妊活中のお酒は適量なら問題ない

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妊活中に、適量のお酒をたしなむ程度であれば問題ありません。ただし、妊娠の可能性がある場合は必ず控えましょう。

アルコールと妊娠についての研究は数多く行われていますが『どれくらいの量やどれくらいの間アルコールを飲んでいたら、妊娠に影響が出るのか?』は、まだ分かっていないのが現状です。

妊娠が判明したら、授乳が終わるまでお酒は控えるようにしてください。

参考:東京都福祉保健局|東京都妊活課>妊娠中の食生活について

妊娠中の女性は完全にお酒をやめよう

妊娠中の飲酒が与える、赤ちゃんへの影響について説明します。

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胎児性アルコール・スペクトラム障害とは

胎児性アルコール・スペクトラム障害は、妊娠中の母親の飲酒によって、赤ちゃんに起こってしまういろいろな障害のことを言います。

お腹の中の赤ちゃん、もしくは生まれてくる赤ちゃんが、低体重や顔面を中心とする形態異常、脳障害などの影響を受けてしまうのです。

胎児性アルコール・スペクトラム障害に治療法はありません。妊娠中の飲酒を避け、予防することがただ1つできる対策となります。

妊娠中に摂取するアルコール量の『これくらいまでなら問題ない』という値は、まだ分かっていません。

しかしながら、妊娠初期の飲酒ほどリスクが高いことや、短期間であっても大量の飲酒はリスクが高まることは明らかになっています。

妊娠中の飲酒は、赤ちゃんに何かしら影響があると考えられるのです。赤ちゃんのためにも、妊娠が分かったらお酒は控えてくださいね。

参考:厚生労働省|e-ヘルスネット>胎児性アルコール・スペクトラム障害

タバコは妊娠にも悪影響

タバコが赤ちゃんに与える影響も知っておきたいですよね。妊婦本人が喫煙するケースと、周りに喫煙者がいて受動喫煙してしまうケースについて解説していきます。

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妊娠への悪影響

実は喫煙の影響は、赤ちゃんを授かる前からあることが判明しています。

パートナーのどちらかが喫煙している場合、妊活を始めてから妊娠するまでの待ち時間が長くなることが報告されているのです。

また、女性が喫煙していると閉経が早まるために、子どもを作れる期間が短くなる影響もあります。

参考:厚生労働省|e-ヘルスネット>女性の喫煙・受動喫煙の状況と、妊娠出産などへの影響

妊娠中の妊婦・胎児への悪影響

妊娠中の喫煙は、低出生体重や早産のリスクを高めます。妊娠中の喫煙期間が長いほど、早産リスクが高まり、喫煙本数が多いほど出生時の体重・身長を減らしてしまうことが分かっているのです。

妊娠中の喫煙によって、子宮外妊娠や常位胎盤早期剝離、前置胎盤のような、正常な妊娠ではない状態を引き起こす可能性も示されています。赤ちゃんだけでなく、母体にも影響が出る可能性があるのです。

最近では、電子タバコを利用している方も増えてきましたよね。

アメリカの保健福祉省の発表によると、妊娠中に電子タバコを使用した場合、胎児や出生後の発達に影響を及ぼすことが報告されています。

発達にどんな影響があるのかというと、たとえば乳幼児突然死症候群、脳障害、聴覚障害、肥満などです。

タバコの種類を問わず、妊娠中の喫煙は赤ちゃんにもママにも悪影響を及ぼすことを、十分に理解しましょう。

参考:国立がん研究センター|紙巻タバコの禁煙方法と有効性を調査電子タバコでの禁煙は有効性が低い

受動喫煙にも気を付けよう

妊婦本人は喫煙していなくても、パートナーや同居の家族が喫煙している煙を吸う『受動喫煙』にも気を付けましょう。

乳幼児突然死症候群(SIDS)という病気をご存知でしょうか。何の予兆も、病気になったこともない赤ちゃんが、睡眠中に突然亡くなってしまう原因不明の病気です。

妊婦の喫煙・受動喫煙、生まれてきた赤ちゃんの受動喫煙は、乳幼児突然死症候群との関連性が指摘されています。

そのほか、低出生体重や胎児発育遅延の影響も出てしまう可能性があります。

大事なご家族を守るためにも、妊娠が分かったらパートナーも含めて禁煙を心がけてくださいね。


参考:厚生労働省|乳幼児突然死症候群(SIDS)について

ノンアルコール飲料は大丈夫?

ノンアルコール飲料と表記されながら、微量のアルコールが入っているものがあることを知っていますか?妊娠中に飲めるノンアルコール飲料と、飲んではいけないノンアルコール飲料との違いを説明していきます。

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アルコールを微量に含むノンアルコール飲料に注意

『ノンアルコール』と表記をしていても、微量のアルコールを含む飲料もあるので注意してください。

酒税法上、アルコール含量が1%未満のものは、アルコール飲料に含まれません。つまり、0.00%~0.99%のアルコール飲料はすべてノンアルコール飲料に分類されているのです。

ノンアルコール飲料と書かれていても「実は0.5%のアルコールを含んでいた」なんてこともあるので、十分注意しましょう。

どうしても飲みたいときは0.00%のノンアルコール飲料を


どうしてもアルコール風味の飲み物が飲みたいという時は『アルコール0.00%』と表記されているノンアルコール飲料を選んでくださいね。

ただし、0.00%のノンアルコール飲料であっても、20歳以上の方が飲むよう想定して作られています。子供に飲ませることは控えましょう。

アルコール以外の成分について気になる方は、医師に相談してから飲むようにしてください。

まとめ


妊娠中のお酒や喫煙は、生まれてくる赤ちゃんに様々な悪影響を与えてしまうことが分かっています。妊活中のアルコールはたしなむ程度にとどめ、妊娠が発覚したら禁煙・禁酒がベストです。
妊活中から、お酒やタバコ以外のストレス発散方法を探してみるのも良いですね。

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