月経カップとは
月経カップとは、その名のとおり膣内にカップを入れて、経血を溜めるタイプの生理用品。ナプキンやタンポンと違って、煮沸消毒をすることで繰り返し使えるため、環境にもお財布にもやさしい生理用品として注目を集めています。
月経カップの使い方
月経カップの使い方は、とてもシンプル。
使用前後の煮沸消毒
90°以上の沸騰したお湯に5〜10分入れ、煮沸消毒を行います。
使用後はもちろん、使用前も忘れずに。
簡単に消毒ができる専用アイテムもあるので、後ほどご紹介します。
カップを折り曲げて、挿入
清潔な手でカップを畳むように折り曲げて、カップの先端が隠れるまで入れるのが正しい位置です。
このとき、片方の手で陰唇を開き、尾てい骨に向かって、ななめ後ろ方向に入れることを意識すると挿入がスムーズです。
最後に、カップの底を触って、カップが開いた状態になっているかも確認しましょう。折り畳まれたままだと、経血が漏れる原因になってしまいます。
月経カップの定番の折り方は3種類。それぞれ試してみて、自分に合った入れ方を見つけるのがおすすめ。
1)パンチダウンフォールド
フチを指で内側に折り込み、そのまわりをおさえる。体内で開きやすい折り方
2)セブンフォールド
カップ全体をつぶして、フチが7に見えるように上から下に折り曲げます。挿入しやすい折り方
3)Cフォールド
カップ全体をつぶして、フチがCの字を作るように、内側へ折り込みます
取り出す
清潔な手で、ななめ前に向かって引き出すように取り出します。
経血量にもよりますが、使用は4〜8時間以内にしましょう。
参考:https://www.sofy.jp/ja/products/softcup.html
実際に使ってみて感じたこと
ここで、トライする前に知っておいた方がいいポイントに絞って、私が実際に使ってみた感想をご紹介します。
挿入には慣れが必要
自分の手で入れる必要がある月経カップ。私自身、タンポンを使用したことがあるので簡単かなと思っていたのですが、タンポンよりも横幅があるため、はじめは苦労しました。
コツを掴めば慣れてきますが、指で直接入れることに抵抗がある方は、アプリケーター付きのものを使用してもいいかも。
挿入・取り出しは自宅がおすすめ
手で入れるため、どうしても挿入・取り出しのときに経血で手が汚れます。外出先で血がついた手を洗うのは人目も気になりますよね。
個室内に洗面台がある化粧室があれば問題ありませんが、4〜8時間の使用時間を守って、自宅で挿入・取り出しができるタイミングで使う方が安心そうです。
取り出しは、引っ張るためのリングがついているタイプのものがよりスムーズだなと感じました。
ナプキンの不快感から解放される
正しく装着さえできれば、しっかり経血をキャッチしてくれるため、お手洗いに行ったときに血を見たり、拭ったりする必要がありません。うれしいのは、ナプキンや生理ショーツだと感じる蒸れがないこと。
「ナプキンのずれによる漏れが気になる」「蒸れやナプキンのガサガサ感が苦手」なんてお悩みがある方はおすすめ。特に、運動するときに活躍しそうです。
月経カップのメリット&デメリット
最後に、月経カップのメリットとデメリットをまとめます。
ご自身に合うかどうかの参考にしてみてくださいね。
メリット① 取り替えの手間がない
経血が多い日は、会議などで長時間お手洗いに行けないと「そろそろ替えにいかなきゃ」と焦ることもあると思います。
月経カップなら、何度も替える手間も、そわそわした時間を過ごす必要もありません。
メリット② ゴミが出ない
ナプキンを使っていて気になるのが、自宅で取り替えたときに出るゴミ。サニタリーボックスに入れていても、においや衛生面が気になることもありますよね。
月経カップなら、そんなお悩みから解放されます。
煮沸消毒も「経血がついたものを鍋に入れるの?」と抵抗を感じてしまうかもしれませんが、消毒用の専用アイテムが販売されています。
水と月経カップを入れて、電子レンジであたためるだけで消毒が完了!
月経カップを使ってみたい方は、併せて購入を検討してみて。
デメリット① 煮沸消毒・手洗いの手間がある
ゴミが出ない反面、煮沸消毒やその前に手洗いをする手間が発生します。
連続して使用する月経期間中は、取り出したときの水洗いと1日1回の石鹸洗いだけで十分と言われていますが、期間中は毎日洗う必要があるので「ゴミを捨てる方が楽」と思う方には、ナプキンやタンポンの方が合っているかもしれません。
参考:https://www.tsuzuki-ladys.com/blog/20220523/menstrual-cup
デメリット② トキシックショック症候群(TSS)のリスク
知っておくべきリスクとして、黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起きる、トキシック症候群があります。タンポンを使用するときのリスクとして、ご存じの方もいるかもしれません。
清潔でない手指で月経カップを出し入れしたり、長時間使用したり、取り出し忘れなどにより黄色ブドウ球菌が増殖し、毒素を産生しやすくなるといわれています。
発症はまれと言われていますが、リスクを避けるためにも、使用方法をしっかり守ることが大切です。こまめに経血を捨て、きちんと消毒して衛生的な状態を保ちましょう。
参考:https://www2.unicharm.co.jp/tampon/tss/
まとめ
いかがでしたか?ご自身のライフスタイルや好みに合ったアイテムを選べると良いですね。毎月訪れる生理が少しでもハッピーなものになりますように。