「ライブも同じような感じで、本来の文化としてはみんな自由に解放して楽しんでほしいって気持ちもあり、日本人の奥ゆかしさもあり…。難しい問題だな~」
―なるほど。歌うのもその自由のひとつに入るんですもんね。
「そうだね。でも基本はどの国だろうと他人に迷惑をかけない範囲で楽しむっていうのが当然だと思うから。歌うことで周りの人にとって迷惑なんだったら、やめてくれって言うのは全然いいと思う」
―そうですね。イケてる注意の仕方って何かありますかね?
「自分も歌ったらいいんじゃない? その人の耳元で。突然ユニゾンで歌われたら、さすがに気づいてやめるんじゃないかな?」
―あぁ~! 気づくかもしれません。
「でも、それでますます盛り上がって、歌の輪がどんどん広がって大合唱みたいになったりして…いや、それはそれで素晴らしいライブのワンシーンみたいな感じになるか(笑)」
―なりません!!!
「でもライブって本当、それぞれ独特の文化があってさ。アンコールの時に”アンコール! アンコール!”って言う代わりに、歌う文化もあるよね」
―へぇ!
「たとえば西野カナさんのライブだと、アンコール待ちの時にお客さんの誰かひとりが歌い出すの。だんだんそれが広がっていって、最終的に会場全員の大合唱みたいになって、最後に西野さんが出てくるっていう。そういうみんなで一緒に歌いたいっていう文化って、やっぱりあるんだと思うから…。プンプンさんの嫌な気持ちはすごい分かるけど、そういうところも含めてライブというか。毎回違うのがライブだっていうことでもあるんだよね」
―ふむ。
「不確定な要素があるからライブは楽しいっていう部分もあって。たとえば、機材トラブルがあってライブが中断するとかももちろんあるし、そういうのも含めて、音源とは違うその日のライブってことだから。時にはそういうちょっと微妙な思い出もついてくる」
―そうですか~…。”今日は残念な日だったんだ、また来よう”と思うしかないですかね。
「あとは注意するか、頑張って移動してそこから離れてください!」
―なるほど。
「大きなライブとかで、やっぱりものすごいテンション上がっちゃってる人とかいるもんね。そういうのって2階席とかから見てると”あー、盛り上がってる人いるなー、いいねー!!”って感じでけっこう楽しいけど(笑)、その席の隣の人の気持ちになったらめちゃめちゃうざったいよね(笑)。ちょっとそういう想像力を持って楽しみたいね」