不妊治療を前向きに克服。子宮筋腫の治療が背中を押してくれた!
子宮内膜症と言われたけれど…生理痛が軽いから大丈夫だと思っていた
「20代になってから、婦人科検診は毎年受診。特に大きな問題はなかったけれど、数年前から内診してもらうときに痛みがありました。でも、お医者さんからは『ただの子宮内膜症※1だね』と軽い感じで言われていただけで、対策や治療等は何もしていませんでした。
当時、生理痛は初日と2日目に痛み止めを飲むぐらい。出血も年々減っていたので、自分では軽い方だと思っていました。腰痛には悩んでいたけれど、子宮内膜症が酷い人って生理で倒れてしまうとか、出血もかなり多いって聞いていたし、ネットで調べても該当項目に当てはまらなかったので、私は関係ないだろう、と気に留めていなかったんです。」
転機は食中毒!妊活を視野に、治療を選択
「ある日、アメリカで焼肉屋に行ったら食中毒になってしまい、高熱と腹痛で救急病院へ行くことに。その時に腹部のCT検査をしたら『子宮筋腫※2があるよ』と言われて驚きました。手術するほどではない、と診断されたものの、ちょうどその頃ゆるく妊活をしていて。2年間ぐらいかな?なかなか授かることができていなかったので、もしかして子宮筋腫が不妊の原因なのかも、と考えるようになりました。
産婦人科の先生から、筋腫の場所によっては妊娠しづらかったり、万が一筋腫が大きくなると胎児にも影響を及ぼす可能性があると聞いていたし、親戚にも、実際にそのような経験をしたと教えてもらって。それで、妊活のためにも手術することを決意。日本でも婦人科を受診しましたが、アメリカの方が手術のハードルが低いように感じました。
日本は手術すると数日入院するけれど、アメリカは当日退院。かなりスパルタだったけれど、それでも手術をしてよかったと思っています。
というのも、子宮系の病気は、手術をしてみないと細かなことがわからないってよく言いますよね。私も子宮内膜症が酷いことや卵管が詰まっていること、癒着が酷いということが新たに分かりました。手術をしたことによって、今の状態だと自然妊娠はハードルが高いと知り、前向きに体外受精に踏み切ることができました。アメリカでは女性もキャリアを優先するから、"卵子凍結や体外受精は当たり前"という風潮。そういったこともあって、体外受精に対して全く抵抗がありませんでした。」
不妊治療への理解が、もっと広まってほしい!
「日本では、不妊治療クリニックへ通っていることを周りに言わない方が多いなって思います。別に隠すことじゃないし、体外受精って本当に辛いし大変。2日に1回病院に行かなきゃいけなかったりもするし、仕事をしているとなおさら両立に悩むと思います。その点、アメリカはとてもフランクで、男性も女性もすんなり受け入れてくれます。不妊治療をしていることをオープンにできる環境なので、私も安心して職場や周りの友人に伝えて、サポートしてもらっていました。日本でも、もっと不妊治療に対しての知識や理解が浸透して欲しいなって思います。」
生理痛の痛みは当たり前じゃない
「病気を経験して、異変を感じた時に、もっと自分の体にちゃんと向き合っておけばよかったなって痛感しました。実は社会人1年目の時に、生理痛が酷くて婦人科に行ったことがあって。その時に"内膜症の予防にもなるよ"、とピルを処方されたのに、副作用が辛くて、すぐに飲むのを止めてしまったんです。あの時にピルを飲み続けていたり、その他にも何か対処していたら、今のような状況にならなかったのかなって後悔しています。すごく軽視していましたね。
妊活を考えていたから、ここまで自分の体に向き合ったけれど、そうでなかったら、不調を感じても"生理痛が酷いな""体の調子がなんだか悪いな"と、流していたと思います。正直こういう病気って、他人事だと思っていました。
生理痛って痛いのが当たり前だと思っていたし、仕事とかなんやかんやでやり過ごせちゃうじゃないですか。本来は、そこで一度立ち止まって婦人科へ行くべきですよね。経験しているからこそ、痛いのが当たり前じゃないよって伝えたいです。」