生理周期から生理がいつ来るかを予測
毎月生理が来ることは大まかに把握していても、意外と自分の生理周期について調べたことがない人も多いようです。
生理周期が分かれば、いつ生理が来るのか予測しやすくなります。簡単に計算できるので、自分の生理周期を調べてみましょう。
生理周期とは
生理周期とは、生理が始まった日を1日目として、次の生理の前日までの期間を指しています。
正常な生理周期は約25日~38日と個人差が大きく、サイクルが早い方だと1カ月に2回生理が来ることも珍しくありません。
通常の生理期間なら、約3~7日で終わることが多いです。
生理周期は、「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の大きく4つに分かれます。
◯月経期
生理が始まると、プロゲステロン(黄体ホルモン)によってフカフカになった子宮内膜が剥がれ落ち、経血となり体外へ排出されます。これが生理です。
◯卵胞期
生理が終わり「卵胞期」になると、卵巣の中の複数の卵胞が成長し始めます。これは、脳下垂体から分泌されるFSH(卵胞発育ホルモン)の働きによるものです。
成長した卵胞の中でも、最も成熟した一つの卵胞から、エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌されます。
◯排卵期
排卵は、約1カ月ある生理周期の中で1度だけで、前後2~3日を「排卵期」といいます。
成熟した卵胞からのエストロゲン分泌がピークに達すると、脳下垂体はLH(黄体形成ホルモン)を大量に分泌。
この現象はLHサージと呼ばれ、約36時間~48時間後に排卵が起こるといわれています。
◯黄体期
排卵した卵胞は、黄体に変化してプロゲステロンを分泌。成熟卵胞によって分厚くなった子宮内膜を柔らかくして受精卵が着床しやすい環境に整えます。この期間が「黄体期」です。
生理周期の計算方法
生理周期は、生理開始日をチェックすることで計算できます。
自分に合った方法を選び、まずは生理日を記録する習慣をつけましょう。
計算方法①カレンダーを利用する
生理が来た日を1日目として、カレンダーの日付に1と記入します。
翌日は2日目なので「2」を記入するといった手順で、3、4、5と順番にメモしていきましょう。
次の生理が来るまで繰り返し、生理が始まったら再度「1」から記入します。
例:4月1日に生理が始まり、4月29日に次の生理が来たならば、生理周期は28日
生理周期は、仕事や環境の変化などでストレスを受けると変動しやすいものです。
正確な生理周期を知るためには、少なくとも3周期は続けて記録し、平均値を調べることが望ましいとされています。
数字を記入するのが面倒な方は、生理開始日(1日目)に目印をつけるだけでもOKです。
計算方法②Webやスマホの生理管理アプリを活用する
もっと気軽に生理周期を把握したい場合は、スマホアプリでの生理日の管理がおすすめです。
生理管理アプリなら、生理が始まった日を入力するだけで、生理周期を自動で計算。
何周期か記録すると、次の生理予定日を予測・表示してくれるので、スケジュールを調整するのに役立ちます。
その他にも、排卵日予測や、基礎体温を自動でグラフ化してくれる機能も便利です。
また、PMS(月経前症候群)になりやすい時期を示してくれる機能も選べます。
辛い症状が来る頃には「そろそろかな」と心構えができて、適切な対応がとりやすくなるでしょう。
参考:https://www.sofy.jp/ja/advice/period-changes/13.html
基礎体温で排卵日や次の生理日、妊娠の可能性を予測
基礎体温は、女性の生理周期やホルモンバランスなどを知るために重要な指標です。
毎日測って記録することで、妊娠しやすい時期も予測できます。
まずは基礎体温で読み取れることや正しい測り方を把握しましょう。
基礎体温でわかること
基礎体温を測り記録していると、生理周期に合わせて「低温期」と「高温期」の二相性のグラフができます。
低温期とは、生理開始日から排卵までの期間のこと。
生理が終わって、エストロゲンが多く分泌され始めると、精神的に安定しやすく、代謝が上がりダイエットの効果も得やすいなど、女性が心身共に調子が整う時です。エストロゲンの効果で、肌のコラーゲン産生が促されて肌ツヤが良くなるともいわれています。
高温期は、排卵後から次の生理が来るまでの期間のこと。
黄体からプロゲステロンが分泌されることで、一般的に低温期より0.3~0.5℃高くなります。
身体に水分を溜めこみやすく、顔や足がむくんだり、ニキビができたりと不調が出やすい時期です。生理が近くなると、腰痛や倦怠感、眠気などを引き起こし、精神的に不安定になることも多くなります。
基礎体温を測ることで、女性ホルモンのバランスと排卵の有無が判断できます。
生理は来ていても、基礎体温がほぼ横ばいの場合、無排卵月経の可能性が高いです。
不妊症の原因になることがあるため、妊娠を希望している方は、早めに婦人科を受診しましょう。
基礎体温の測り方
基礎体温は測り方や寝不足などでも数値が変動しやすいものです。
一般的な体温計と異なり、小数点以下第二位(0.01℃)まで計測できる婦人体温計を使いましょう。
基礎体温は、約5時間安静になり、起床後すぐに舌下で計測します。
正確な基礎体温を計測するためには、寝る前に枕元に婦人体温計を準備することが大切です。
◯手順
①朝起きたら、起き上がらずに、布団に入ったまま婦人体温計を準備します
②舌の裏に体温計を挟むように入れ、手で支えながら口を閉じた状態で測ります
③計測したら、忘れないように基礎体温表やスマホアプリに記録します
◯注意点
・一度起き上がってしまうと基礎体温が上がる場合があります。夜中に起きた場合は、5時間睡眠できたタイミングで測りましょう。
・毎日同じ位置で検温することが大切です。舌の裏の浅い位置ではなく、中央のすじの両側にあるくぼみに当てると安定します。
・3カ月間継続して、基礎体温を測る習慣を身に付けましょう。起床時間が異なる場合でも、起きたタイミングで計測します。夜勤がある場合は、仮眠後でなく、家で熟睡した後に検温してください。
・寝不足や生理、腹痛など、体調の変化や気になることは、簡単にメモをとっておくと基礎体温の変動と一緒に見直しやすくなります。
排卵日、次の生理開始日を予測する
基礎体温を計測していると、排卵日や次の生理がいつ来るのか予測することができます。
低温期では、排卵の準備をしている卵胞がエストロゲンを分泌し、ほぼ横ばいの安定した基礎体温が計測できます。
排卵前になると、基礎体温は一度ストンと下がり、成熟卵胞から排卵。
排卵の後は、黄体がプロゲステロンを分泌し、低温期より約0.3~0.4℃基礎体温が上昇します。
◯排卵日の予測方法
低温期から高温期に移行する前後に、排卵があったと推定できます。
もし生理周期が28日であれば、14日目前後が一般的な排卵日です。
排卵日や生理周期には個人差があるため、低温期の最も低くなった日に排卵するとは限りません。
排卵日が近付くと、受精しやすくするために、おりものの量が増えます。透明でよく伸びるように変化するのも特徴です。
◯生理の予測方法
排卵後は高温期が12~16日続き、徐々に基礎体温が下がり始め、次の生理周期になります。
従って、基礎体温が高温期に移行したら約2週間前後で生理が来ることが予測できます。
妊娠の可能性
予定日を5~7日過ぎても生理が来ない時は、妊娠の兆候が無いか調べましょう。
もし妊娠した場合、高温期が17日以上安定して持続します。
また、女性ホルモンの変化により、下記のような症状が出ることがあります。
・倦怠感
・下腹部痛や腰痛
・胸の張り
・おりものが増える
・眠気
・胃のムカムカ
・においに敏感になる など
これらの症状は、生理前の症状とも似ており、個人差があるため判断しにくいものです。
心当たりのある場合は、自宅で妊娠検査薬を使って調べることもできますが、子宮外妊娠などの異常妊娠だった時に判別できません。
まずは早めに婦人科を受診して、妊娠の確定診断を受けることが大切です。
妊娠の兆候がみられず、生理が来ない時は、生理不順が原因かもしれません。
低温期なら排卵が遅れていることも考えられます。
前回の生理から3カ月以上経過している場合は、婦人科で原因を調べましょう。
まとめ
生理周期のリズムが分かれば、次の生理予定日が分かるだけでなく、周期に合わせて体調管理ができます。
基礎体温グラフは、排卵の有無や生理不順の可能性に気付きやすくなり、婦人科を受診する際にも役立つでしょう。
健康管理のためにも、毎朝の習慣として基礎体温を測ってみませんか。
text/友梨佳