布ナプキンとは
布ナプキンとは、洗って繰り返し使えるタイプのナプキンのこと。下着を重ね着しているような、ふんわり温かな着用感が特徴です。
使い捨てナプキンとの違い
基本的な使い方は使い捨てナプキンと同じですが、主に3つの違いがあります。
●布ナプキンはお手入れが必要
布ナプキンは繰り返し使用するため、洗濯する必要があります。筆者はこれが面倒で、布ナプキンに挫折した過去があります。
●布ナプキンは留め具で固定する
布ナプキンはスナップボタンなどで羽を固定するものが主流です。使い捨てナプキンのように、着脱時に粘着テープの音がバリバリ鳴らないのは嬉しいポイント。
●布ナプキンは通気性が良い
布ナプキンは、使い捨てナプキンのようなポリマーや防漏材などを使用していません。そのため、使い捨てナプキンに比べて通気性が良く、湿気を逃してくれます。
布ナプキンの選び方
ここからは、布ナプキンの選び方についてお伝えします。さまざまな要素から、あなたに合った布ナプキンを探してみましょう。
普通の日用の布ナプキンであれば、およそ2〜3時間に1回の交換が目安。夜用の布ナプキンは、お風呂上がりに着用し、そのまま朝まで過ごせます。1日布ナプキンで過ごすなら、6〜8枚程度あると安心です。
形(型)で選ぶ
布ナプキンの形(型)には主に3種類あります。好みや使いやすさに合わせて選んでみて。
●一体型
使い捨てナプキンのように1枚で使える。布ナプキン初心者の方におすすめ。
●ホルダー型
本体(ホルダー)と吸収体が分かれており、吸収体だけを交換するタイプ。替えの吸収体を持ち歩けば良いので、布ナプキンを携帯するよりもかさばらない。洗いやすく、清潔を保ちやすい。
●プレーン型
ハンカチのような四角い形の布を折りたたんで使う。気軽に使えて、活動量の少ない日などにおすすめ。
サイズ・吸収力で選ぶ
使い捨てナプキンと同じように、布ナプキンもおりもの用から夜用まで幅広くサイズが展開されています。
また、布ナプキンには、経血の漏れを防ぐため、防水布が入っているものがあります。防水布が入っているものは吸収力が高く、経血の多い日も安心。防水布が入っていないものは吸収力が低いですが、薄くて持ち運びに便利です。
用途で選ぶ
経血を吸収する生理用の布ナプキンの他に、おりもの用のライナーもあります。おりもの用ライナーは、おりものの多い時期だけでなく、少量の経血が続く生理の終わりかけの頃にもおすすめ。
素材で選ぶ
コットン素材が主流の布ナプキンですが、他にもさまざまな素材のものが販売されています。
ガーゼ:サラッとしていて通気性に特に優れている
パイル:タオルのような肌触りで、ふんわりサラッとした着用感
ネル:しっとりとした肌触りで、吸収力がある
リネン:洗いやすく乾きやすい
布ナプキンの使い方
ここからは、布ナプキンの使い方について解説します。「なんとなく難しそう…」と感じている方も、使い方を知ればハードルが下がるかも。ぜひチェックしてみてくださいね。
使い始める前の下準備
使用前は「予洗い」をしましょう。ネットに入れ、洗濯機で洗えばOKです。この一手間で、コットンが持つ油分が落ちて本来の吸収力が復活し、衛生的にも安心して使用できるようになります。
使い方 -手順
布ナプキンの使い方は、使い捨てナプキンと大きく変わりません。
クロッチ部分に布ナプキンを当て、スナップボタンを取り付けます。
●交換時
使い終わった布ナプキンは、経血のついた面を内側にしてたたみ、ジップ付きの袋などに入れます。スナップボタンを使うとコンパクトにたためますよ。
布ナプキンの洗い方
ここからは、布ナプキンの具体的な洗い方3ステップとコツをご紹介します。面倒な布ナプキンのお洗濯は、お風呂に入ったタイミングで済ませるのがおすすめ。汚れハネを気にせずじゃぶじゃぶ洗えます。
洗い方 3ステップ
●STEP 1もみ洗い
まず経血を押し出すようにしてもみ洗いをし、大体の汚れを落とします。お湯ではなくて水を使うのが、きれいに洗濯するコツです。
●STEP 2 つけおき
水を張った容器でつけ置きします。汚れが気になる場合には「セスキ炭酸ソーダ」を使用するとすっきりしますよ。
●STEP 3すすぎ
軽くすすぎ、ネットに入れて洗濯機へ。吸収力が落ちてしまうため、柔軟剤の使用は避けましょう。
洗濯が終わったら形を整えて天日干しすれば終了です。
布ナプキン 実際に使ってみた感想
数年前に布ナプキンへの完全移行を目指したものの、お手入れが面倒で使い捨てナプキン派に戻っていた筆者が、久しぶりに布ナプキンに挑戦してみました!今回使用したのは、無印良品の布ナプキン。使用した日は生理4日目の、ピークは越えたけれど経血量はそれなりにあるというタイミングです。
【レポ】無印の布ナプキンと過ごした半日
優しい色合いの可愛らしい見た目です。布ナプキンといえば花柄やドット柄など、ガーリーなものが多いですが、こちらは無印らしいナチュラルなデザイン。
防水布は入っておらず、使ったことのある他の布ナプキンに比べて薄く、柔らかいと感じました。
着用してすぐ感じたことは、「肌触りが抜群に良い!」羽までふかふかしていてあたたかく、つけている間、違和感を感じることはありませんでした。
しかし3時間程で交換しようとしたところ、事件発生!!なんと裏側に経血が滲み出てしまっていました。吸水ショーツを履いていてよかった!防水布が入っていない布ナプキンは、吸収力を過信してはいけないと身をもって感じた出来事でした。
新しい布ナプキンに交換して、次は2時間後に様子を見ました。今回は大丈夫でした。1日このナプキンで過ごすなら、10枚近く必要になるかも。
手を濡らさずに処理できる使い捨てナプキンと比べれば、布ナプキンのお洗濯はやっぱり面倒だと感じてしまいました。しかし、無印良品の布ナプキンは、他の布ナプキンよりも汚れが落ちやすいと感じました。
軽く洗ったあとは洗濯機にお任せでしたが、経血のシミは残らずすっきり。素材によって汚れの落ち方に違いがあるのかも?
感想
経血が布ナプキンの裏側に滲みてしまうというびっくり体験はありましたが、肌触りの良さや汚れの落ちやすさも手伝って、「布ナプキン、やっぱり良い!」と感じました。
無印の布ナプキンはリーズナブルに手に入る分、消耗は早いかもしれませんが、一度布ナプキンを試してみたいという方にはぴったりなのではないでしょうか。経血量の多い日に布ナプキンを使う場合には、必ず防水布入りのものにしましょう!
布ナプキンのメリットとデメリット
●メリット
温かくムレにくいのが最大のメリット!肌あたりが優しいので、着けた瞬間にホッとします。ゴミが出ず、繰り返し使えるので、ゴミ捨てやお買い物の手間も省くことも可能です。
●デメリット
デメリットはなんと言っても洗濯の手間。吸収された経血を押し出すようにしてナプキンを洗うので、生々しさを感じる方もいるかもしれません。紙のナプキンに比べると厚みがあるので、荷物が増えるのもネックです。
おすすめの布ナプキン2選
●ムーンパッド
話題の吸水ショーツ「ムーンパンツ」を販売する会社の布ナプキン。ボタンを使わず羽を重ねるだけでしっかり固定されるので、着脱がとっても楽。
吸収面がカラーなので、経血の生々しさが軽減されます。
●夜用布ナプキン
サイズの大きい夜用布ナプキンは値段が張りがちですが、こちらは比較的手に取りやすい価格です。吸水体が入っており、しっかりとした作りなので、これ一枚で朝まで安心。
お尻まで覆ってくれる長さがあるので、伝えもれの心配もありません。クロッチの幅に応じてスナップで調節できるので、ズレにくいのも嬉しいポイント。
まとめ
布ナプキン挫折経験のある筆者が、あなたにお伝えしたいことは「1日中布ナプキンにしなくてもOK!」ということ。布ナプキンへの完全移行を目指すのではなく、生理を乗り切る一つの選択肢として気軽にトライしてみてはいかがでしょうか。シーンに合わせてナプキンを使い分けることで、憂鬱な生理中にも今よりちょっと快適に過ごせますよ。