妄想胸キュン漫画を描いていると、よく聞かれることがある。

「漫画の胸キュン台詞を実際に現実で言われたらどうですか?」と。

 

そんでもって、今回の問題視すべき台詞はこちら…!

 

「部屋はキンキンに冷やしといたから。」

 

いやーこう…、
太文字大文字にしてみるとちょいとクサイ…?やっぱりクサイ?

 

けれど、実際のところ現実で言われたらどうなんでしょうねー…?

 

せっかくだから、
一緒に想像してみます?


 

 

たとえばね、普段は1mmも笑わない無骨太眉な彼がさ、
今回の決め台詞「部屋はキンキンに冷やしといたから。」なんてオチャメな言い回しをね、

二人きりになった途端にニコニコしながら目を見つめて言ってきたらさ、

漫画みたいに「え、えーーー!?/////」なんて可愛く照れて見せる余裕なんてないですよね?


 

きっと「ぷっはははは」とついつい吹き出してしまって、
恥ずかしくなって笑い合って、

肌を触れ合わせた後には


「あれー?部屋キンキンに冷やしてくれたのに汗だくになってるよー??」って言ってみたり、
次に彼の部屋にきた時にも「あれー?今日はキンキンに冷やしてないのー??」なんて


何度も何度も、
彼の言い回しを真似しながらからかいたくなっちゃうよね?


 

 

…ん?

 

あれ?もしかして、この台詞…
「部屋はキンキンに冷やしといた」はアリ?
ぜんぶ夏のせいにしてしまえば現実でもあり?

ありよりのあり??


 

でもね、この台詞の大前提にある
「普段は1mmも笑わない無骨太眉な彼」

ここですよね、ここ。
そんな無骨な彼とこんなおちゃめな台詞の掛け合わせ、

そんなことは現実では奇跡×奇跡なみの確率なわけです。


 

 

けれど、
けれども平成最後の夏…。

暑さと、彼と、奇跡、の夏。

きっと漫画以上にキラキラとした現実を

夏が連れてきてくれることに、期待を込めてー…。


 

 

 

漫画・文:山科ティナ
漫画家・イラストレーター。SNSを通し発信する妄想胸キュン漫画が話題に。女性が憧れるカップルのシチュエーションや、メロメロ必至なイケメンの登場など、幅広い妄想力と絵心に注目。著書に『140字のロマンス』(祥伝社)など。

山科さんの連載はコチラ