好きなものをバカにしないで!(泣)

私の大好きな漫画を、友人から中二病じゃんと馬鹿にされました。中二病ってどういうことなんですか? それでも好きな場合はどうしたらいいですか? (悠奈さん・25歳)

好きでいいじゃないですか」

ータカハシさんは中二の時は中二病でしたか?

ド級の中二病だったと思うよ」

ーわお。インタビューしがいがありますね〜(笑)。中二病っていうのは具体的にどんなことするんですか?

「急に資本主義とか死海文書とか覚えたての言葉を多用したり、ちょっと難しい文庫本をポケットに入れたり」

ーなるほど(笑)。

「あと、洋楽を聴き始めるんです。それだけなら全然いいんですが、流行ってる邦楽をバカにしだすんです。典型的な中二病ですね」

ーうわ〜。タカハシさんもそうだったんですか?

「僕は、小二病も中二病も高二病も大二病もフルで罹患しましたよ。なんなら今も全部発症してる。合併症で命の危険がありますよ」

ー小二病!?

「小二病もあるんです。伊集院光さんが命名したんですけど、”スーパーボールを高い所から落としたがる”とか。各時期の”あるある”みたいなもんです。病って言うけど、別に悪いことじゃないよ。思い出すと恥ずかしいけど、その都度の青春を謳歌してる証拠みたいなもんだと思います」

ーなるほど…。でも悠奈さんは好きな漫画をバカにされたって言ってますが。

「ていうか中二病バカにするのは、中二病バカにする病だからね! これもまた、多くの人が通る道なんで、お互い様ですよ」

ーちなみにバンド界隈だとどうですか? 好きなバンドが中二病っぽいとか言われたり…。

「それバンドマンに聞く? バンドマン全員中二病だけど

ー(笑)。たとえば、タカハシさんがある日対バンになったすごく若いバンドが、めっちゃ中二病やん…って思ったりするんですか?

「(笑)。思うことあるけど、素直にそれをやれる感性がフレッシュでいいなって羨ましく思ってしまう。僕にはもうそういうものは、なかなか作れないから。今は大人もオシャレにロックを楽しむ時代だけど、結局ロックミュージックって本質的にはティーンエイジャー的感性のためのものだからね」

ーそうなんですか!?

「ビートルズだって、当時熱中してたのは10代の女の子たちだし、ポップミュージックは本来そういうもんだと思う。自分も、16歳の自分に聴かせたい、彼が面白いな、と思うことをやりたいって思う」

ーじゃあタカハシさんが今もし、16歳くらいの子に刺さる曲を書いてくださいって言われたら?

「めっちゃやりたいよ。一番やりたいこと。一番トライしたいことではある。だってもう16歳じゃないからこそ、どこまでその気持ちに迫れるかってことだよね。すごく難しいけど、自分の中のどこかにはいるはずだからね」

ー深い…。

「あと、悠奈さんに言っておきたいけど、その時好きになったもんが最高だよ。好き嫌いに他人の意見は関係ないよ。不安に思うかもしれないけど、世界のどこかには、あなたと同じように感じてる人も絶対いるんだし」

ー心強いお言葉!

「まぁ、僕は中二病なんで、”どうしようもないもん好きだなーコイツ”って思う時もなくはないですけど」

ーおい!(笑)

「あ! それ中二病バカにする病を怒る病ですよ!」

ーなんだこの人…

今週のまとめ
・聞き上手の条件は”相手の言いたいことを拾う”、”ツッコめる”、”表情豊か”!
・その時自分がいいと思ったものが最高。


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タカハシヒョウリ
(c)勝永裕介
【ミュージシャン】
ロックバンドオワリカラと特撮バンド科楽特奏隊のギター/ヴォーカル、ソロの音楽活動など。

【イラストレーター】

グロカワキャラ小腸はみ出し夫の生みの親など。

【執筆家】

いくつかのWEBサイトで連載など。

【ハイブリッドおタク】

バンドのフロントマンの固定概念を覆すガッチガチな情報量と批評眼/語り口、そしてポンコツさ。

愛するのははゴジラ/ウルトラマンを始めとする<特撮>全般、映画、アニメ、マンガ、お笑い、ゲーム、蕎麦など。


特技は<才能の無駄遣い>
座右の銘は<世界の創作物に愛を>