タンポンをつけても漏れる原因

タンポンは「吸収体」を膣内に入れて経血を吸収する生理用品です。使用方法を守れば基本的には漏れることはありませんが、状況によっては漏れてしまうことも。経血が漏れる場合は次のような原因が考えられます。

出典:Canva

経血量とタンポンのサイズ(吸収量)の不一致

経血の量に比べてタンポンの吸収量が十分でない場合、経血漏れすることがあります。

タンポンは経血を吸収する量に応じて「多い日用」「軽い日用」「普通の日用」など種類があるものです。生理二日目などの経血の量が多い日に普通の日用を使用していた場合などは、タンポンの吸収が間に合わず漏れてしまうことが考えられます。

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正しい位置にタンポンが入っていない

タンポンの挿入位置がずれていると、体の動きやお腹に力がかかった際にタンポンがずれ、上手く経血を吸収できずに漏れが起こることがあります。

初めて使用するときはタンポンの位置に迷う人も多いでしょう。正しい位置に入っているときは違和感なく快適に使用することができます。

間違った位置にある時は違和感や痛みが出るものです。浅い位置に入っていた場合、腹圧によって抜け出てしまうこともあります。タンポンは入れる位置が重要です。

長時間の使用が原因

タンポンを長時間使用していることで漏れにつながる場合も考えられるでしょう。タンポンは、使用時間の目安が決められています。それを超えた時間使用していると、タンポンの吸収体が経血を吸いきってしまい、十分な吸収力がなくなってしまうのです。

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決まった使用時間は守り、量が多い時期はこまめに取り換えるようにしてください。生理用のナプキンと同様、衛生面からも長時間の使用はよくありません。

骨盤底筋のゆるみ

出産などの影響で骨盤底筋がゆるんでしまうと、タンポンがずれてしまいやすく、生理の経血が漏れやすくなります。

骨盤底筋とは骨盤の底にある筋肉の集まりで、内臓や子宮が本来あるべき場所に収まるよう下から支える役割を持っています。

女性は出産や運動不足などによって、骨盤底筋がゆるみやすいものです。骨盤底筋の緩みはタンポンがずれやすくなるだけでなく、膀胱が圧迫されやすくなり尿漏れが起こるなどの影響が出る場合もあります。

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タンポンで経血が漏れない対策

タンポンを使用するとき経血が漏れるのを防ぐにはどうすればよいのでしょうか。経血漏れを防ぐ対策法をご紹介します。

経血量に合ったタンポンサイズを選ぶ

タンポンには吸収量が異なる様々なサイズがあります。その時の経血量に合ったタンポンサイズを選ぶようにしましょう。生理用ナプキンを、昼用や夜用で使い分けるのと同じように、タンポンもシーンや経血量に見合った種類を選ぶのがおすすめです。

正しい位置に挿入する

タンポンを正しく使用するには入れる位置が重要です。正しい位置は膣の中の「無感覚ゾーン」と呼ばれる場所なため、正しい位置に入れば痛みや違和感なく使用することができます。
タンポンに慣れていない人は、無感覚ゾーンまで吸収体を導いてくれるアプリケーター付きのタンポンを選ぶと正しい位置に入れやすいですよ。

参考:タンポンってどんなもの?

多い日の取り換えはこまめに

タンポンの使用時間の目安は4~8時間です。使用時間を守って使用するのはもちろんのこと、経血量が多い日はこまめに取り換えれば漏れを防ぐことができ安心です。

タンポンの吸収体は経血を十分吸ってしまうと吸収力が落ちてしまいます。許容を超えて使い続けることは漏れにつながります。

経血が多い日や経血量には個人差があるため「使用目安時間内だから安心」と思わずに、様子をみながら取り換えましょう。普段から自分の生理の傾向を知っておくと良いですね。

参考:みんなのタンポンQ&A  Q.どのくらいの時間使えるの?

ナプキンを活用する

「どうしても漏らしたくない!」という場合はナプキンも一緒に使用しましょう。
下着の汚れを気にせずに済みますね。経血量が多い二日目や三日目だけでもナプキンと併用すると安心ですよ。

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骨盤底筋を鍛える体操

骨盤底筋を鍛え、ゆるみを解消することで経血漏れ対策に有効です。骨盤底筋を鍛えるエクササイズは短い時間で気軽にできるものが多いですから、ぜひチャレンジしてみてください。

・寝て行う方法
床に仰向けになって膝を立て、息を吸いながらゆっくりヒップを上に持ち上げます。おしりの筋肉をぎゅっと引き締めたまま5呼吸ほどキープ。徐々に力を抜きます。

・座って行う方法
椅子に座って足の間にクッションやタオルを挟みます。足は膝より広く開き、息を吐きながら骨盤底筋に力を入れます。

参考:骨盤底筋トレーニング

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生理が漏れた時の対処法

経血が漏れて汚してしまうと染み抜きが心配ですね。応急処置や本格的な染み抜きの方法をお伝えします。

応急処置

水洗いができる場合は洗ってしまいましょう。その際の注意点は1点だけです。必ず30℃以下の水を使用してください。経血汚れはたんぱく質を含んでいますが、タンパク質はお湯で固まる性質をもっています。お湯で洗うと取れにくくなってしまうため気を付けましょう。

水洗いできない場合は乾いた布やティッシュで血液の水分をふき取っておきましょう。そのあと水で濡らしたハンカチなどで軽くたたいて汚れを移しとればバッチリです。

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洗濯前のシミ抜き方法

時間が経過し黒っぽくなった血液汚れは水だけでは落ちません。セスキ炭酸ソーダを水に溶かしてつけ洗いしましょう。数時間浸しておけば汚れが分解されます。

参考:下着や服についた経血シミを抜く方法と注意点

経血量が多くて心配な時は婦人科に相談を

経血の量は測定したり比較したりするものではないため、自分の量が平均と比べてどうなのかわからない人がほとんどでしょう。

しかし、経血量が非常に多い場合は病気が隠れている場合もあります。普段の量と比較して明らかに多い、貧血の症状が出ているなどの場合は過多月経の可能性があります。心配な時は迷わず婦人科で相談しましょう。

参考:女性の病気について過多月経

まとめ

タンポンは正しく使用すれば経血が漏れる心配はほぼありません。漏れが心配な人は今回ご紹介した経血漏れ対策をしてみてください。

タンポンにはムレやカブレが気にならないなどのメリットもあります。シーンに合わせて生理用品を選び、快適に生理を乗り切りたいですね。