生理とニキビの関係

出典:写真AC

肌の調子は生理の周期と深く関係しています。なんとなく肌の調子が悪い時期と良い時期があるなと感じている方もいらっしゃるでしょう。それは、女性ホルモンのバランスの変化による影響です。

女性ホルモンの変化が肌トラブルに関係

出典:写真AC

生理の周期は、月経期=生理中、卵胞期=生理後から排卵前まで、排卵期=排卵前後、黄体期=排卵後より生理までの4つに分けられます。
この周期によって、女性ホルモンである卵胞ホルモンや黄体ホルモンのバランスが変化し、体調に影響します。

月経期は体温が下がりやすく血行が悪くなることで肌荒れが起こりやすい時期です。卵胞期は新陳代謝が活発で、お肌の調子も整うことが多いでしょう。しかし、排卵前後の時期になると皮脂の分泌が増加することでニキビができやすくなります。さらに、生理前になるとむくみや便秘などが起こりやすく、肌の調子も悪化しやすいです。皮脂分泌も活発な時期なので、ニキビやシミが発生しやすい時期でもあります。
周期の中でも特に肌の調子が悪化しやすいのは、生理前である黄体期です。黄体ホルモンの分泌が増え、肌が荒れやすくなります。

参考:肌トラブル

生理周期に合わせたスキンケアでニキビ対策

出典:写真AC

このように、生理の周期でホルモンのバランスが変化すると肌の調子も変化します。状態に合わせたスキンケアを行うことでトラブルを防ぐことができますよ。

生理前は洗顔と保湿でケア

生理前は皮脂の分泌が盛んになり、脂性肌になりがちです。毛穴の開きや肌のベタつきを感じる人もいるでしょう。肌が乾燥してしまい、それを防ぐために皮脂の分泌が過剰になった状態です。毎日の洗顔で肌を清潔に保ち、しっかりと内側から保湿しましょう。ニキビが気になって皮脂をとり過ぎてしまうと、さらに皮脂分泌が盛んになってしまいます。

生理中はいたわりながら保湿ケア

月経期である生理中は、肌が敏感で乾燥しがちです。この時期もしっかりと保湿することが大切です。いつも使っている化粧水なのに刺激を感じる人もいるかもしれません。そのような場合は低刺激性のものを選んで肌を労わりましょう

ホルモンバランスを整えてニキビ対策

ホルモンバランスを整える工夫をすることで、肌荒れやニキビ対策をすることもできます。
肌だけではなく生理痛やイライラなど他の不調についても同時に対策できますよ。

栄養バランスのよい食事をとる

出典:写真AC

女性ホルモンのバランスを整えるためのポイントはバランスの取れた食事を摂ることです。1日3食、決まった時間に食事が摂れると理想的です。食事を抜いてしまうと生活リズムが乱れ、ホルモンバランスの乱れにつながります。
また、食事の献立を考える際、5大栄養素が揃うよう意識してみましょう。5大栄養素とは、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルのことをいいます。

忙しいとどうしても炭水化物中心の食事になりがちですが、たんぱく質もしっかりと摂りましょう。たんぱく質は肉魚だけでなく、豆腐などの大豆製品もおすすめです。大豆製品に含まれるイソフラボンは女性ホルモンエストロゲンに似た働きをしてくれます。ビタミンやミネラルは色の濃い野菜に多く含まれています。ナッツ類や乳製品にもビタミンやミネラルが含まれています。取り入れやすいものを試してみましょう。

生活習慣を整える

出典:写真AC

睡眠や運動などの生活習慣を整えることも女性ホルモンのバランスを整える効果があります。つい、夜ふかしをしてしまっていないでしょうか。朝方の生活に変える、日中の時間の使い方を見直すなどして睡眠時間を増やせるかもしれません。

運動する時間がなかなか取れない人も、生活の中で動く量を増やす工夫から始めるのがおすすめです。今現在どのくらい歩いているのか歩数計を確認してみましょう。携帯電話のアプリなどでも確認できます。別の階のトイレに行く、通勤時間に階段や立つ時間を増やすなどしてみてはいかがでしょうか。

参考:3大不足とそのリスク

漢方薬を使ったニキビ治療

出典:写真AC

ニキビや肌荒れ対策に漢方薬を使用する方法もあります。漢方医学では、「気血水(きけつすい)」の思想があります。女性のニキビは「血」の異常によって起こりやすく、血の巡りを改善する必要があると考えられているのです。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)という種類の漢方薬は血の巡りを改善し、消炎、排膿作用でニキビができにくい肌にしてくれますよ。

ニキビの治療薬を選ぶ際は、薬剤師に相談して症状に合ったものを選ぶ事が大切です。セルフケアを行ったり市販薬を使用したりしても症状が良くならない場合は、専門家に相談しましょう。医療機関の受診を考えてみてください。

まとめ

ニキビなどの肌荒れは、生理周期と深い関係があります。時期にあったスキンケアやホルモンバランスを整えるための生活習慣の改善をして、対策してみてくださいね。

文/森野かおり