合コン、それは多種多様な男たちと出会う場であり、また見知らぬ男女が一つの場所に集い親交を深める特殊な場でもあります。

一夜という短い時間に全力で自分をアピールする男、一歩引いて余裕をみせる男、中には私達の常識を遥かに超える珍行動をする男たちも。

 

ツッコみたいけど、本人にはツッコめない…そんなもどかしい気持ちをこの「合コン珍男子図鑑」に詰め込んで。

ライターMが実際に遭遇したちょっと奇妙で愛おしい男たちを紹介します。

 

ナルシスト男

今回紹介するのは、自分大好き!なナルシスト男です。

金融系企業に勤める友人の紹介で出会った彼。脚がすらっと長くて細身で、モデル!?と一瞬テンションが上りましたが、それはお店の照明が暗かったからのようです。スタイル“は”抜群でございました…

そんな感じで雰囲気イケメンである彼は昔からモテたらしく、「俺、無意識にモテちゃうんだよね〜」と罪な男アピールを謎に繰り出してきます。いや、本当にモテる人は自分からモテるって言わないから!それ許されるの吉沢亮だけね?一回鏡見よ?

他にも自称器用貧乏、自称八方美人、自称本当は真面目、自称ギャップがある男、ととにかく自称がうるさい彼。気になるナルシスト男の行動を観察していきます!

 

ep1. 飲み会の主役は“俺”

冒頭からご説明のとおり自分語りが大好きなナルシスト男。飲み会中はひたすら喋り続けます。

「俺ってさ〜こうゆう人間で〜」と語り続けるので、会って二時間足らずにもかかわらず彼の性格や生い立ち、飼っている犬とのエピソードまで網羅することができました。ちっとも嬉しくない!

思春期に家族と対立したエピソードでは、時に目に涙を浮かべながら語るので、こっちはもう諦観の笑み。もうそんなに自分に陶酔できるならノンフィクション?情熱大陸?出演できるよ!アナザースカイも出られる!おめでとう!

更に、他の人が話をしていると「俺も!この間さ〜」とまた“俺”の話が始まるのです。これぞ会話泥棒。おかげで他の男性陣の印象皆無ですよ可哀想に…

 

ep2.渋谷駅前駄々こね事件

ナルシストがきつすぎてノイローゼになりそうだった私たち。さっさと帰ろうとしましたが、彼はまだ喋りたりません。

二次会を熱望する彼を振り払って帰ろうとしたら、「なんで帰るの!絶対後悔するよ?俺ともっと飲めるのに!?」と駄々をこね始めました。

“俺”に何の説得力があるのか不明だし、いきなり幼児化した彼にもうドン引きです。しかも場所は終電間際の渋谷駅。人でごった返しているなか周りの目線が痛すぎます。

こんな奴の知り合いだと思われたくないので「もう終電なくなるし眠いから」と断ったところ、

「じゃあ朝まで一緒にいよ?俺は添い寝で満足だから」と言ってきたのです!!!

添い寝で満足な奴が添い寝で終わるわけ無いだろ!てかこれだけ断っても誘ってくる鋼のメンタル凄いな!と逆に感心してしまいました。

最後は山手線にぶち込んで 強制的に解散。ゾンビのように舞い戻ってこないことを祈ります。

 

ワガママな男を諦観の笑みで見守りたい♡という方がいらっしゃいましたら、ナルシスト男、おすすめです。

 

 

Text:mana

Illustration:@naotte_