おタク男子が世のおフェロ女子に物申す!
読者の乙女なお悩みに、バンドマンでおタク男子の彼が思いもよらない変化球で答えます。
恋も仕事もおしゃれも夢も。人生に迷ったらあの人に相談してみよう!
答えてくれるのは、ロックバンド・オワリカラのタカハシヒョウリさん。
↑音楽家時のタカハシさん (c)勝永裕介
↑特撮おタク時のタカハシさん
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今回のテーマは、女性の最大の悩みであり疑問。”トワモテ”を考察! ゲーマー・タカハシヒョウリの本格理論(?)に注目です。
ポイされない女性とは…
女性が男性にずっと大切にされ、愛され続けるにはどうしたらいいでしょうか。(REさん・26歳)
ーarではこういう状況のことを、永遠にモテる=”トワモテ“と言っているんです。
「トワモテ!!」
ーとはいえ、そう簡単にはいかないみたいです。
「考えましょう。物事も、ある意味需要と供給のいたちごっこじゃないですか」
ーほう…難しい話が始まりそう。
「供給がある程度終わったら当然需要がなくなりますよね。恋愛においてもそういう面はありますよね。すると男の人も飽きてくるわけだけど、その時に女性のほうが軸をずらしていったら、相手のハートを捉え続けられると思うんですよね」
ー軸をずらす?
「商売と一緒です。たとえばある商品が広範囲まで行き届いたら、その後は当然人気がすたれていくじゃないですか。そうなった時に、たとえば新機軸を打ち立てたりリニューアルすることでお客さんを捉え続けていきますよね。恋愛も結局はそういうことだとすると、同じことをやり続けてたらダメっていうことじゃないかな。これはもはや、好きだからどうとかっていう感情論とはまた違う次元の話で」
ー飽きさせないための努力みたいなことでしょうか。
「努力っていうか…ここでは戦略ですよね。そういうの我々の業界では”軸をずらす”っていうんだけど」
ー我々って、音楽業界ですか?
「いや、ゲーム業界で」
ー…ゲーム業界の人だったんですか?(笑)
「ゲームにはいろんな勝ち筋っていうのがあって。ある勝ち筋がすごく有効だとしても、それって必ず対策されちゃって、それじゃ勝てない時が必ず来るんですよ。その時に別の勝ち筋を用意していくことを”軸をずらす”って言います。恋愛もそれに近いことで、たとえば最初は”可愛い”ってだけで勝てた戦いも、だんだん勝てなくなる時が来る」
ーワンパターンの魅力ではダメだと。
「そうなった時に、柔軟にすぐ別の勝ち軸を持てる人だけがずっと勝ち続けられるんですよ。こういう勝ち筋がグルグル巡っていくことをゲーム用語ではメタゲームって言うんですけど」
ーは、はい…。
「恋愛もそれと同じことで、メタ読みが大切になってくるはず。最初は可愛くて奔放なだけでよかった人が、もしかしたらほんの少し料理がうまくなることで軸がずれて勝てるかもしれないし、華やかな可愛さでモテてた人が、ちょっとナチュラルな魅力を持ち始めて軸がずれていくかもしれない」
ーなるほど。いろいろな表情を持っていることが大切ってことですね。
「そう。で、軸をずらすのが上手い下手っていうのは大抵、経験値によるところが大きいと思いますね。ゲームの世界でうまくメタを読める人って、基本的に長く数多くプレーしてる人なんですよ。つまり、いきなり長く愛される女性にはなかなかなれないってこと。メタを読み続けてる経験があるから上手になっていくわけなんで、たくさん恋をしてる人のほうがメタが読めるってこと」
ーおお! それは説得力ありますね。
「だからいきなり10代の子とかが、永遠に愛されるような戦略的な女性になることは難しいのではないでしょうか。そこは経験値がモノを言うわけなんで、たくさん恋をして、失敗ももちろんたくさんして、傷つきながらそれを繰り返すことで、自然と自分にとってベストなメタの読み方がわかってくるんじゃないでしょうか」
ーなるほどなぁ。それって経験値の高い女性がいろいろな顔を持っているってことだと思うんですけど、たとえば男性と出会ったら、いろいろな表情を”小出しに”するべきってことですか?
「そうですね。ゲームでも二つ目以降の勝ち筋は、最初は相手には見せないんです。予想外だから効果的なんですよ、二つ目は。そうやって、だんだん出していく分量を増やしていく」
ーふむ。ちょっと分かってきました。
「あとは誰しも変化していくと思うんですけど、その変化のスピード感が、武器になるようなスピードで変化していくっていう人はいるよね。これは恋愛に限らずです。どんな人だって外見も内面も変わっていきますけど、その変化のスピードが速すぎるとついていけないし、遅すぎると気づいてもらえない。絶妙なスピード感で変化していく人って、魅力的に見えますよね」
ーなるほど。その変化自体が、つまり勝ち筋を複数持っている状況になりますね。
「そうですね。勝ち筋を意識しているか、何も考えずに漫然とやってるかって、本当に全然違うんですよ。本当に強い人はふさわしい勝ち筋がわかるし、勝ち筋を無数に持ってる」
ーすごいスキルですねぇ。でも、完全にゲームの話ですよね?(笑)
「何事にも当てはまります! 恋愛にも!」
ーでも、たしかに恋愛でそれやってる人がいたら、かなりしたたかでモテるかも(笑)。
「あと、勝ち筋を探していくタイプの人と、負け筋をつぶしていくタイプの人っていて。これはすごく性格が出るし、だいたいそういう人生を送ってる人が多い。だから恋愛も両方の人がいると思います。でも、特に恋愛なんて楽しんだもん勝ちだと思うし、勝ち筋を探していくタイプのほうが絶対強いと思うね」
ー深い話。つまり、数を重ねるほど恋愛がうまくなるし、いろいろなタイプの需要にマッチする女性になっていけるということですね!
「まとめた!!」
いきなり永遠に愛される女性にはなれない。経験値を積んで、”勝ち筋”を多く持ちましょう!
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タカハシヒョウリ
(c)勝永裕介
【ミュージシャン】
ロックバンド”オワリカラ”と特撮バンド”科楽特奏隊”のギター/ヴォーカル、ソロの音楽活動など。
【イラストレーター】
グロカワキャラ”小腸はみ出し夫”の生みの親など。
【執筆家】
いくつかのWEBサイトで連載など。
【ハイブリッドおタク】
バンドのフロントマンの固定概念を覆すガッチガチな情報量と批評眼/語り口、そしてポンコツさ。
愛するのははゴジラ/ウルトラマンを始めとする<特撮>全般、映画、アニメ、マンガ、お笑い、ゲーム、蕎麦など。
特技は<才能の無駄遣い>
座右の銘は<世界の創作物に愛を>