二の腕のブツブツ・ザラつきの原因は?皮膚科医に取材

まずは、二の腕のブツブツ問題。うるすべ二の腕を手に入れるべく私たちがするべきことは…? 二の腕のブツブツができる原因からケア方法まで、徹底取材してきました。

――二の腕のブツブツができる仕組みを教えてください。

小林先生
肌には一定の周期で細胞が生まれ剥がれ落ちる「ターンオーバー」という仕組みがあります。この「ターンオーバー」が何らかの原因で正常に行えないと、角層が分厚くなって硬くなり、毛穴に古い角質が溜まります。結果、毛穴が盛りあがった状態となり、ブツブツができます。

――どんな人が二の腕にブツブツができやすいのでしょうか。

小林先生
別名「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」「毛孔性角化症」「サメ肌」ともいいますが、大抵は遺伝的な要素によるものです。他にも統計的に、思春期に肥満歴があった人や、アトピー、魚鱗癬​の疾患があると発症しやすいとされています。

――正しいケア方法を教えてください。

小林先生
実は完治させる治療法はないのですが、症状を改善することは可能です。その方法は、尿素やサリチル酸ワセリン、レチノイド(ビタミンA)を配合した“角質ケア+保湿”。特に角質ケアが重要で、皮膚科ではまず角層を融解する薬を処方するケースが多いですね。融解後は乾燥しやすいので、肌を保湿することが大切です。

――本気で悩んでいる人は、どのようなケアをすれば良いですか?

小林先生

皮膚科で処方されるものと店舗で購入できるものとでは、成分濃度が異なることが多いので、皮膚科に通うことも一つです。皮膚科では、処方された薬を塗って症状を確認しながら、さらに改善させたい場合は自費の治療を提案するケースが多いです。

皮膚科での自費治療としては、ピーリングやダーマペンなどが挙げられます。ダーマペンは、肌を針で傷つけることで、そのダメージを修復しようとする再生機能を利用する治療法で、肌表面の凹凸や毛穴の改善効果があります。一般的にダーマペンは顔が主流で、二の腕の場合は皮膚科によって価格が異なる可能性があるので、事前に確認をしてみてください。

――症状が軽い人はどのようなケアが良いでしょうか?

小林先生
尿素、サリチル酸などのピーリング成分、レチノイド(ビタミンA)などの成分が配合された第三医薬品や化粧品を使うのがおすすめ。尿素は、成分濃度の高い第三医薬品を選ぶといいでしょう。ピーリング成分やレチノイドは乾燥を伴いやすいため、保湿もセットで行いましょう。特に乾燥しやすい時期になると、毛孔性苔癬(もうこううせいたいせん)は痒みが出て赤くなることもあるので、肌のバリア機能を保つためにも保湿は重要です。

――NGケアを教えてください。

小林先生
一般的なスクラブはたまに使う分には構いませんが、やりすぎは肌負担になるので注意しましょう。また、ニキビと同様に、潰すことは周りの皮膚が傷つき跡が残ってしまうのでNGです!