木曜ドラマ『あなたがしてくれなくても』を考察!

夫婦のセックスレスという禁断のテーマに切り込んだドラマ『あなたがしてくれなくても』。そのリアルな夫婦模様が多くの共感や物議を呼び、話題となっています。セックスレスは夫婦が抱える最も解決困難な問題とも言われていますが、登場人物たちがどのような結末にたどり着くのか、目が離せません!

この記事では、作家・ライターとして多くの夫婦・カップルを取材してきた山本理沙が、独自の目線でドラマについて語ります。

「真面目さ」は呪い?

お互い既婚の身でありながら、「セックスレス」という誰にも言えない悩みを抱える吉野みち(奈緒)新名誠(岩田剛典)。2人はひょんなことから同じ悩みで苦しんでいるがわかり、会社の同僚という身分を超え、だんだんと男女として惹かれあっていきます。

前回の第4話の社員旅行では、ついに一線を超える…? と思われましたが、2人はあと一歩のところで踏みとどまりました。

これまで長年セックスレスに悩み、お互いのパートナーにそれはそれはぞんざいに扱われてきた2人。それでも相手を思いやり、尽くしてきました。

1、2話あたりでは、正直なところ「どうしてこんなナメられた対応されてるのに、この2人はヘラヘラ黙って尽くし続けていられるの…」と苛立ちすら感じてしまいましたが、みちと誠は単純に、究極的に“良い人たち”なのでしょう。そうでなければ、子どももおらず仕事もある若い男女なら、サッサと相手に見切りをつけてもおかしくないはず。

彼らは観ているこちらが苦しいほど健気な努力を続けていましたが、その努力とは「良き妻」「良き夫」であること。

これはもちろん、悪いことではありません。ただ、本人たちも明らかに自分を尊重してくれない相手に、心から前向きに接せられるわけじゃない。でも、みちと誠はその真面目さと我慢強さゆえ、苦しみに蓋をして、せっせと夫や妻の世話を焼き続けるんですね。

そして相手からは、さらに鬱陶しく思われてしまう。悪循環の始まりです。

真面目さや我慢強さ、良い子であることは、誰もが幼少期から「正しいこと」として教えられてきました。けれど現代の結婚生活においては、それが裏目に出てしまうことがあるなんて…これを律儀に守ってきた人からすれば、方法がわからず途方に暮れてしまいます。

真面目さって、まるで呪いのよう。2人を見ているとそんな風にすら感じてしまいました。

そしてそんな真面目な2人が、婚外の異性に本気の恋に落ちていくのです。