着飾る恋と着飾らない恋、どっちが幸せ?
『逃げ恥』や『恋つづ』など、数々の胸キュンドラマを生み出してきたTBSの火曜22時枠。4月20日から新たに、『着飾る恋には理由があって』がスタートしました!
最近の同枠のヒロインは、『恋あた』の樹木(森七菜)や、『ボス恋』の奈未(上白石萌音)など、素朴な女の子が多かったのに対し、今作のヒロイン・真柴くるみ(川口春奈)は、華やかな“着飾りガール”。PCには可愛らしいステッカーが沢山ついていて、ファッションも原色を取り入れたコーデが多い。セルフでしているネイルは、インスタグラムにアップするためにと、毎日塗り直していました。
真柴は、「会社に貢献したい!」と宣伝を兼ねて始めたSNSで、10万人のフォロワーを持っているインフルエンサーなこともあり、 SNSに対する執着は異常にも思えましたが、「携帯がないと、落ち着かなくてソワソワしちゃって、いてもたってもいられません」という言葉には、共感できた人も多いのでは?
真柴が頑張れる理由は、社長の葉山の存在
フォロワーを増やすため、必死に携帯と向き合っている真柴が、 “頑張れる理由” は、社長である葉山祥吾(向井理)の存在にあります。葉山は、会社を大きくした “できる経営者” であるにも関わらず、全く着飾らないゆったりとしたキャラクター。
部下から、「身だしなみに気を遣え」と怒られていたシーンもありましたが、仕事の話をしている時は真剣な表情。そんなギャップに心を奪われた人もいるはず! しかし、真柴が頑張りすぎてしまうのは、「社長に認められたい!」という想いから来るものなわけで。真柴は、葉山のことを好きになればなるほど、着飾らないといけなくなっていく。その人の存在で頑張る自分になれるのは、幸せなことなのかもしれませんが、真柴を見ていると、少し疲れているような気もします。
そんな時、真柴とルームシェアをすることになるのが、シンプルな生活を追求するキッチンカー店主・藤野駿(横浜流星)です。駿は、「携帯を家に置きっぱなし」だったり、「自然の声に耳を傾けないと」と言ったり……。
常にSNSをチェックしている真柴からすると、「ありえない」ことを平然と言ってのけます。真柴が “SNS映え” する料理を依頼しても、出してくるのは全く映えない料理。けれど、駿が料理をしているシーンを見ると、かなり手の込んだ料理なんです。表面しか見ない真柴と駿は分かり合えず言い合いになってしまう場面もありました。
飾り気のないカレーが美味しい…本質って?
しかしその数日後、落ち込んでいる真柴の姿を見て、再び料理を作ってあげる駿。全く飾り気のないカレーでしたが、真柴は「美味しい」と噛み締めるように食べ、涙を流していました。それはきっと、 “着飾らない” ものの奥にある “本質” に気付くことができたから。そして、毎日必死でアートしていたネイルをやめ、自爪で会社に向かって行きました。
「携帯のなかに答えはないね。桜の木の下で、その人ゆっくり見てさ、決めればいいんじゃないの?」と言う駿の言葉は、真柴だけでなく、視聴者の胸にも強く響きます。電車に乗ると、誰もが携帯の画面に顔を落としている。
誰かと一緒にいても、携帯を気にしてしまい、目の前にいる人としっかり向き合えていなかったり。けれど、葉山のように、頑張らせてくれる恋も幸せ。駿のように頑張らなくていいんだと思わせてくれる恋も幸せ。果たして、真柴は誰を選ぶんでしょうか? “着飾るガール”の恋を見守っていきながら、深く考えさせられるドラマになりそうです。
『ボス恋』『恋あた』『恋つづ』TBS火曜ドラマのヒロインが、最終的に幸せを掴める理由とは?
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