1、「常に楽しくないといけない」という発想を捨てる

場の空気を読んで楽しいフリをしていても、実はその場を楽しめないようなら、それが真理の声だと気づきましょう。人の心は流動していて、楽しいときもあれば、そうじゃないときもあるので、無理に楽しそうに振る舞う必要はありません。ある程度の本音を見せたうえで付き合える相手でないと、真に付き合えることはできないのです。

2、“思い出”を心の支えにしすぎない

時には「学生時代は楽しかったなぁ」など過去の思い出に浸るのもいいですが、あまりにも懐かしんでいると、過去に思考がブレて「今」に集中できないクセがつき、考え事で頭がいっぱいになってしまいます。本当の充足感は、今を生きることからしか得られないのです。思い出は忘れて、目の前のことにしっかり集中しましょう。

3、「ムカつく!」ではなく、「私はムカついている」と考える

「ムカつく!」というのはその感情に溺れている状態で、一方「私はムカついている」は感情の外にいて、「私はそうなっているな」と眺めている状態。つまり、「私はムカついている」と思うことで視点が変わり、冷静になれるのです。これは、緊張している時に「私は緊張している」と思うと気持ちがほぐれるなど応用可能。

教えてくれたのは 月読寺・正規寺住職 小池 龍之介さん

神奈川県鎌倉市に月読寺を、山口県山口市に正規寺を開山。双方で、お寺とカフェの機能を融合した「esde cafe」や、一般向けの座禅指導を展開。修行の傍ら、『考えない練習』(小学館)など執筆活動も精力的に行なっている。