を声を上げるために私とみんなができること

「モヤモヤッとしたり、イラッとした時は我慢するしかないの? どこで声を上げたらいいの?」という質問に、「私も!私も!」が大事、と答える上野さん。

私とみんなのために、できることは?

池田エライザ。ar6月号より

対談してくれたのはこのお二人

#Me Too運動って?

「私だけじゃなかった」でつながる

池田エライザ。ar6月号より

千鶴子 女性が職場で胸やお尻を触られる時代があって、「そんなの軽くいなすのが大人の女よ」って言われながら、「これは"セクシュアルハラスメント"だ!」と言葉をつくって闘った女性たちがいたの。「こんなこと、私たちの時代で終わりにしたい」っていう女たちが時代の空気を変えてきた。

エライザ 芸能界やテレビ業界、映画業界でも告発がありますが、今表に出ているのは氷山の一角だと思います…。声を上げた人が「騒ぐほどのことじゃない」「お前に落ち度があったんだ」って責められてるのはつらい。

千鶴子 女性差別が根強い社会では、女の子たちの自己評価は低くなりがち。不条理な目にあっても私が悪いのかもと思って自分を責めちゃう。勇気を出して相談しても、「自意識過剰なんじゃない?」「モテ自慢?」って口をつぐませられたりね。女性の体験をとるに足らないことだと小さく見積もりたいんです。特に最近では「自己決定・自己責任」がはびこって、弱さを嫌悪して、被害者を責めがちな文化がある

エライザ 虐待や暴力の渦中にいる時って、自分は被害者なんだって気づけないこともありますよね。そして、自分の環境が異常だと気づいても周りに相談できずにいる。そういう人が、私は悪くないんだって安心できる社会になってほしい。

千鶴子 声を上げた人同士がつながり、情報をシェアし合うのが#MeToo。夫に殴られてるのは私だけ? セクハラや性暴力を受けてるのは私だけ?という人同士が、私も!私も! あなたも?とつながる中で、悪いのは自分じゃなくて加害者や社会だと気づくことができる
セクハラや性暴力の加害者はたいていリピーター。つけ込みやすい人を狙って、繰り返してることが多いんです。社会が被害にあった人の話に耳を傾け、「あなたは不当な目にあったんだ、怒っていいんだ」って寄り添うことが大切。

Model:I池田エライザ
Photo:Hanamori Yuri
Styling:Ito Makiko
Hair Makeup:Inomata Maiko(TRON)
Text:Osada Anna
Composition:Suemura Mana