ユカイな人生の作り方 vol.1

毎日頑張って生きていると、いろんな悩みにぶつかりますよね。ひとつの壁を取り除くとまた次のモヤモヤが出てきて…私たちの悩みが尽きることはありません。そんな悩める皆さんの心をふっと軽くしてくれる、ロックミュージシャン・ダイアモンド☆ユカイさんによる期間限定のarweb特別連載がスタート♡

ユカイさんのポジティブで優しい言葉が、モヤモヤした気持ちをふわっと軽くしてくれるはず。第1回目のテーマは「コンプレックス」。ユカイな人生を歩みたい人たち、集まれ〜!

ダイアモンド☆ユカイ

「Hello サムシング! なんとarwebで俺の連載がスタートしたよ! arを読んでいる方たちに、俺のやってきた成功や失敗のロックな経験が何かひとつユカイな人生を生きるヒントになってもらえたら嬉しいな」(ダイアモンド☆ユカイ)

「コンプレックス」

コンプレックスってさ、自分で思っているだけで、周りはわかんなかったりするよね。俺は、「そのままでも十分キレイなんじゃない?」と思っていても、「整形したいんです」って言っている子がいたり、全然痩せているのに「ダイエットしなくちゃ」って言っているから、本当にその人の考え方次第だもん。

高校生の時に一緒にバンドをやっていたギタリストの親友はハンサムで身長が高くて女の子にもの凄くモテる奴だったんだ。俺は親友といると、いつも見た目のコンプレックスで悩んでいた。

昭和時代の男は、背が高くて健康的で色黒なスポーツマンがモテたんだ。俺は、身長は低いし、肌は白いし、赤髪だし、一重だし、当時憧れたポールマッカートニーは二重瞼で鏡の前にいる俺とは全然違うわけだ。だからどうにかして見た目を変えたいなって、プールの監視員のバイトや、日サロに通って肌を黒くしようとしたり、二重にするために洗濯ばさみをまぶたに挟んで寝たりしたんだよ。これは痛くて眠れなかったけどね(笑)。当時プチ整形があれば多分俺、やっていたかもしれないね(笑)。

それくらい自信がなかったから、顔もスタイルも、他人と比べちゃっていたんだろうね。それに、野球、サッカー、マラソン、何をやってもそこそこで、周りに上手い奴はいっぱいいるから、自己肯定感なんて全然持てなかったんだよ。

でも、当時の友人が勧めてくれたレコードの中にあった、ビートルズの曲と出会って変わったんだ。ジョン・レノンがシャウトして歌っているロックな曲を聴いて、稲妻に撃たれちゃってさ。気がついていたらバンドを組んでいたんだ。ギターを覚えて、ギターを弾きながら歌って。ロックバンドを組んでステージで歌を歌うと、俺ってすごいんだぞって自信に満ち溢れてくるんだ。

それは最初は勘違いだったのかもしれないけど、その瞬間だけはロックスターに変身してコンプレックスを忘れるというか、吹き飛ぶみたいな。ステージの上でシャウトしていると見た目なんて気にならないんだ。ロックと出会って、自分に自信がついてきたら次第に自己肯定感が高まっていって、コンプレックスで悩むことは無くなってきた。そこからは、あんまり気にしなくなったね。

地球はさ、行動の星なんだよ。思い悩んで地団駄踏んでいるなら、まずは行動してみる。行動をすると失敗も多いんだけど、失敗したらまた行動をすればいいし、行動していかないと何も変わらないんだ。自信を持てる何かに出会うまで行動をして、自信を持てるようになればいいんだよ。

でももちろん、自信を持ったからといって、コンプレックスがなくなるわけではないよ。やっぱり、第一印象はルックスから入るからね。でも、そのルックスっていうのは生まれ持ったものだと思うけど、努力を怠るとマイナスになってしまうんだよ。たとえば、清潔感がなくて汚かったら、どれだけ身長が高かったり、目が大きくても、魅力的じゃないでしょ?

それから、言葉ね。もし否定的な言葉を使っているのだとしたら、そこを変えると目の前の未来も変わってくるよ。昔のネガティブだった自分に出会えるなら、早くそれを言ってやりたいね。俺、誰かの悪口を言っているところには絶対行かないし、一緒に悪口は言わないって決めているんだ。マイナスなものをずっと発している人の近くには、マイナスな人たちしかやってこないんだ。だから、出来るだけ近づかないようにしている。

嫌なことがあったり嫌だなと思う人がいても、寝る前には必ず肯定的なことを考えて、それを全部忘れるようにしているんだよ。ともかく楽しいことを考える。そうすれば自分で自分の機嫌を取ることができるからね。だんだんとポジティブになってくるから。

ユカイな人生を歩むためにはさ、コンプレックスってバネになることは確かなんだよ。どう解決するか、っていうところがあるとそれを目標として向かっていけるじゃない。コンプレックスが無さすぎる人は、人の痛みにわからないかもしれないよね。

いろんな経験をしてみて、俺の場合はコンプレックス=魅力ってことにようやく気づいたよ。20代の時にコンプレックスを持っていた顔も40代、50代になると意外と逆転していたりするんだよ。結局、時代が変わるときれいの基準が変わってくるから。ルックスに関しては、それぞれの個性にあった洋服やメイク、アクセサリーが素敵に見えると思うんだ。

コンプレックスはもしかすると、あなたの魅力の一つかもしれないよ。悩みすぎなくても大丈夫。

Text: Natsumi Takahashi(Spacy72)