キレイになるには外側からのケアだけじゃ不十分。カラダの内側にもキレイを育むモトをしっかりチャージしておかないと♪

てわけで、普段無意識にしている呼吸から、注目のインナービューティをお届け!

渋谷鍼灸理学治療室
森田愛子先生

鍼灸マッサージ師、ヨガインストラクターとして、「渋谷鍼灸理学治療室(K-Raku style)」で治療とヨガ、呼吸を含むセルフケアメソッドを提供。むくみ、肩こり、生理痛など、女性特有の体質改善に定評がある。著書『呼吸整体師が教える 深呼吸のまほう』が大好評。

 

Q、呼吸の役割って、なんですか?

A、生命維持だけでなく、人間の自然治癒力を支えています。

 

息を吸うことで空気中から酸素を取り込み、吐くことで二酸化炭素を排出して、生命維持を支えているというのが、一般的に知られる呼吸の役割ですが、それだけではありません。

息を吸うと身体の中心部分(体幹)がふくらみ、吐くとしぼみますが、このふくらむ⇔しぼむというリズムに合わせて、呼吸は身体のすみずみの関節を通り、血液やリンパ、体液などとともに24時間絶え間なく全身をめぐっています。

それにより、筋肉、関節、血液、リンパ、さらに免疫や自律神経に至るまで、健康に関わる各種機能がうまく働くように自動的に日々メンテナンスしてくれているのです。この全身を循環する呼吸は、人間の自然治癒力のベースになっていると考えています。

Q、"いい呼吸"とは、どんな呼吸ですか?

A、身体の中心を通り、お腹の奥におさまる"深い呼吸"です。

 

多くの人が、深い呼吸=あごを上げて胸をピンと張り、酸素をいっぱい吸って、吐く…という風に理解しているのですが、実はそれは深呼吸ではなく大呼吸なんです。本当の意味の深い呼吸とは、鼻から吸った息が胸を通り、お腹の奥にストンとおさまっているかどうかがポイント。

この、息が身体の中心におさまる感覚のある呼吸が、いい呼吸なのです。逆によくないのは、まず無自覚にしている人が多い"口呼吸"。鼻毛というフィルターを通さずにほこりやウイルスが侵入することになるうえ、体勢的にも深い呼吸が困難になります。

吸う時は必ず鼻から!を徹底しましょう。また、"溜め息"も吐き出す前の息を溜めている時に無呼吸状態に陥るため、禁物です。

 

ar girlの呼吸を診断阿島由芽の場合

普段の姿勢や深呼吸の様子から呼吸の状態を診断! 阿島さんのケースは、「のけぞった姿勢が問題」と森田先生。その見直し前後を写真でチェック。

ar girl阿島由芽

 

Before

「自分の呼吸はわからないけど、姿勢はよくないです。O脚だし、肩こりだし…。でも、姿勢がのけぞっている自覚はなかったですね。先生に指摘されたけど、ちょっとピンとこないかも」

After

「おばあちゃんみたいに前のめりな気がするのに、撮った写真を見ると自然でビックリ。教えられた通りの姿勢と動きをしたら、直後から息がすごく吸いやすくなったのは衝撃でした!」

 

のけぞり姿勢+お尻とひざの力みで、息が吸いにくく!

「阿島さんの姿勢はのけぞりが強く、息を吸う時に肩やあごが上がって深く吸えません。悩みの肩こりもそれが原因。また、ひざやお尻に力を入れるクセでO脚に見えやすい状態に。のけぞりを正して下半身をゆるめれば、姿勢と一緒に呼吸も深く改善できます」

森田式ワークで、深い呼吸を身につける

呼吸がラクな姿勢や、呼吸を中心におさめる感覚が自然に身につくメソッドを紹介。併せて、不調改善に役立つ呼吸法もレクチャー。

いわゆるキレイな姿勢は、呼吸が浅くなる一因に。深く吸うには"うちまき姿勢"がおすすめ。

1,両手を左右に大きく広げる

リラックスした姿勢で立ち、肩や指先の力を抜いた状態で、両腕を左右に大きく広げる。

2,両腕を胸の前でクロスさせる

腕や肩の力を抜いたまま、両腕を胸の前でクロスする。上にくる腕は左右どちらでもOK。

3,自分を優しく抱きしめる

クロスした両腕でそのまま自分を抱きしめるように、両手を両腕のつけ根のあたりへ置く。

4,腕だけをストンと落とす

肩の位置は変えず、腕だけをストンと落とす。落とした腕とひじは、軽く曲がった状態に。

1日約3万回にも及ぶ呼吸は、私たちの命を紡ぐもの。うまくできていないと心身に不調を招くことも…。

そんな日々の呼吸の質を上げることこそ、取り組むべき究極のインナー美容!