同世代・中村海人との共通点は?「通っていた中学が…」

――なぜか毎日ケガをしてしまう超不運体質の矢野くんは、心配性のクラス委員長・吉田さんのサポートで“普通の高校生活”を少しずつ体験していきます。吉田さんやクラスメイトたちに愛される矢野くんの魅力はなんだと思いますか?

自分の気持ちを伝える時に70%くらいでセーブしてしまって、全部を伝えきれている人ってそんなに多くないと思っていて、でも矢野くんは自分の気持ちに100%なんです。だから恋愛感情が生まれたことを素直に喜ぶし、その感情を相手に伝えたくてそのまま「好き」と言ってしまう。そういうまっすぐな性格が素敵だなと思いました。

――矢野くんを演じるうえで意識したことはなんですか?

ピュアであることは意識しました。あと、吉田さんやクラスメイトたちと関係が深まるにつれて、映画の冒頭とは全然ちがう感覚でお芝居をしていたので、矢野くんの話し方や表情の変化から心の動きを楽しんでもらえると嬉しいです。

――転んだり、ボールに当たるなどのアクシデントは、矢野くんが持って生まれた日常茶飯事。劇中で印象的なトラブルシーンはありましたか?

映画館の階段で足を滑らせて転がり落ちるのは、“実際にあったらどうしよう…”と想像しちゃいました。今後、映画館に行ったら絶対に前の席をとろうと思いましたね。階段を上らないで済むので落ちないかなと(笑)。

――眼帯をつけたままの演技も難しそうです。

最初は平衡感覚がなくなったみたいに、まっすぐ歩いているつもりでも右に寄ったりしていたんですけど、だんだん慣れてくると崖のシーンでも普通に歩けるようになりました。
でもクランプアップしてしばらく経ってから、この映画のスペシャルステージでTGCに出演させてもらったんです。そうしたらそこで眼帯をつけながら細いランウェイでウォーキングするのがめっちゃ怖くて! 共演した池端(杏慈)さんとうみちゃん(中村海人)が両サイドにいなかったらたぶん落ちていましたね。久しぶりだとそれくらい難しかったので、撮影期間中は完全に“眼帯用”の歩き方になっていました(笑)。

八木勇征

――中村海人さんを「うみちゃん」と呼んでいるんですね。同い年で同じ地元、同じくアーティスト活動をしている中村さんは共通点が多いですが。

愛称があると知った時から「うみちゃん」と呼んでいます。僕のことは呼び捨てでもいいのにずっと「勇征くん」だったんです。撮影期間中に熱い話をする時間があって、そこで通っていた中学が近かったり、地元で遊んでいた場所も共通していたのもそこでわかって、ぐっと距離が近くなった気がします。最近は「ゆせ」って呼んでくれていますね。

今年やり残したことは?「メンバーとグランピングに行きたい」

――もし八木さんにアンラッキーなことが起こった時はどうなりますか?

その一瞬はめっちゃ絶望するんですけど、他の作業を始めたら忘れちゃいます。意識して切り替えるというか、その出来事をパッと思い出した瞬間はまた「うわっ」と落ち込むけど、切り替えて次に進む。その繰り返しです。

――最近、ラッキーだったと思う出来事はありましたか?

10月に大阪でLDH LIVE-EXPOというLDHのアーティストが集まるお祭りみたいなライブがあったんですけど、そこで三代目J SOUL BROTHERSさんの『花火』を今市(隆二)さん、ØMIさん、THE JET BOY BANGERZの宇原雄飛と4人で歌いました。ステージに立つ前に、ØMIさんがもともと決まっていた歌い分けを急きょ変更して、頭のサビと落ちサビの担当を僕にすると提案してくださって…それは本当に幸運なことでした。むちゃくちゃ緊張したけど、歌いきれた時は気持ちよかったです。『花火』、いい歌ですよね♡

八木勇征

――ØMIさんのおかげでチャレンジ運に恵まれましたね! 他に2024年のビッグニュースはありますか?

ファンのみなさんのおかげで今年もいろんなことに挑戦できたのがビッグニュース。主演映画を2本撮らせてもらえたり、配信ドラマでも主演をさせていただいたり、雑誌ViViさんの国宝級イケメンランキングで殿堂入りしたり…。
2023年は共演者の方々の背中を見て成長できた一年、2024年は、自分が座長として現場に立ち、新しい価値観や経験を得ることができたと実感しています。

――逆に、今年やり残したことは?

メンバーとグランピングに行きたいってずっと言ってるけど、なかなか叶わず…。いつかゆっくり行きたいです。

――八木さん流の運がよくなるジンクスはありますか?

人のためになにかすると自分に返ってくると思うんですよ。そのために親切にするっていうわけではなく、人のために頑張るのはすごく大事なことで、自分が損することは絶対にない。そう思うようになったのはFANTASTICSに出会ってからです。リーダーの(佐藤)大樹くんは損得なしに僕たちの面倒を見てくれます。先輩だけど友達みたいな関係。同じボーカルの(中島)颯太も思いやりがある。そういうメンバーの姿を見ていると「人のためになにかするって、みんなが幸せだな。だから自分もそういう生き方をしよう」というマインドになりました。