ドラマ『いちばんすきな花』第10話を考察!

放送中のドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系、木曜よる10時~)。誰もが一度は考えたことのあるテーマ”男女の友情”を題材にした本作について、コラムニスト・DJあおいさんに見どころや登場人物の心情について、考察してもらいました。

(こちらもチェック)【ドラマ・いちばんすきな花】「辛くても『みんな』にならず『人』であり続けた四人は”生きづらさ”を背負ったしまった」美鳥(田中麗奈)の過去から見えた主要人物たちの共通点【DJあおい】

自分にとって特別な存在は『みんな』というカテゴリには入らない

美鳥(田中麗奈)は、夜々(今田美桜)がいなければ塾講師をしていなかった
椿(松下洸平)がいなければ誰も信じられなくなっていたし、ゆくえ(多部未華子)がいなければ教師になる夢を諦めていたと言う
では紅葉(神尾楓珠)の存在は美鳥の人生にどんな影響を与えたのだろうか?

先週からずっと気になっていた答えが出た
『みんな』じゃないってことが救いだった、『みんな』が自分を同じように見ていると思ったから、違う人もいることに安心した
塾講師時代と高校教師時代、『みんな』という存在に散々と打ちのめされた美鳥が、後の椿ハウスとなる家を買い塾を開校したのは、紅葉の存在がその一助になったのかもしれない

自分にとって特別な存在とは、例外なく『みんな』というカテゴリには入らない

『男』とか『女』という区別もなく、もっと言えば『人類』に限ったことでもない
それが犬であれ猫であれ『その人はその人しかいない』という代わりの効かない、性別や種族を超えた絶対的な存在である
美鳥にとっては紅葉も夜々も椿もゆくえも四人の全てが『それぞれ』の絶対的な存在であり、『みんな』にはなり得なかった
だからこそ『五人』ではなく『二人組が四つ』という関係性を望んだのだろう

『男女の友情は成立するのか?』その問いの答えは…

二人組が苦手だという四人の関係性も変わりつつある
夜々と紅葉の二人組はすでに『二人組が苦手』という意識を感じないほど圧倒的な『二人』になっている
椿とゆくえの関係性も『熟年夫婦』を思わせるほどお互いにとって欠かせない存在になっている(恋愛感情はない)
夜々とゆくえ、椿と紅葉の関係性もちゃんと『二人組』が完成されている

そこで気になるのが『夜々と椿』『紅葉とゆくえ』の二つの二人組

『恋愛感情』という片思いの不純物が混じっているため、お互いの気持ちの相違もあり『二人組』になり切れていない部分がある
そこに違和感を感じたのか、今回は夜々と紅葉の片思いグループが自らフラれにいく
おそらくは成就するとは思っていない、ただキッチリとフラれてちゃんとした二人組になりたかったのだろう
フラれたことにより『夜々と椿』という二人組になれた
フラれたことにより『紅葉とゆくえ』という二人組になれた
友情の定義はわからないが、各々を絶対的な存在として尊重し合うのが友情ならば、これでやっと四人は二人組の友情をコンプリートしたことになる
このドラマのテーマである『男女の友情は成立するのか?』という問いの答えが見えたような気がする

そして今回のMVPはなんと言っても夜々の『居酒屋の乱』である
年頃の男女が一緒にいるというだけで一方的に恋愛関係と決め付けるのは暴力である
なぜ恋愛が上で友情が下みたいな扱いを受けるのか
そこら辺の価値観を人一倍持っていたのは夜々であり、今回はその不満が爆発する
紅葉と夜々の関係性を一方的に恋愛関係だとみなし、こともあろうに紅葉という友人を愚弄した、紅葉のバイト先の二人組に対して夜々の怒りが炸裂する
その啖呵の切れ味は小気味良く見事であり、最高の胸スカ気分が味わえた
『バーカバーカ』という捨て台詞は、容姿にコンプレックスがありそうな二人に対しては『ブースブース』の方が殺傷力が高そうだったが、致命傷にならないように『バカ』にしたのはもしかしたら夜々の優しさだったのかもしれない

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