送ることが大変なんじゃない!面倒なんです!
寺田さんが「んー」と送った2分後に田尻さんからの返信が送られていますが、この返信に対して寺田さんは「来たのに気がついたものの、無視した」のでしょう。
そして朝、起きても朝は時間がないのでスルー。お昼休みにようやく返信をしたのだと思います。
たったの一言を送るのがそんなに大変なのか、とお思いになる方もいらっしゃることと思いますが、この時の寺田さんの感覚としては「大変」というより「面倒」と言った方が適切でしょう。
労力は大したことないものの、その労力を出そうと考えるのに物凄く労力が必要というと分かりやすいかと思います。
そもそもメッセージが嫌い。その事実を理解して!
今回のお悩みですが、たとえ愚痴を言わなくなったとしてもテンポよくメッセージのやりとりをすることをは難しいでしょう。
例えば、私はエビが物凄く嫌いなんです。
エビフライだろうが、刺身だろうが、エビチリだろうが、みんな嫌いです。
そんな私に対して「エビはこんなに美味しいんだから、上野もエビが好きなはずだ」というのが田尻様のスタンス。
また「エビは天ぷらが一番美味しい、だから天ぷらなら食べられるはずだ」と考えている方も多いですが、根本的に嫌いな方に対しては意味がありません。よく「本当に美味しい寿司を食ったことがないんだよ」的なことを仰る方がいらっしゃいますが、あれと同じでしょう。
私はもうエビが嫌いなんです。調理の仕方がどうこうの問題ではありません。
それと同じで、今回の寺田さんは多分「メール・メッセージ」がそもそもに嫌い、好きではないのでしょう。
そのため、「たくさんメッセージをやりとりしたい」という田尻さんの願いは多分叶いませんし、多くの女性が思う「こうすればポンポン会話できる」という発想も間違っていることと思います。
共感したいなら、電話の方がメッセージの10倍楽しめるはず
なぜ、そんなにメッセージが嫌いなのか。
これは私の意見になりますが、例えば今回のコラムについて、電話で話していれば3分もかからずに全部お話しできたと思います。しかしそれをメッセージで伝えようとすると30分も40分もかかってしまう。
電話であればレスポンスがその場で確認できるということも重要です。
むしろメールやメッセージの優位性というのは「後で言った言わないで揉めない」ということ以外にほぼほぼ存在しないとすら思う男性も多い。
私の感覚で言えば、メールは「こちらが時間帯を選べるものの電話の10倍の時間を盗む」ツールであり、電話は時間帯を選べない代わりに「メールの10分の1しか時間を奪わない」ツールであると感じています。
とは言え今回の寺田様が何故メッセージ嫌いなのかは重要では御座いません、理由はどうでもいいのです。嫌いであるということこそが重要なのですから。
もちろん私だって連絡事項の伝達だけすればいい、とまで言うつもりは御座いません。ただ一緒に共感できればいい。そういう価値観もわかります。
ですがそうだとしても、電話なら同じ時間で10倍の話題を楽しめる。言葉尻や言い回し口調やテンションから共感もしやすい。
ですのでそう言う意味でも圧倒的に電話に優位性があると思っております。仕事時間の事情でメッセージしかできないのであればまだしも、お二人ともそれなりに生活リズムは同じなのですから。
もしも彼にもっとメッセージを返してほしいということが重要な望みであるならば、付き合う相手を間違えたとしか言いようがありません。
TEXT/上野
都内のラブホテルに勤務するかたわら、Twitterでの厳しくも紳士的なアドバイスが話題に。原案を務めるマンガ『ラブホの上野さん』の実写ドラマがフジテレビ系で放送中。著書『ラブホの上野さんの恋愛相談2』も好評発売中。