僕のあまのじゃく#63

ティモンディ前田裕太さんの人気コラム【前田裕太の乙女心、受け止めます!】がリニューアル。

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ガラリと雰囲気を変えて、毎週変わるお題に沿って、前田さんに自由に言葉を紡いていただくフリースタイルエッセイ【僕のあまのじゃく】をお楽しみください♡

テーマ:アニメ

毎日野球漬けで、テレビを見る時間なんて全くなかった野球少年時代には、世の中で流行していたアニメなんて見たくても見れなかった。
だから、どうせ見れないなら、と強がって「アニメなんて見て何になるんだか!」と自分に言い聞かせていたし、オタクという言葉は今のようなライトな意味では使われていなかったので、自分とは疎遠なものとして位置づけしていた。

今となっては、オタクはもう少しライトな意味で使われるようになったし、自分で自分をオタクというくらい軽い言葉として使われていたりもするけれど。
熱狂的にアニメや電車などある特定のものを好きだった人をオタクと呼んで、イケていない人の代名詞として使われていた時もあった。

周囲の球児達も、多くがアニメはメジャーくらいしか見ていない、という人ばかりだったし、馴染みがそこまでなかった。

しいていうのであれば、私は”デジモン”や”ハレのちグゥ”みたいな、野球を始める前の幼少期の作品しか見ていなかったし、その時期にやっていたアニメしか触れていなかったかな。

けれど、高校で野球から離れて、大学生になった時に、世の中には、アニメが好きだという人が多いことに気づいたのだ。

なんだか知らない間に流行っていたらしい、涼宮ハルヒの憂鬱、なるものについて詳しく話す人がいたり、けいおん!!というアニメがどうの、という会話を耳にすることも多かった。

当時の私からしたら、単語の1つ1つが分からなくて、もう何が何だか。
ただ周囲は作品のことを話していただけなのだけれど、野球という狭いコミュニティの中で生きていた私は、世の中という大海原に放たれた途端に、無知で何も世間のことを知らない、タイムスリップしてきた過去の人間と化していたのだ。

あまりアニメは好きではないと思っていたけれど、多くの人が楽しい、良い、と口にするということは、きっと素敵な部分があるのだろう。
そう思い、食わず嫌いも良くないと、アニメを見るようになった。

それからは、アニメの楽しさにハマるようになり、今となっては、放送しているアニメは大体チェックするまでになった。

最近では、チェンソーマンなんて好きなアニメの”進撃の巨人”を制作しているアニメーション会社が手がけていて、原作の漫画からそもそも大好きなので、当然チェックしているし、幼少期に大流行したBLEACHというアニメの続編が今年からスタートして、とんでもなく興奮をしているし。

アニメは今や日本の文化の1つと言っても過言ではないだろう。
鬼滅の刃なんて、あの関連グッズの多さから見て、世の中を動かすパワーを持っているのは読者諸氏もお分かりだろうし。
どこにでもいるな、竈門炭治郎、と思ったのは私だけではないはずだ。

これだけでも十分に、アニメの影響力があることが分かる。

話は変わるけれど、私は声を褒められたりする。
そんなお世辞を真に受けて、いつか、声優とかもやってみたいものだ、なんて思ったりもするけれど、そんな仕事としてやってみたいと思ったアニメは、思い返せば、高校まであまり縁がなかったもの。

見ていなければ、いくら誰かに褒められようが、仕事としてやってみたいなあ、という気持ちにもならなかったはずだ。

食わず嫌いって、本当に良くない。
まだ恐らくある食わず嫌いをこれからも無くしていきたい。

ー完ー

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