木曜ドラマ『あなたがしてくれなくても』を考察!
夫婦のセックスレスという禁断のテーマに切り込んだドラマ『あなたがしてくれなくても』。そのリアルな夫婦模様が多くの共感や物議を呼び、話題となっています。セックスレスは夫婦が抱える最も解決困難な問題とも言われていますが、登場人物たちがどのような結末にたどり着くのか…目が離せません!
この記事では、作家・ライターとして多くの夫婦・カップルを取材してきた山本理沙が、独自の目線でドラマについて語ります。
(こちらもチェック)【ドラマ・あなたがしてくれなくても第5話】これが男女の違い?誠(岩田剛典)が楓(田中みな実)の”誠意”に対して取った行動の意味が怖すぎる…
主人公・32歳OLのみち(奈緒)は、夫・吉野陽一(永山瑛太)と結婚5年目で夫婦仲は良好。平凡だが不自由ない生活を送っていた。ただひとつ、陽一との”セックスレス”という悩みを除いては…。毎晩同じベッドに寝ているのに、陽一はみちに触れようとはせず、「性格もぴったりで一緒にいて楽しい。それだけで十分夫婦として成り立っている」という考え。みちは”女”として見られる努力を重ねるものの、毎回期待外れの結果に終わる。「このまま女として終わるのか」という漠然とした不安を抱えるなかで、少しずつ夫婦の関係はこじれていく――。
みちの会社の上司・新名誠(岩田剛典)は、働きぶりも優秀で人当たりもよく、端正なルックスのため社内でも人気の男性。愛妻家ともっぱらの噂で、ファッション誌の副編集長としてバリバリ働く美人な妻・楓(田中みな実)を献身的に支えている。モテる誠だが浮ついた様子はなく模範的な人生を送り、自立してキャリアを重ね、生き生きと働く楓とは美男美女のお似合い夫婦。しかし誠もまた、誰にも言えない”秘密”を抱えているのだった。いつでも優しく楓を気遣う誠だが、楓は仕事の忙しさから心に余裕がなく、誠に冷たく当たることも多々。夫婦間の問題を話し合う時間は取れておらず、誠が抱える寂しさにも気づけていない。
密かに寂しさを抱えながらも、均衡が取れていたはずの2組の夫婦。しかしとある夜に、みちと誠が偶然出会い、お互いの話をすることによって、それぞれの夫婦が抱える問題が表面化していく…。
ドラマ公式サイトはこちら
どんなにピュアでも、人間界のルールで【不倫はNG】
🫧 #あなたがしてくれなくても 🫧
— 「あなたがしてくれなくても」フジテレビ4月クール木曜劇場公式 (@anataga_drama) June 1, 2023
第8話OAまであと1時間❕
さよなら、恋心
今夜もぜひリアルタイムでご覧ください👀✨
📣 7話の #TVer 見逃し無料配信は
今夜22時まで!
📺1〜3話も変わらず無料配信中https://t.co/2ohRDJea8m pic.twitter.com/Fv081e4EUR
物語も佳境。第8話は冒頭から「妻VS浮気相手」という修羅場シーンから始まりました。
お互い既婚者でありながら、まるで学生のようにピュアに気持ちを通わせてきた吉野みち(奈緒)と新名誠(岩田剛典)。しかしどんなに純真な気持ちであっても、人間界のルール上、やはり既婚者がパートナー以外の異性に恋愛感情を持つことはNGなのです。
この修羅場で印象的だったのは、新名の妻である楓(田中みな実)がみちの勤務中を突然襲撃したことはもちろんですが、みちの夫の浮気相手の三島結衣花(さとうほなみ)が過去の不倫相手の妻に詰められるシーンもなかなかでした。
ちなみに結衣花は、不倫はしたものの一方的に振られ、3年間その男には会ってもいませんでした。最近『会いたい』というLINEが男から届きましたが、「“やりたい”の間違いだろ」と吐き捨てるような状況で、未練も残っていません。相手が単なる最低男なので、「目が醒めている」という感じです。
にも関わらず、その妻は夫の浮気が発覚してからの3年間、「心から笑ったことも、怒ったことも、夫に触れたことも一度もない」「私の心は3年前に死にました」と、すっかり怯えて平謝りをする結衣花にお構いなしに憎しみをぶつけます。
極めつけに「私を殺した女の顔、ひと目見れてよかったです」と、トドメの一言で立ち去る場面は迫力満点…。結衣花は抵抗する術もなく完敗。慰謝料の500万円を払うことになります。
たとえ本人同士が決着をつけて立ち直ったとしても、知らぬ間に二次被害が増幅し、結局ツケが回ってくる…というのは、基本的な不倫の構造なのだと実感しました。不倫はどうしても負の感情が発生しやすく、そしてそれは消えにくいものなのでしょう。