私たちは日々、ストレスの多い環境の中で、懸命に過ごしていますよね…。
外出自粛の宣言が解除されてからは、出かける機会が徐々に増えてきたけど、やはりまた自粛生活を余儀無くされる状況に近づいています。
ずっと家の中にいて、ようやく日の目を拝むことができたと思ったら、また家の中に逆戻り。
そういう社会の中で、自分の意思とは反する大きなものによって、がんじがらめになり続ける状態はストレスが多いですよね。そうでなくても、普段から悩みの種は多いのに…!
それは例えば、仕事に関する悩みであったり、恋愛に関する悩みであったりします。
女性として生きる上で感じる、色々な悩みでもあるかもしれない。
もちろん悩みは解消していかないと悩み続けてしまうものだけど、そんな全ての悩みが易々と解決できるのであれば、世の中もっと違うでしょう。
だからこそ私たちは根本的な解決以外にも、“発散する”という一時的な解決方法をとるのです。
正直、発散さえしちゃえば何に悩んでいたかも忘れる。たまにはそういう、悩みとの向き合い方も大アリな気がするんですよね。全部に真っ向勝負してたら、疲れちゃう。
そんな事を考えながら、文字通り「何も考えずに笑えて楽しめる」コメディ映画を選出しました。
現実で抱えている問題に一切関係しないような、気楽に鑑賞しやすい作品を3つ紹介します!
①『真夜中のパリでヒャッハー!』伏線回収系のぶっ飛びパリピ映画
どうかしている人間しか出てこない、最高に笑えるコメディ。「フランス映画って、なんか眠くなる」という風に思っている方の概念を破壊する作品です。
出版社で働く主人公が、自分の誕生日の夜に社長から子守を頼まれます。
漫画家志望の彼としては、ここでうまいことやれば自分の漫画が出版されるかもしれない!と、社長息子に媚ろうとするも、この息子がまあヤンチャな子供で手がかかったり…。
さらに、自分の誕生日をお祝いしに社長宅に押しかけてきた悪友たちが、大勢の人を呼んでパーティーを始めてしまったり、高価なインテリアや家全体が徐々に破壊され、しまいには息子がいなくなったり…。
果たして主人公の運命やいかに!? といったようなドタバタ系のあらすじです。
自分が一切関係ない場所から安心して人々の乱痴気騒ぎを観るのは、正直楽しいものがありますね。
テンションが終始どうかしているぐらい高いけど、なぜだか置いてけぼりにはならない不思議な作品。
それは、ただのテンションが高いだけの映画ではなく、映画序盤からの伏線が徐々に回収されていく面白さ、そしてラストが実はめちゃくちゃ良い話で終わるというストーリー性にあります。
間違いなく、悩みの種が吹っ飛ぶエネルギッシュな一作!
②『サボテン・ブラザーズ』優しさ溢れる80年代の王道コメディ
本作は、全年齢かつどんな人でも楽しめる映画。また、「勘違い系コメディ」の大御所作品でもあります。
劇中劇の人気西部劇シリーズ『スリーアミーゴス』で活躍する、三人のハリウッド俳優がメインキャラクター。三人はある日、映画会社からクビを言い渡されてしまいます。
そんな時、メキシコのとある村は盗賊軍団に悩まされ、その軍団を退治してくれる用心棒を探していました。
ひょんなことから、その村の人たちは、この『スリーアミーゴス』を目にするわけですが、なんとこれをノンフィクションのドキュメンタリー映画だと勘違いしてしまい、三人の俳優に「村へ来て欲しい」と連絡をしてしまいます。
一方、俳優組はこの誘いをメキシコでの撮影の招致だと勘違いして、村へ向かうことに…!
なぜなら、貧しい村人故に電報で送りたいメッセージを全文送ることができず、重要な箇所の文言が削れてしまったから……(笑)。
こうして、本物の悪者が待ち構えるメキシコに、何も知らずに撮影気分で向かった三人の俳優が英雄になっちゃうという物語。
日本が誇る黒澤明の『七人の侍』をベースにしている、いわゆる王道映画です。
蛮族と対峙するという筋書きではありますが、主人公であるおじさん三人の優しい雰囲気が映画全体に染みていて、刺激の強い映画が苦手な人でも楽しめる作品だと思います。
コメディの脚本・監督として知られる三谷幸喜が強く影響を受けた作品としても知られており、そのエッセンスは『ザ・マジックアワー』で伺えます。
この80年代映画特有のワクワク感、勘違いが勘違いを呼ぶのに奇跡的に噛み合っている感じとか、終始笑える幸せな一作です。
③『ミセス・ダウト』抱腹絶倒だけど、実はちょっといい話
今は亡き名優ロビン・ウィリアムズ主演の、面白すぎる90年代コメディ。この映画、起承転結がしっかりしていて本当によくできています。
同じくコメディアン、そして俳優として活動していたジム・キャリーの『マスク』が、ロビン・ウィリアムズでいう本作。彼の面白さ、魅力が全て詰まったような作品なのです。
物語はロクに稼ぎもないのに家事もせず、子供にだけはいい顔をする、ピーターパン症候群みたいな主人公に、ついに妻が愛想を尽かして離婚前提で別居するところか始まります。
ロビン・ウィリアムズ演じる彼は、決して悪い人ではないのだけど、確かに妻の立場から見ると色々問題ばかり。こういう男性、たしかにいる…(笑)。
そして彼が出て行った後、妻は子供の面倒を代わりに見てくれるナニー(家政婦)さんを探し始めます。
それを聞きつけた主人公は、なんと特殊メイクアップアーティストの兄に頼み、老婦人ミセス・ダウトに大変身して家政婦として自分の子供を世話しはじめることに!
このミセス・ダウトが面白すぎて、終始笑い倒してしまいます。中身は家事初心者の中年親父なので、たまにボロが出ちゃうんです。料理していたら、偽のおっぱい燃やしちゃうし(笑)
はちゃめちゃだけど、その奥にある家族愛がテーマの作品。監督は『ホーム・アローン』や『ハリー・ポッターと賢者の石』で知られるクリス・コロンバスで、やはりそういった温かみのあるファミリー映画を生み出す天才です。
ちなみに元声優の主人公を吹き替えているのが山寺宏一さんというのも魅力のひとつ。まさに、彼にしか吹き替えられないキャラクターなので字幕版/吹き替え版の両方で楽しんでほしい作品です。
休みの日は、映画で笑おう
コメディはひとえに「お笑い」と言っても、いろいろなジャンルのものがあります。今回紹介した作品も、ちょっぴり下品な大人向けのお笑いから、全年齢対象のお笑い、感動系のお笑いと様々でした。
休みの日には、その時の自分の気分にあった「笑い」を選んで、悩み事を吹き飛ばしてしまいましょう!
アナイス