2安心させる


そして「奢って💗」のメリットその2。それは安心させることができるということで御座います。

さっきと真逆じゃないですか……。

ええ、不安にさせる一方で安心もさせる。そんな二面性が「奢って💗」の魅力なのです。

と言うと?

例えば富島さんが休日にたまたま後輩社員と街で会ったとしましょう。

相手の子も1人。ちょっと立ち話のつもりが、思いのほか会話がはずみ、そしてうっかり「ちょっとご飯行こ」って言ってしまいました。

ここで富島さんはどう思いますか?

え?

「やばっ、こんな言い方したら絶対にあの子は断れないじゃん……もしかしたら予定があったかもしれないのに、その予定をめちゃくちゃにしちゃったかも……でも今から「やっぱ無し」って言うのも変だし……」

みたいなことを考えませんか?

たぶん考えます……。

そしたら絶対に「贖罪」的な意味合いも込めて、食事代は富島さんが出しますよね?

絶対に出します。

それはつまり奢ることで安心を買っているのですよ。

どんな状況であったとしても、男性は女性とデートをするときに「相手は本当に楽しんでいるのか」「嫌だと思っていないのか」と不安になるものです。

こっちから誘っても?

そっちから誘っても。

その不安を「奢る」ということで少なからず軽減することができる。それが「奢って💗」の効果なのです。

安心させる その2


また安心ですか……


ええ、また安心です。


今度は何を安心させるんですか?


富島さん。次回の打ち合わせですがご飯でも食べながらしましょうか。


あ、はい。どこにします?


じゃあそこのガストで。


了解です。


……


……?


こういうことですよ。


はい?


この状況で私が「打ち合わせにガストって……高校生じゃないんだから」とか言い出すと思いますか?


いや……自分で決めたんですから言うわけないですよ…… 

 ですよね? 

つまりこの「奢って」は店決めを自分でしているのです。男性目線で言えば、女性から店選びのセンスについて文句を絶対に言われないという安心感があります。 

 なるほど…… 

 さらに富島さん。こんな状況も考えてみましょう。 

 はい 

 次次回の打ち合わせですがご飯でも食べながらやりましょうか。 

 あ、はい(また?) 

 じゃあお店は決めておきますね。 

え?どこですか? 

 まだ決めてませんが当日までには連絡しますよ 。

 …… 

 …… 

 困るでしょ? 

……はい 

私と富島さんが「打ち合わせ」という名目で食事に行ったら、そのお代は基本的に依頼主の富島さん側になります。私が全額払うということは業界の慣習的にはありえません。 

 ……はい 

 富島さんの会社は銀座ですからね。店選びによっては簡単に20,000円30,000円になりますよ。 

 払う側にとって値段が分からないほど怖いことはありません。もちろんデート代は必ず男性が払わなくてはいけない、というわけではありませんが、多くの男性は「少なくとも自分が多めに払う」くらいには考えていますから。 

 つまり値段を教えろってことですね。 

 その通りです。 

 値段を聞けば安心する。時価とタダほど怖いものはありません。 

 

NEXT:このLINEに実はひそんでる、「逆あいうえお」気づきました?