二の腕のブツブツ・ザラつきの原因は?皮膚科医に取材
まずは、二の腕のブツブツ問題。うるすべ二の腕を手に入れるべく私たちがするべきことは…? 二の腕のブツブツができる原因からケア方法まで、徹底取材してきました。
教えてくれたのは…
小林智子(こばやし・ともこ)先生
皮膚科専門医。医学博士。
YouTubeなどSNSにて発信している薬の使い方や正しいスキンケア情報が好評。
YouTubeチャンネル:「こばとも先生のスキンケアアカデミー」
小林智子(こばやし・ともこ)先生
皮膚科専門医。医学博士。
YouTubeなどSNSにて発信している薬の使い方や正しいスキンケア情報が好評。
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――二の腕のブツブツができる仕組みを教えてください。
小林先生
肌には一定の周期で細胞が生まれ剥がれ落ちる「ターンオーバー」という仕組みがあります。この「ターンオーバー」が何らかの原因で正常に行えないと、角層が分厚くなって硬くなり、毛穴に古い角質が溜まります。結果、毛穴が盛りあがった状態となり、ブツブツができます。
――どんな人が二の腕にブツブツができやすいのでしょうか。
小林先生
別名「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」「毛孔性角化症」「サメ肌」ともいいますが、大抵は遺伝的な要素によるものです。他にも統計的に、思春期に肥満歴があった人や、アトピー、魚鱗癬の疾患があると発症しやすいとされています。
――正しいケア方法を教えてください。
小林先生
実は完治させる治療法はないのですが、症状を改善することは可能です。その方法は、尿素やサリチル酸ワセリン、レチノイド(ビタミンA)を配合した“角質ケア+保湿”。特に角質ケアが重要で、皮膚科ではまず角層を融解する薬を処方するケースが多いですね。融解後は乾燥しやすいので、肌を保湿することが大切です。
――本気で悩んでいる人は、どのようなケアをすれば良いですか?
小林先生
皮膚科で処方されるものと店舗で購入できるものとでは、成分濃度が異なることが多いので、皮膚科に通うことも一つです。皮膚科では、処方された薬を塗って症状を確認しながら、さらに改善させたい場合は自費の治療を提案するケースが多いです。
皮膚科での自費治療としては、ピーリングやダーマペンなどが挙げられます。ダーマペンは、肌を針で傷つけることで、そのダメージを修復しようとする再生機能を利用する治療法で、肌表面の凹凸や毛穴の改善効果があります。一般的にダーマペンは顔が主流で、二の腕の場合は皮膚科によって価格が異なる可能性があるので、事前に確認をしてみてください。
――症状が軽い人はどのようなケアが良いでしょうか?
小林先生
尿素、サリチル酸などのピーリング成分、レチノイド(ビタミンA)などの成分が配合された第三医薬品や化粧品を使うのがおすすめ。尿素は、成分濃度の高い第三医薬品を選ぶといいでしょう。ピーリング成分やレチノイドは乾燥を伴いやすいため、保湿もセットで行いましょう。特に乾燥しやすい時期になると、毛孔性苔癬(もうこううせいたいせん)は痒みが出て赤くなることもあるので、肌のバリア機能を保つためにも保湿は重要です。
――NGケアを教えてください。
小林先生
一般的なスクラブはたまに使う分には構いませんが、やりすぎは肌負担になるので注意しましょう。また、ニキビと同様に、潰すことは周りの皮膚が傷つき跡が残ってしまうのでNGです!