素直に甘えることができない人は『それくらい言わなくてもわかってほしい』という甘えを持っている人なんですよね。
それをわかってくれないと、大きな溜息をついてみたり、ドアを閉める音や足音でサインを出したりして、『早く気付いてよ!』とイライラしてしまうわけです。
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しかし人というのは恋人といえども言葉もなしに以心伝心などできないものです。
できるとしてもそれは何十年も連れ添った関係であり、それまでに交わした数多の言葉の数だけ通じ合えるもの、たかだか一年や二年の関係では言葉もなしに通じ合うことなどできません。
大きな溜息をついても、ドアを勢いよく閉めても、ドタバタと足音を鳴らしてみても、『なんか機嫌悪いな、、、』くらいの情報量しか伝わらないものなんですよ。
とくに同棲というのは共同生活ですから、お互いに甘え合い助け合うことが重要になってきます。
それをお互いが『言わなくてもわかってほしい』という甘えを持っていると、意思疎通することができずにお互いが『自分ばかり大変な思いをして、、、』という不満が生じてしまうんです。
両者共に素直に甘えることができれば、それは『お互い様』として助け合うことができるのに、それができないがためにお互いが『自分ばかり、、、』と不満だけが募り隔たりができてしまうんです。
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男性だって仕事でヘマをやらかしてもう何もしたくないときだってあります、女性だって家事に追われてヘトヘトなときだってあります。
その気持ちを素直に差し出し合えば、男性も家事をやってくれるのかもしれませんし、女性だって元気付けてあげるのかもしれませんし、『じゃあ今日は気晴らしに外食にしようか』なんて両者にとって嬉しいイベントが発生するかもしれません。
素直に言葉を交わすことによって事態はポジティブに変化していくもので、『甘えることができない』なんてポジティブを否定しているようなものなんですよ。
甘えることができないのは究極の甘え、一緒に生活をするのならそんな甘えは捨てて素直に甘えるべき。
弱音くらい吐いたっていいんだよ、それを受け止めてくれるから『好きな人』なんじゃないか。
漫画:山科ティナ
文章:DJあおい