美容鍼についてプロに聞いてみた
Q. 美容鍼とは？
美容鍼は、古来より伝統医学として用いられてきた鍼の技術を、美容を目的に用いた比較的新しい美容法です。国家資格をもつ鍼灸師が行い、最近では、美容クリニックでも受けられるところも出てきています。
美容鍼の主な作用は、皮膚の創傷治癒作用、筋肉への作用、血流促進の作用、全身鍼灸治療による作用ですが、それら４つの作用を組み合わせて、顔のたるみ、しわ、目の下のくま、肌荒れ、浮腫み、ニキビなど様々な症状にアプローチします。
他の美容法と比べても特に得意なのがリフトアップで、施術を受けた直後からその効果を実感することができます。また、予防医学としても優れた技術で、顔面部への施術だけではなく、全身の鍼灸治療を組み合わせることで、その人が本来持っている体の内からの健やかな美しさを引き出す技術です。
Q. 美容鍼のメリット
リフトアップや肌状態の改善に
美容鍼は、鍼を打つことで皮膚の内側にある真皮に微小な傷を与えます。この傷を修復させるために、人間が本来持っている「自然治癒力（人間が生まれながら持っている身体を回復させようとする力）」によって、お肌のハリや弾力性を保つ「コラーゲン」や「エラスチン」が生成促進されます。その結果、お肌の状態を改善することができるのです。
また、美容鍼に低周波の電気を併用することで効率的に狙った筋肉を活性化することができ、リフトアップはもちろん眼精疲労などを改善する効果も。
局所的な効果ではなく、その人が本来持つ生体の自己治癒力を用いて美容効果を出すトータルビューティーなのです。
即効性がある
美容鍼の最大の特徴は、とにかく即効性があること！ 施術を受けた直後からリフトアップや小顔効果をすぐその場で実感することができます。
また、筋肉に鍼を打つことで施術後は目が開きやすくなり、それが外見的な良い変化ももたらしてくれます。
麻布ハリーク様から提供いただいた美容鍼の施術前後のお写真。美容鍼の即効性がわかります。
自律神経やホルモンバランスの乱れを整える
顔の美容鍼と全身鍼灸を併用すれば、肩こり・腰痛・頭痛・不眠・婦人科化疾患など、筋肉の過緊張に原因のある症状を改善したり、自律神経やホルモンバランスの乱れを整えることができます。美容と健康と癒しを同時に叶えられるのが鍼灸（美容鍼）の最大の魅力です。
Q. 美容鍼のデメリットや注意点
美容鍼は全般的に安全性の高い美容法ですが、施術を受けるうえでの注意点として、施術後に内出血が起こることがあります。
毛細血管が所在する皮膚の真皮層より下、また筋肉や皮下組織にて、鍼が血管に刺さることで起こります。1mm〜20mm程の大きさの内出血が刺鍼部に現れますが、ほとんどの場合3日～7日程で吸収されて消えます。我々の調査では、約17%の方に内出血が発現し、消失までの平均期間は6日間でした。
このように美容鍼による内出血は短期間で消失しますので、安心して施術を受けていただければと思います。結婚式や写真撮影などご予定のある方は、あらかじめ施術前に鍼灸師に伝えていただけると安心です。
また、鍼を打つ際に生じる痛みは完全に無くすことはできませんが、施術者側の技術的な訓練で出来るだけ減らすことが可能です。ほとんどのお客様が「思ったより痛くなかった」と仰いますので、安心して施術を受けていただくことができます。継続して施術を受けていただくことで、鍼を受けること自体にも慣れて痛みを感じにくくなるということはあるようです。
Q. 美容鍼はメイクをしたまま行ってもいいの？
美容鍼はメイクをしたまま受けていただくことが可能です。
鍼を打つ部位だけアルコールなどで消毒して施術しますので、お化粧直しなどをご持参いただくと良いでしょう。
Q. 美容鍼にダウンタイムはあるの？
基本的には、美容鍼には美容医療で生じるようなダウンタイムはありません。肌の炎症などは起きませんので、極端な話、翌日に他の美容医療を受けていただくこともできます。
ただし、施術後に内出血が起こった場合は、レーザー治療などは消えるまでは受けないほうが良いため、注意が必要です。
Q. 美容鍼の効果の持続力はどのくらい？効果を延ばすセルフケアはある？
美容鍼の効果の持続時間は、1～２週間程度が平均的ですので、お客様は月に1回～4回程度定期的に通われる方が殆どです。短期的な効果としてはやや短いですが、美容鍼で定期的に表情筋を活性化させることは、お顔の皮膚や筋肉の長期的な老化予防になります。お肌や表情筋を若く保つということが、長期的な美容を考えた際に非常に大切だと考えています。
セルフケアで必須なこととしては、紫外線予防と保湿になりますが、日々の表情筋の体操や、最近ではヒト幹細胞培養液を用いた美容液の使用などがおすすめです。
