEAT』
【作】寺山修司 【演出】杉原邦生 【音楽】☆Taku Takahashi[m-flo] 【出演】 新原泰佑 北香那 田中俊介 勝矢 さとうこうじ 岡田義徳 田口トモロヲ 橋本さとし ほか
【東京公演】2026年10月4日(日)~20日(火) THEATER MILANO-Za (東急歌舞伎町タワー6階)
【大阪公演】 2026年11月7日(土)・8日(日) SkyシアターMBS
寺山修司が残した“幻のミュージカル”を、杉原邦生の演出で現代に蘇らせる。主人公・米沢貞夫(新原泰佑)は、印鑑屋で働くごく普通の青年。ボクシングに憧れていた彼のもとに、ある日、不思議な力を持つ男・帽子の雨(橋本さとし)が現れ、「ことば」と引き換えにボクサーとしての能力を手に入れられるという取引を持ちかける。契約を交わし、“ことば”を失い、ボクサー・嵐猛夫となった貞夫の人生は大きく変わっていく。公式サイトはこちら
Styling:Izumi Atsuo
Hair Makeup:Iwamuranaoto(SPIELEN)
Text:Okamoto Hana
Composition:Kamakura Hiyoko











