僕のあまのじゃく#6

ティモンディ前田裕太さんの人気コラム【前田裕太の乙女心、受け止めます!】がリニューアル。

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ガラリと雰囲気を変えて、毎週変わるお題に沿って、前田さんに自由に言葉を紡いていただくブリースタイルエッセイ【僕のあまのじゃく】をお楽しみください♡

テーマ:「スマホ」

私はよく道に迷う。
基本的に近道とかこの道路がどこに繋がっているとかとか興味がないし、覚える努力をするつもりがないから、当然迷う。
迷っても結局なんとかなるから余計に覚えない。

別に迷ってもいつかは目的地に着くでしょ、って楽観的にいられるのも、結局スマホに付いているGPSで居場所が分かるしマップでなんとかなってしまうからだ。
私が道を覚えないのは間違いなくスマホが悪い。
ないしGPSが、発達した文明が悪い。

方向音痴と言われることがあるけれど、それは全くの汚名である。
私は方向無頓着なのだ。
言葉を変えたところで人として欠落した何かがあるのは明白だけれど、私にはスマホがあるから、無頓着だとしても生活に支障はない。

なんなら、外国人に道を教えたことだってある。
もちろんスマホで翻訳して、Googleマップを見せての説明だけれど。
スマホがあれば、私も人並みに他者を助けることだってできる。

ただ、スマホのない幼い頃なんかは酷かった。
野球のグラウンドまで一人で自転車で向かっていたはずなのに気がついたら見知らぬ川辺に到着してしまったことがあった。
野球チームの練習開始時間はとっくに過ぎているのだけれど、自分の現在地すら分からずそれどころではない状態。

必死にペダルを踏んで進んでも、目的地から離れているかも知れない恐怖。
そこから、私は他人に力を頼ることを覚えた。
近くの交番はどこですか、と聞き、一度では覚えられないので、また進んでは大人に聞き、色々な大人の力を借りて徐々に目的地に近づき、グラウンドに着いた頃には夕暮れで練習も終わっていたことがあった。

練習に顔を出さないのを心配した監督が親に連絡を入れていて、グラウンドに着いた途端にこっ酷く公衆の面前で叱られたし、「あなたは一人で移動出来ないんだから、周平くんにグラウンドに連れて行ってもらいなさい」と幼馴染みを私の保護者のようにしていたのを覚えている。

主演映画レベル級

あの頃の私にスマホさえあれば、全て解決できたのに。
今であればあの時の失態は、スマホがなかっただけなのに、と北川景子主演で映画化できるだろう。
まだ幼い子にスマホを持たせるのを反対する親もいるだろうけれど、私は実体験から、間違いなくスマホは持たせた方がいいと考える。

っていうのも、道に迷った経験があるだけではない。
物をよく無くす私としては、ものを見つける機能が付いているのも助かっているからだ。
最近だと、エアポッツを紛失してしまった時に、スマホの機能でエアポッツの場所を探すことができて発見することができたけれど、昔なんて身に付けている物全てを失くしたことがあった。
ランドセルだけでなく、服も含めて全て。

小学校低学年の頃だったので、どのような経緯でその状態になったのか覚えていないけれど、
パンツ一丁で家に帰った時は、親にイジメられたのかと心配されたのだけれど、単にどっかに忘れてきてしまったのだ。
そんな致命的な物を置いたりしてそのまま忘れてきてしまうのも、今となっては、GPSがついたカードがあって、ポケットに忍ばせておけば、財布だってリュックだってズボンだって忘れて帰ることはない。

私のような目に遭わせないためにも、子供を授かった際には子供の身辺はGPSが全て付いているロボコップのような状態にしてあげるつもりだ。

ー完ー

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