■出戻り!マッチングアプリ飯

昔はネガティブなイメージも多かった「マッチングアプリ」ですが、最近では、「私たち、アプリ婚です♡」という声もよく聞くようになりました。

そして何を隠そう、私ライターNも、このマッチングアプリで過去に恋人を作った張本人です!
しかし、ラブラブハッピーな日々も今は遠い昔の話となり、気が付けば28歳、春。「このままではあっという間に『29歳、春(独身)』になってしまう!」ということで、この度、マッチングアプリに出戻りました!

マッチングアプリの世界には様々な男性が存在し、その男性の数ほどドラマがあります。
どうかこのドラマの最終話が感動のフィナーレとなることを心から願って、実際に私が体験したガチデートの数々をご紹介します。

前回:なぜ? 映画デートで恋が散った理由

会う前からトキメキ指数MAX♡ 年下男子は…?

今回のデート相手は、会話のテンポから笑いのツボまで、とにかくフィーリングの合う年下男子のY君。

アプリ内のメッセージから会話は弾み、丁寧でかつユーモアセンスあふれる文章に、会う前からトキメキ指数はMAX値を叩き出していました。

■待ち合わせは…看板の前?

アプリからLINEに移行した後もトークのセンスは衰えず、気が付けばY君とのLINEは一度に1000文字は超えそうな勢いになっていました。
毎日お互いの近況を報告し合い、趣味の話や家族の話、時には他人には話せないような深い悩み相談まで……。Y君とのLINEは疲れ切った28歳OLにとって、砂漠の中にあふれるオアシスのように、日々と心に潤いをもたらせてくれました。

そんな楽しいやりとりが1か月ほど続いたころ、ついに念願かなってY君とデートをすることに。
実はY君からは「まだ会う前にこんなことを言うのはおかしいかもしれないけれど、僕、Nさんのことが好きなんだと思う」と、限りなく告白に近しい何かをされており、正直私にとってこのデートは、結婚前の両家の顔合わせぐらい確定案件でした。

しかし、そんな思いもふとしたことで一気に乾き切ってしまうのが恋愛の難しいところなのです……。

デート当日。

待ち合わせの駅で「いまどこにいるの?」と連絡をすると、返ってきた答えはまさかの「歩いている」!
思わず「動く点Pかよ」と、高校受験以来の池の周りを動く点への揺るぎない怒りを思い出しながらも冷静に、「一回止まってもらえるかな?何か見えるものはある?」と送信。「〇〇予備校の看板が見える!」という返事が返ってきました。

いや、待ち合わせの難易度たか~!!!
東大クイズ王の最終問題かよ~という突っ込みを心の中で100回はしつつ、頭の中の記憶をフル回転させ、なんとか待ち合わせに成功。

しかしながらさらに追い打ちをかけるようにその後のランチでは、カニのポーズをしながら「確カニ~」、小刻みに揺れながら「いい質問だね!ズバリ説明しよう!cv:オオキド博士」のような独特のトークセンスを披露され、私のHPは会って30分で残り20%を切っていました。

■あなた専属のスタイリストじゃないんだけど!

その後、Y君の要望でウィンドウショッピングに。
気になっていたというモード系ファッションのお店に入店し、一緒に服を選び始めたのですが、ここからかかった時間はまさかの3時間

最初は店員さんと一緒に「これが似合いそう」「どんな服が好きなの?」と和気あいあいと服選びをしていたのですが、そこから1時間半が経っても一向にY君の服は決まらず

一度冷静になるためにお茶を飲まないかと誘うも、「今服のことで頭がいっぱいでこういう時どうしたらいいのか分からない」とのこと。彼の顔に一瞬綾波レイの面影を見つつも、結局店外を1周したのち、再び服選びに付き合うこととなり、最終的にY君は初回デートで全身コーディネート分、総額5万円分の洋服を購入していました。
当然お財布の中はすっからかん。本人も「どうしよう。当分何も買えないし贅沢できないや…」となぜか落ち込みモード。(自分で買ったんだろ!)

思い返すと、会って彼について分かったことは、「好きな服がモード系」だということと、人生でパエリアを食べたことがないということのみ。
結局その日はそのまま解散し、以降連絡をとることはありませんでした。

今回こそはいい恋ができると思ったのに……!

ライターNのアプリ飯は(残念ながら)まだまだ続きそうです。

TEXT:Tanaka Nanami

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