ar's Cinema Paradise

スクリーンの中で輝きを放つあの俳優から目が離せない。
今回は、映画『夏へのトンネル、さよならの出口』に出演する鈴鹿央士さんにインタビュー♡

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“自分も後悔しない生き方にしよう”と…

ずっとアニメーション映画にチャレンジしたかったんですが、数年前に試しに声を録ってみたら下手すぎて…(苦笑)、アフレコは諦めていました。
でも今回、失うものはない!という覚悟でオーディションに参加。
ダメモトの挑戦だったので合格と聞いた時は本当に驚きました。

まず原作を読んで頭に浮かんだのは、瑞々しい夏の情景。
アニメーションになった時にどんな色がついていくんだろうと楽しみでした。
完成した絵は思った通りとても美しく、しかも登場人物の心情に寄り添う音楽も相まってとても感動しました。

僕は人が成長していく物語が好きなんですが、この作品も飯豊まりえさん演じる花城さんと、僕が演じるカオルくんがウラシマトンネルを探索しながら自分の人生に向き合っていきます。
演じていて“自分も後悔しない生き方にしよう”と前向きになれました。
もしウラシマトンネルがあったら僕も入ると思います。
亡くなったひいおばあちゃんに会いたいです。
上京する前に顔を見せに行ったのが最後で、あの時、門出を見送ってくれたのかなと思っています。
だから一目会って「今はこんな姿で頑張っているよ」と報告したいです。

鈴鹿央士。ar10月号より

声の収録は飯豊さんと一緒に行ないました。
おかげで花城さんとカオルくんのやり取りや、近づいていく関係性を生っぽく表現できたと思います。
ただ、苦労したのは声の距離感。
シーンによって二人は近づいたり離れたりするのに、マイクは同じ位置だから声の出し方がわからなくて。
「相手が遠くにいるようにしゃべりかけてください」と指示があっても四苦八苦。
すると飯豊さんが「マイクの向こう側に届けるイメージで声を出してみたらどう?」とアドバイスをくださったおかげで、難関を乗り切ることができました!

キャラクターに命を吹き込んでいく作業はとても新鮮で楽しかったです。
ドラマや映画のお芝居のように自分の身体が役になるわけじゃないけど、心が動いて演じることは一緒なのだと学びました。
反省点はたくさんありますが…、機会があればまた挑戦したいです!

Photo:Toyoda Ryo
Styling:Asakura Yutaka
Hair Makeup:Abe Kosuke(traffic)
Text:Iida Honoka

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