生理前にお腹が張る原因
まず始めに、私たちの体や気持ちを重くしてしまうことがある、お腹の張りの原因を解説します。
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PMS(月経前症候群)による影響
PMS(月経前症候群)は、名前のとおり生理前に精神や身体に起きる症状のこと。これらの症状は3日から10日続くことがあり、生理がはじまると同時に軽くなったり、なくなったりするものを指します。
PMSの原因は、はっきりと明らかにはなっていませんが、女性ホルモンの急激な変化が原因と言われています。排卵から生理がはじまるまでの間、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる女性ホルモンが多く分泌され、その後急激に低下します。この大きな変動がPMSを引き起こすのです。
お腹が張るのは、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響により、腸の働きが低下し、ガスがお腹にたまったり、腸がむくんだりしてしまうからです。
参考:https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=13
胃腸の不調
普段の食生活やストレスが原因で胃腸の働きが低下し、お腹の張りにつながっている可能性もあります。
PMSの症状を緩和させるためにも、日頃から腸内環境を整えるのが有効です。
PMSの症状に悩んでいる人は多い
arwebの読者アンケート※1では、対象者のほぼ全員が「PMSにより身体、心に不調を感じる」と回答。多くの人が生理前の不調に悩まされています。
ただ「みんなあるものだから」とひとりで抱え込むのは禁物。症状がひどい場合は、がまんせずに婦人科を受診することをおすすめします。
※1 https://ar-mag.jp/articles/-/10934
生理によるお腹の張りを緩和する方法
続いて、生理前のお腹の張りを緩和させるためのケア方法をいくつかご紹介します。
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PMSを緩和する食事を意識する
PMSを緩和するためには、ホルモンバランスを整えてくれる栄養を摂ることが効果的です。
たとえば、イライラを和らげてくれるビタミンB6やカルシウム、マグネシウムは、ナッツや海藻類、レバーやカツオなどに多く含まれます。
他にも、女性ホルモンに似た働きのあるイソフラボンもおすすめです。豆腐や豆乳なら食事にも取り入れやすそうですね。
更に、ブロッコリーやアーモンドなどに含まれるビタミンEにも、ホルモンバランスを整える作用があります。
参考:https://pms-navi.jp/method/method02.html
腸内環境を改善する
腸内環境の改善は大切なポイントです。善玉菌を増やす食事を意識してみましょう。
善玉菌を増やすためには、ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆などのビフィズス菌や乳酸菌が含まれる食材を継続して食べるのがおすすめです。
また、善玉菌のエサになるオリゴ糖や食物繊維が豊富な大豆やごぼう、玉ねぎも積極的に取りましょう
ただし、過剰な摂取は身体に良くありません。全体の栄養バランスを考えながら、1回の食事でまとめて摂るのではなく、複数回に分けて摂るよう心がけてください。
十分睡眠をとって疲労を回復する
睡眠も腸内環境を整える上で重要な要素です。質の良い睡眠が取れていないと、自律神経が乱れ、腸にも悪影響をもたらします。
睡眠の質を高めるには、まずは眠るときの環境づくりから。
寝る直前は、神経を興奮させてしまうブルーライトを出すスマートフォンを触るのを避けるのはもちろん、就寝時の光や音、温度に気をつけてみてください。
目元を温めるアイピローのようなアイテムも、よりリラックスして眠れるのでおすすめです。小豆の水分を温め、出てくる蒸気を使う“小豆カイロ”タイプのものなら、繰り返し使用できサステナブル。
出典:アディションスタジオ アイピロー ¥7,040
適度な運動で調子を整える
気持ちがいいと思えるくらいの適度な運動も、腸の活性化を促します。
近所で30分程度の散歩をする、室内でもできる体操やヨガやストレッチにトライしてみるなど、負担のない範囲ではじめてみると良いでしょう。
ストレスケアで心を整える
ストレスケアで心を健やかに整えることも必要です。
実は、PMSは真面目な性格で神経質な人ほどなりやすいとも言われています。ストレスは自律神経のバランスを乱し、PMSを悪化させてしまうので、なるべく生理前はゆとりのある、リラックスした生活を心がけましょう。
ご自身でできるケアとしては、アロマや足湯などがおすすめ。
アロマは、ラベンダーやカモミール、ゼラニウムやベルガモットなどがリラックス効果が高いと言われています。お気に入りの香りのアイテムを見つけて、生理期間だけ使う特別な楽しみにしても良いかもしれません。
また、身体を温めるとストレスの緩和につながります。湯船に入るのが理想ですが、生理中で気分が向かない場合は、足湯を活用してみてください。
フットバスや洗面器にシャワーでお湯を入れ、足を浸けておくだけでも下半身から体全体が温まります。
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アルコールやカフェインは控える
アルコールはPMSのリスクを高め、カフェインは神経を興奮させ、特にメンタル面の不調を引き起こしてしまう可能性があります。
この期間はお酒やカフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶や栄養ドリンクは控えるようにしましょう。
最近は、カフェでもカフェインレスやデカフェのコーヒーが提供されています。ノンアルコール飲料もおいしいものが増えているので、どうしても我慢できないときや、お付き合いの場でうまく活用できると良いですね。
まとめ
いかがでしたか?食事のメニューやセルフケアアイテムなどは、生理期間の特別なものとして準備しておけると、ちょっとした楽しみになりますよ。
私の場合、色々なフレーバーのカフェインレスの紅茶をストックして、生理中のご褒美にしています。
皆さんも、ご自身に合ったケア方法を見つけ、軽やかな7日間を過ごせますように。
テキスト/みづきゆいな