おタク男子が世のおフェロ女子に物申す!
読者の乙女なお悩みに、バンドマンでおタク男子の彼が思いもよらない変化球で答えます。
恋も仕事もおしゃれも夢も。人生に迷ったらあの人に相談してみよう!
答えてくれるのは、ロックバンド・オワリカラのタカハシヒョウリさん。
↑ミュージシャン時のタカハシさん
↑特撮おタク時のタカハシさん
☆これまでの処方箋一覧はコチラ!
今回は、おタク男子にこそ訊きたいこんな質問。
刺激はいりません。
世の中、刺激の強い娯楽が多すぎませんか? 怖いドラマ、大迫力の映画、とか。休息時間にだらんと脱力しながら楽しめるような、くだらなくてのほほんと笑える娯楽を教えてください。(28歳・編集担当)
―はい。これ、私の悩みなんですけど…。
「あ~、これはもう、“ダメ映画”ですね」
―ほ、ほう(笑)。
「ダメ映画・クソ映画って呼ばれるジャンルが世の中にはあるんですよ。B級映画とも言うけど、お金もかかってないし役者も無名、なのにどこか愛せるっていう。それを見るのが僕は癒しですね」
ーなんでですか!?
「今ってみんな、頑張ってモノ作るじゃないですか。映画とかも、もちろんヒットさせようと頑張って、いい役者さん起用して、ギラギラしてますよね。でも当時のダメ映画って、とりあえず作んなきゃいけなかったから、“まぁテキトーにやろうぜ、まぐれでヒットしたらいいよね”みたいな空気で、”あー、できたできた!”みたいな感じの、マイナスイオンが出てる感じがすごいイイんですよ」
―へ~、マイナスイオン!(笑) でも、人が死ぬシーンとかないですか? できれば何事も起きない平和な作品がいいんですが…。
「人はめっちゃ死にますよ。物によっては、残酷なシーンもあります。でもその死に方も雑なんですよ! 軽いノリで死ぬんです。たとえば今だったらドラマとかで、人が死ぬってわりと深い理由と伏線があって死んだりするけど、ダメ映画の場合、バカな若者がイエーイ!とか言って車乗ってたら、そのまま崖から落ちて死ぬみたいな。そういう感じですよ(笑)」
―なる…ほど…。できれば見ていて安らげるような作品が嬉しいんですが…。
「僕はダメ映画見てるとすごい安らぎますよ。だって、全員やる気ないんだよ! ギラついてる奴は一人もいない。たとえば『プラン9・フロム・アウタースペース』っていう有名なダメ映画があって、”最低映画の巨匠”と言われているエド・ウッド監督のホラーなんですよ」
ーホラー(泣)。
「宇宙から宇宙人がやってきて、死人を蘇らせちゃうっていう内容なんですけど、明らかに発泡スチロールみたいな軽い素材で作った墓をボコーンって開けて復活する。でSFホラーかと思いきや、なぜかドラキュラみたいなお爺さんが出てくる。ドラキュラ役は、ベラ・ルゴシっていう往年の名ドラキュラ役者さんが演じてたんだけど、ちょっと撮影した時点で亡くなったんですよ」