おタク男子が世のおフェロ女子に物申す!
読者の乙女なお悩みに、バンドマンおタク男子の彼が思いもよらない変化球で答えます。

恋も仕事もおしゃれも夢も。人生に迷ったらあの人に相談してみよう!


答えてくれるのは、ロックバンド・オワリカラのタカハシヒョウリさん。


↑ミュージシャン時のタカハシさん

特撮おタク時のタカハシさん


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今回は、おタク男子にこそ訊きたいこんな質問。

刺激はいりません。

世の中、刺激の強い娯楽が多すぎませんか? 怖いドラマ、大迫力の映画、とか。休息時間にだらんと脱力しながら楽しめるような、くだらなくてのほほんと笑える娯楽を教えてください。(28歳・編集担当)

―はい。これ、私の悩みなんですけど…。

「あ~、これはもう、“ダメ映画”ですね」

―ほ、ほう(笑)。

ダメ映画・クソ映画って呼ばれるジャンルが世の中にはあるんですよ。B級映画とも言うけど、お金もかかってないし役者も無名、なのにどこか愛せるっていう。それを見るのが僕は癒しですね」

ーなんでですか!?

「今ってみんな、頑張ってモノ作るじゃないですか。映画とかも、もちろんヒットさせようと頑張って、いい役者さん起用して、ギラギラしてますよね。でも当時のダメ映画って、とりあえず作んなきゃいけなかったから、“まぁテキトーにやろうぜ、まぐれでヒットしたらいいよね”みたいな空気で、”あー、できたできた!”みたいな感じの、マイナスイオンが出てる感じがすごいイイんですよ」

―へ~、マイナスイオン!(笑) でも、人が死ぬシーンとかないですか? できれば何事も起きない平和な作品がいいんですが…。

「人はめっちゃ死にますよ。物によっては、残酷なシーンもあります。でもその死に方もなんですよ! 軽いノリで死ぬんです。たとえば今だったらドラマとかで、人が死ぬってわりと深い理由と伏線があって死んだりするけど、ダメ映画の場合、バカな若者がイエーイ!とか言って車乗ってたら、そのまま崖から落ちて死ぬみたいな。そういう感じですよ(笑)」

―なる…ほど…。できれば見ていて安らげるような作品が嬉しいんですが…。

「僕はダメ映画見てるとすごい安らぎますよ。だって、全員やる気ないんだよ! ギラついてる奴は一人もいない。たとえば『プラン9・フロム・アウタースペース』っていう有名なダメ映画があって、”最低映画の巨匠”と言われているエド・ウッド監督のホラーなんですよ」

ーホラー(泣)。

「宇宙から宇宙人がやってきて、死人を蘇らせちゃうっていう内容なんですけど、明らかに発泡スチロールみたいな軽い素材で作った墓をボコーンって開けて復活する。でSFホラーかと思いきや、なぜかドラキュラみたいなお爺さんが出てくる。ドラキュラ役は、ベラ・ルゴシっていう往年の名ドラキュラ役者さんが演じてたんだけど、ちょっと撮影した時点で亡くなったんですよ」