モヤモヤとおさらば!心のお悩み相談室
友達と話したり、SNSを見ている時についモヤモヤとしちゃうことありますよね?そんなリアルな読者のお悩みに名越先生がアドバイス! 無理に感情を抑える必要はありません!
Q喜怒哀楽の表現がうまくできなくて、八方美人のように思われてしまいます。
サプライズされて嬉しくても、表情に出にくいのか相手に伝わりません。結婚式などでみんなが感極まって泣いていても、どこか冷静になってしまい涙が出ません。明るくしようと笑顔でフォローすればするほど、「無理してない?」と言われてしまうことも…。(M.S.さん)
A気づかぬうちに負った心の傷はないか、思い出を振り返ろう。
まずは、気持ちの奥底に潜む怒りを取り除くという基本メソッドを実践してみてください。
こういう方の中には、思春期までの間に、とても寂しい思いをしたとか、感情表現をしたらすごく叱られた、などの経験をされた方もおられます。ある種のトラウマと言えるので、それを和らげるためにカウンセリングを受けたり、解説本を読むのもひとつの手。
そこまで深刻ではないなら、自分の欠点よりも長所に目を向けてください。感情表現が苦手というのは、聞き上手の裏返し。相手の話にじっくり耳を傾ける習慣をつけることで、自然と心が動き、感情も出せるようになるでしょう。
Q友達の幸せを素直に喜べません。
結婚や、交際が順調なことを報告してくれる友達に対して、複雑な感情を抱いてしまいます。いつでも自分と他人を比べてしまう自分が嫌になります。(E.A.さん)
A無理に喜ぼう、いい人でいようと思わなくていいんです。
周りと自分を比べてしまうということは、自分の現状に満足していなくて、相手にジェラシーを感じている可能性があります。そうであるなら、まずは、その素直な感情を認めてしまいましょう。
嫉妬は決して悪いことではありません。誰にでもある感情なので、そういう意味では必要以上に気にしないことです。
それよりも、自分に諦めていないか、気をつけることです。嫉妬してしまうのは人の心の常。その嫉妬のエネルギーをバネに、自分が成長・進化するように日々勉強したり、磨いたりすることに集中するべきだと思います。
QSNSで「いいね」やコメントがついたか気にしてしまいます。
ツイッターやインスタグラムを何度も確認しては閉じて、の繰り返し…。楽しいし、やめたくはないのですが、疲れてしまいます。(A.S.さん)
A身体を動かす習い事に集中して、強制的に情報をシャットアウト!
ちょっと寂しがり屋なのかもしれませんね。寂しさを埋める代わりに、SNSに依存してしまっているようです。でもそれは、自分の大切な時間を漫然と他人にあげてしまっているようなもの。それをやめたいなら、その時間を別の楽しいことで埋めましょう。
おすすめは、何か習い事をすること。お稽古中はスマホを操作できないので、SNSから離れる練習にもなりますよ。
特に身体を動かすと感情が発散できるので、ヨガやジム通い、ダンスなどがいいですね。ただ、くれぐれも習い事の仲間で、SNSのグループを作らないように。それでは本末転倒ですからね(笑)。
スッキリと気持ちを表現できた方が、自分はもちろん周りもハッピーになるはず! たくさん笑って泣いて時には怒って、2018年を素敵な1年にしていきましょ〜。
教えてくれたのは
名越康文先生
精神科医。専門は思春期精神医学、精神療法。テレビ・ラジオでコメンテーターとしても活躍中。