初心者向け美容医療 ニキビ編
みなさん、こんにちは!皮膚科医の藤巻あいらです。
今回のテーマは「ニキビ」です!
多くのひとが悩まされるニキビやニキビ跡。
なんと、日本において90%以上の人がニキビを経験すると言われていますし、ニキビのお悩みでご来院される方は実際とても多いです。今回は、ニキビの原因から治療法まで、徹底解剖していきます!
1.ニキビができる仕組みと種類が知りたい
2.できやすい人、できにくい人に違いはあるの?スキンケアとの相性は?
3.ニキビができる場所と原因
4.ニキビができやすい食べ物
5.どうやって治せばいいの?つぶしたらダメ?
6.ニキビ跡って治せるの?
ニキビができる仕組みと種類が知りたい
ニキビの根本的な原因は、毛穴のつまりと皮脂です。つまった毛穴に皮脂が貯まった状態をコメドといい、これがいわゆる【白ニキビ】です。この白ニキビは、毛穴が開き皮脂が酸化すると黒く見えることがあり【黒ニキビ】とも呼ばれます。このコメドに、アクネ菌が増殖し炎症を起こすと、【赤ニキビ】になり、さらに膿を持った状態となると、【黄ニキビ】へと変化します。
思春期にできるニキビは、性ホルモンの分泌によって皮脂の分泌量が増加することでできてきます。一方、25歳以降に出来てくる大人ニキビは、ストレス、生活習慣、タバコ、お化粧品だけでなく、月経異常などのホルモン異常が原因のケースも。早め早めに皮膚科へ行きましょう1)!
できやすい人、できにくい人に違いはあるの?スキンケアは?
25歳以上を対象にした研究では、ニキビが継続してある人は、そうでない人に比べて皮脂分泌量が多いと言われています1)。皮脂分泌の多いオイリー肌の方のスキンケアには、クリームタイプではなく、化粧水やジェルタイプのノンコメドジェニックと記載のあるスキンケア製品がおススメです。
ニキビができる場所と原因
鼻に出来たら代謝不良、眉間に出来たら添加物の摂りすぎ、あごにできたら婦人科系やホルモンバランスの不調など聞いたことがあるかもしれませんが、因果関係を証明することは非常に難しいです。
ただし、一般的に、生え際やフェイスライン付近は洗顔料の洗い残し、
背中はシャンプー・リンスの洗い残しというように、マラセチアという真菌が関係していることはあります。
ニキビができやすい食べ物
出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1325467/
ニキビと食べ物の関係については、解明のために今も様々な研究が行われています。
例えば、ニキビのある人は、ニキビがない人に加えて血糖値をあげやすい生活をしているという報告や2)、低GI/低GL食品と呼ばれるような血糖値をあげにくい食事を12週間続けるとにきびがよくなったという研究結果もあります3)。また牛乳やホエイプロテイン(牛乳に含まれるタンパク質の一種)がニキビを悪化させたという報告もあります4)5)。チョコレートがニキビを悪化させるという研究結果もある一方、実際に大量に食べても増えない人もいます6)。
ニキビは皮膚科で治療することが大前提ですが、食生活では血糖値があがりやすい食べ物(高GI/高GL食品)や牛乳、ホエイプロテイン等を避けてみて、自分の症状がよくなるかどうかをみるのも一つです。あとはなんと言っても、これを食べれば悪化する!などあれば控えてみることが大切です!
どうやって治せばいいの?つぶしたらダメ?
思春期ニキビも大人ニキビも治療法は同じです。つぶすのはNG!!ニキビができた時は早めに皮膚科へ行きましょう!
皮膚科(保険適用)に行ってできること
ニキビができたら、まずは保険証を持って皮膚科へ行きましょう!ニキビの治療を早く開始することでニキビ跡になるのを予防できるとも言われています7)。治療法としては毛穴のつまりに効果的なアダパレンや、抗菌作用やピーリング作用のある過酸化ベンゾイルという塗り薬や、抗菌薬といった選択肢があります。まずは皮膚科で相談してみましょう。
美容皮膚科(保険適用外)に行ってできること
ニキビ治療の基本は、皮膚科で保険適用の薬を使っていくことです。ただし、その薬の副作用で治療継続が難しい場合や、ニキビ跡の治療に関しては美容皮膚科で行っています。
もしもすぐに皮膚科に行けない場合は、クリームタイプではなく、前述のとおり、化粧水やジェルタイプのノンコメドジェニックと記載のあるスキンケア製品を試してみるのがおすすめです。
ニキビ跡って治せるの?
炎症の程度が強いと、真皮まで炎症が及び、真皮が完全には修復できずニキビ跡になります。
ニキビ跡の治療のご相談をいただくと、意外とよくあるのが、まだ新しいニキビも伴っているケースです。ニキビの治療を早く開始することでニキビ跡になるのを予防できるので、まずはしっかり皮膚科でニキビを治してから、ニキビ跡の治療に移りましょう。
にきび跡の色素沈着に関しては、自宅でのスキンケアに力を入れることも、とっても大切です。
スキンケアの美白成分としては、ビタミンCやハイドロキノン、トレチノインだけでなく、敏感肌にも使いやすいバクチオールという成分も注目されています8)9)。
病院で出来る治療を2つご紹介します。
①『ポテンツァ(POTENZA)』の治療では、ヘッドの先に取り付けられたマイクロニードルを肌に挿入し、針先から高周波(RF:ラジオ波)を照射します。
真皮層に、直接、熱エネルギーを与えることで、コラーゲンやエラスチンなどの生成を促すことで皮膚の再生を行い、ニキビ跡を改善させていきます。
ポテンツァニキビ跡 初回96,800円 通常1回料金121,000円+別途導入液22,000円
ニキビ痕治療の場合、症状によってやや強い痛みを伴うことがあります。数日から1週間程度メイクを控えていただくことがあります。
CO2フラクショナル 22,000円
ニキビ痕治療の場合、症状によってやや強い痛みを伴うことがあります。数日から1週間程度メイクを控えていただくことがあります。
これに加えてニキビ跡治療には、ケミカルピーリングやフォトフェイシャル、フラクショナルレーザー等、様々な選択肢があります。
まとめ
ニキビが出来たら、すぐに皮膚科に行くことがニキビの悪化とニキビ跡防止に最適です!ぜひぜひお気軽にご相談ください!
Text: Fujimaki Aira
【出典元一覧】
1)Dréno B et al: J Eur Acad Dermatol Venereol,29:1096-1106,2015
2)Cerman AA et al:J Am Acad Dermatol, 75:155—162, 2016
3)Smith RN et al:Am J Clin Nutr, 86:107—115, 2007
4)Aghasi M et al:Clin Nutr, 38:1067—1075, 2019
5)Simonart T:Dermatology, 225:256—258, 2012
6) Caperton C et al:J Clin Aesthet Dermatol, 7:19—23, 2014
7)Dreno B et al:J Eur Acad Dermatol Venereol,31:737-742,2017
8)Anvery N et al:J Cosmet Dermatol, 21:1837-1840.,2022
9)Puyana C,et al: J Cosmet Dermatol, 21:6636-6643,2022
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