沼民たちによる韓ドラシンポジウム
火曜ドラマ『Eye Love You』によるチェ・ジョンヒョプの爆発的な人気ぶりなどで日本中により浸透し、昨今空前の大ブームとなっている韓国ドラマの視聴者数は、これまでの歴史を塗り替えるほど史上最高だとか...。そんな韓ドラと同時に、SNS上で注目されている今や韓ドラにとって必要不可欠な人たちがいるのを皆さんご存知でしょうか。
その名も…「沼民」。
韓国ドラマという一度入ると一生出ることのできない泥沼(褒めてる)にハマった者たちで、共に歓喜し、共に酔い、共に喝を入れたりと良質な韓ドラと出会う為に日々応援し続ける、韓ドラをこよなく愛す極厚サポーターのこと。
そこでせっかくなら昨今話題が絶えない韓国ドラマについて、共に話題の沼民に一堂に会してやいやい話し尽くしていただきたい!ということで、今回は初のシンポジウム形式でお届け。
沼民たちの間では知らない人はいない、豪華な顔ぶれが勢揃いしてくださいました♡
正直、初の試みということもありかなり不安だったのですが、開始直後からその不安を消し飛ばしてくれた程、皆さんめちゃくちゃ面白くて...、とても濃ゆい時間となりました。沼民たちによる沼民たちのための沼民に送る今回の企画。
あれもこれも、かなりぶっちゃけた内容になっているので、正直自信を持って言いましょう。読み応えしかないです。
大韓ドラ会、スタート!
カイ: まず最初に皆さん自身について知りたいので、質問という形ですが推し作品を2つ教えてください!
モモ
1つ目は『トッケビ』です。本格的に韓ドラにハマるきっかけでもありましたし、めちゃくちゃファンタジーなのに人生の教訓にしたい言葉がたくさん出てきて。たまたま毎日大変で生き詰まっていたタイミングで出会ったからこそ特別な存在になりました。コメディー要素も満載で面白くて大好きです。
2つ目は『二十五、二十一』。出会ったのが18歳という最高のタイミングというのもあってTHE青春をプレゼントしてくれた作品で。みんなそれぞれ別々の場所にいるけど、放送時はリアタイでSNSに集合して、盛り上がって...。「みんなで青春ができていた」というのを放送中実感できるのがとても嬉しかったですし楽しかったのと、キャストもOSTもとても良かったので♡
miko
すっごく悩みましたが考察するのが好きなので、考察が捗ったという意味で選ばせていただきました。
1つ目は『イ・ドゥナ』。まず、オープニング映像だけで1時間語れます。笑 それくらいすごい真剣にみた作品。最近見なくなったパズルのピースを1つ1つ埋め合わせるような作品で、緻密にはりめぐらされた伏線が随所あったり、象徴的な場面も多くて、考察廚にはたまらない作品でした。東京で撮影されたこともあり、選びました。
2つ目は『怪物』。韓国ドラマが生んだ最高のヒューマンサスペンスだと思っていて、まるで無駄が一切ない。全ての場面で怪物は誰か、というテーマに沿って作られてたので最終話までのめり込んで見ていました。1周した後に必ず2周目に入ってしまう。そういった作りがサスペンス作品としても群を抜いて素晴らしかった。
MIU
私は1つ目は、『賢い医師生活』。これは、私の1番の人生ドラマで、元々同じ作家さんや監督が作った「応答せよ1994」などの作品が大好きだったし、もう「応答せよ1994」を超える作品は現れないだろう、と思っていたのですが、約2年前に賢い医師生活が出た「あ、超えてしまった」と初めて思った衝撃的な作品。
2つ目は『応答せよ1994』。『応答せよ』シリーズは全部好きなんですけど、中でも1番好きなのは1994シリーズ。三角関係とかも面白いし、家族ドラマという点から見ても本当に感動する傑作です。キャストのケミもとても良くて推し作品と言ったら『応答せよ1994』だなと。
カイ
ちなみに皆さんどういう基準で推し作品って選ばれたんですか?しょっちゅう見返すものとか?
モモ
私の中で推し作品は基本的に繰り返しは見ないんです。一回見た作品をもう一回見るということがほとんどないと言いますか。基準としては、しんどい時とかに救ってくれるような言葉をくれた作品とかが私の中では推し作品です。
カイ
確かに。自分のその時の環境であったり、タイミングなどが重なって、特別な存在になりますよね。
miko
そういった点で言うと、『1%の奇跡』も挙がります。この作品だけは逆に何回見たかわかんないくらい繰り返し見てて、これだけはもう10回近くは見てるんじゃないかなあ。この作品に出会う前に過去に一度、韓国ドラマ全体的に常に記憶喪失と幼なじみの関係等の内容が繰り返し繰り返しでワンパターン化している時期があった時、飽きてしまって、韓国ドラマから離れたんです。
MIU
ありましたよね、その時期!ずっとどれも似ているというか。笑
miko
そうなんです!ほんとに似てて!一旦、映画の方を多く見るようになったんですけど、たまたま『シグナル』を見ていた時におすすめなどに『1%の奇跡』が出てきて、何これ、めちゃくちゃ面白いじゃん!って!それでまたこっちの世界に、って感じです。
MIU
私も、モモちゃんと同じで基本的に見返すということがなくて。めっちゃ良いと思った作品でももう1回見るのってやっぱりタイミングとか、それなりの覚悟いるじゃないですか。笑 でも、その中でもめちゃくちゃ好きな作品は、正直見返しちゃいますね。笑 場面場面で思い返したくなるタイミングとかの時は、その場面を振り返るために見たりしてます。
モモ、miko
うん、うん。笑
MIU
やっぱり、何かのタイミングで見返したくなるような作品が推し作品なんじゃないかなと思います。
Q. 最近気になっている俳優さんは?
MIU
これからきそうだなと個人的に思う俳優さんは、ムン・サンミン、ペ・イニョク、ファン・イニョプ、ムービングの3人(イ・ジョンハ、コ・ユンジョン、キム・ドフン)ですね。ムービングの3人でいうと、普段俳優さんを見る上で演技力とかを重視しがちなんですけど、この3人はこれから主役級に成長するんだろうなぁという女優さんや俳優さんだなと感じました!
miko
私は、チェ・ジョンヒョプ、ソン・ハユン、イ・イギョンです。
チェ・ジョンヒョプは、元々好きだったんですけど最近『Eye Love You』にも出たということで自分の中でも急上昇中です♡
miko
あとは私もMIUちゃんと同じで演技力を重視してみていまして、バイプレイヤーとかに注目しちゃうんですけど、その中でもソン・ハユンとイ・イギョンは最近話題となった『私の夫と結婚して』での凄まじい爪痕を残した高い演技力が印象的で選びました。
miko
もう1人、ヒョン・ボンシクも推しは推しなんですけど...。
MIU、モモ
おお〜笑
miko
『D.P.』で多分一気に注目されて、最近は休みないんじゃないかってくらい立て続けに色んなドラマに出ていて注目のバイプレーヤーなんです。そして特に注目してほしいポイントが、いろんなドラマにてカメオで出演していること。凄惨な死に方やあっけない死、などなぜか死んでしまうパターンが多いのですが。笑 本当に話題作にも多数出演しているので、そんな意外なところに出てくる彼にも注目して楽しんでいただければなと。笑
モモ
私も、まずチェ・ジョンヒョプです。今日本での人気と勢いが本当にすごいので、韓国に戻ってどういった作品に出るのかっていうのもものすごい楽しみですし、もしかしたら再びあるかもしれない日本での活動にも期待しています!
モモ
2人目はチョン・ソニ。最近では『ソウルメイト』(日本でも公開中)という映画に出ていた役者さんなんですけど、繊細な役柄をとても丁寧に演じているのと、ソニちゃんにしかない独特の色を持っていてそこがまずとても素敵なんです。しかも全くジャンルの異なる作品にちゃんとその色を馴染ませていて、それが本当にすごいなあって思っています。今後も『メロムービー』や『寄生獣』など様々な注目作品が控えているので今気になっている俳優さんです。
カイ
確かに、韓国俳優さんってそれぞれの独特な雰囲気だったり色をお持ちで、その色の存在感を残したまま様々な作品で上手く溶け込ませて役を演じること、そもそも自分の色があってこその役柄という感じがします。もちろん自分とは全く違う役に憑依して演じることもすごいですが、それぞれ役者さんの色ありきで「役」と考えると、その「役」がその人にしか演じられない「役」になるし、オンリーワン感が増すのかも。
Q.日本のドラマと韓国ドラマの異なる点とは?
miko
まず、日本はテレビ局だったり広告主が主体になって作る点と、韓国は作家さんなどの製作陣が主体になって作るという点が1番違うところなのかなと。もちろん韓国も広告が関わったりもしてるけど、基本的に先に作家さん達が作った脚本があってそれにあったキャスティングをしているから、そういう点が異なるのかも。
カイ
その違いが作品に大きく影響してくるところってどこだと思いますか?
miko
やはり、先に広告収入が入るという理由や広告の関係でこの方を使ってくれ、という点でキャストを選んでしまうと、役者さんのキャラにあった作品というのが先行してしまって、内容だったり演出だったりが変わってきてしまって、場合によっては質が落ちるものが出てきてしまう、という点ですかね。最近、賀来賢人さんが自ら企画してNetflixに持ち込まれたというネトフリオリジナルの『忍びの家』はやはり面白かった。ああいった、これ作りたい!が先行して始まる作品が多くなれば良いのにな、って偉そうに思ってます笑
モモ
私は、まずOSTがあること。OSTって韓国作品の中でもめちゃくちゃ重要な役割を果たしているじゃないですか。私自身もOSTを先に聴いて、ドラマ見たいなぁ、とか思ったこともあるし、毎度すごい豪華な方々が携わっていますし。OSTだけのアルバム等が発売されるくらい、OSTってドラマの中で重要な要素なので、OSTの存在自体が大きく異なる点だと思います。あとは、制作費を政府が援助していることですかね。翻訳や吹き替え、CGのお金、最近だとサブスクの形態に合わせて新しく追加された費用など国を上げて支援をしていることがまずすごいことだと思います。制作側からしてみてもありがたいことだと思うし、国が韓国エンタメを高く評価して、良いものを積極的に作る体制を整えているのがすごく良いなと思います。
MIU
私は、日本のドラマ制作の仕組みをよく知らないので、韓国ドラマ制作の大きな特徴を挙げるとするとやはり制作費ですよね。モモちゃんがおっしゃっていたOSTに力を入れられるのもそれなりの制作費があってこそですし、韓国作品て基本的にクオリティが高いものが多いと思うんですね。でもそれってやはり、相当な制作費に比例してそうなっていると思っているので、その点は異なるのかなと思いますね。