出戻り!マッチングアプリ飯

昔はネガティブなイメージも多かった「マッチングアプリ」ですが、最近では、「私たち、アプリ婚です♡」という声もよく聞くようになりました。

そして何を隠そう、私ライターNも、このマッチングアプリで過去に恋人を作った張本人です!
しかし、ラブラブハッピーな日々も今は遠い昔の話となり、気が付けば28歳、春。「このままではあっという間に『29歳、春(独身)』になってしまう!」ということで、この度、マッチングアプリに出戻りました!

マッチングアプリの世界には様々な男性が存在し、その男性の数ほどドラマがあります。
どうかこのドラマの最終話が感動のフィナーレとなることを心から願って、実際に私が体験したガチデートの数々をご紹介します。

前回>>小太り男からの失礼発言に激怒!

初めてのカフェデートから前兆はあった…

今回のデート相手は1つ年上の映画好きサブカル男子のT君。

初回に飲みデートを提案してくる人が多い中で「まずはカフェでお茶をしましょう」というお誘いが非常に好印象でした♡

向かったのは駅近くのスターバックス。何を飲もうか悩んでいると、「僕、フラペチーノって飲んだことないんですけど美味しいんですか?」とT君。もしかして甘いものが苦手なのかな?と思いつつ美味しさを伝えると「じゃあ飲んでみます!」とT君も私と同じ抹茶フラペチーノを注文してくれました。

その前向きな姿にその瞬間はとてもキュンとしていたのですが、その後フラペチーノを飲んだT君は「うーん…。フラペチーノって正直コスパ悪くないですか?味もめちゃくちゃ美味しいってわけじゃないし。このクオリティでこの金額なら僕はもう注文しないな〜。」と、まだ店内にいるのに全力のダメ出し。

イラっとくる言動に違和感を覚えつつも、ほどほどに盛り上がったトークで心とお茶を濁し、次回のデートでは私が気になっていた映画を観に行くことにしました。

夢の国も映画デートも、コスパ換算はやめてー!

2回目のデートでは上映前にカフェでお茶をすることに。

するとT君はカフェ候補を見比べながら、「ここは全体的に価格が少し高めだったから…」「こっちは食べログの評価が…」などとブツブツ呟き、結局そこから10分ほど熟考。

なんとか入店するも、メニューを決める際もやはり「これはおそらくこんな味だろうな」「あの2人が注文している料理だとしたら微妙だな」と、食事に対しての意見を一通り述べ、結局散々悩んだ挙句、とても無難で一番価格の安いプリンを注文していました。

その後会話は「理想のデート」についての話題となり、「私はやっぱり彼氏とディズニーランドに行くのが夢だなあ」と語ると、「僕ディズニーランドって人生で2回しか行ったことないんですよ。だってディズニーってすごく値段が高いわりにいつも混んでいるからアトラクションもほぼ乗れないじゃないですか。それってすごくコスパが悪いと思うんですよね」とのこと。さらに「あ、でもディズニーマニアの人と行くならまだ我慢できますよ。一番効率的な楽しみ方で提案してくれるんで」と、一体どの立場から言ってるの!?と言いたくなるような発言のオンパレード。

確かにディズニーは入園料も決して安くないし、混んでいてめちゃくちゃ並ぶけど、それを凌駕するほどの感動があるし、それにエンタメをコスパ換算するのは野暮ってものじゃないの〜!?

正直この時点で帰りたいし、「あなたとディズニーに行くことはないから安心しろよ」と喉まで出かかっていたのですが、時間も差し迫っていたためやむなく映画館へと向かうことになりました。

しかしながら2人で観た映画は想像のはるか上を行くレベルの重い内容で、鑑賞後の空気は最悪。(これはこの作品を選んだ私が悪い)
さらに追い打ちをかけるように「あのシーンは●●の宗教観を表現していたよね」「あそこの主人公のセリフは▲▲の時代性を反映したものだったね」と、彼独自の映画への感想大会が繰り広げられ、最終的には「なかなか面白かったし、これはコスパいいわ」と、最後の最後に良コスパというお褒めの言葉をいただき、彼のみ上機嫌で帰っていきました。

もちろんそれ以後彼と連絡をとることはありませんでした…。ライターNのアプリ飯は(残念ながら)まだまだ続きそうです。

Illustration:室木おすし(@susics2011
Text:Tanaka Nanami

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