生理前の肩こりの原因とは

生理前になると、なぜか毎回肩こりが起こってはいませんか。もしかすると、その肩こりの原因はPMSかもしれません。まずは、「PMSって何のこと?」を解説していきます。

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PMS(Premenstrual Syndrome)月経前症候群

PMS(Premenstrual Syndrome)とは、月経前症候群のことです。生理前の3日~10日間、精神的あるいは身体的な症状がみられます。これらの症状は、生理が来ると同時に、和らいだり無くなったりします。

PMSが起こる頻度は、全女性の50~80%との報告が上がっているんです。女性の半分以上が何らかの症状を感じている一方、「治療が必要」と感じている女性は3~7%しかいないとされています。

参考:東洋大学 生理痛とセルフケア
参考:白土なほ子,2017,昭和学士会誌,77(4),360-366
参考:https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2020.pdf

PMSのイライラから肩こりが悪化することも

PMSの症状は200~300種類あるとの研究結果もあります。それほど、PMSの症状は人によって違うんです。たとえば、PMSによるストレスやイライラを感じ、精神的に緊張したり不安になったりすると、無意識のうちに肩に力が入って血流が悪くなり、肩こりとなってしまいます。

また、睡眠とストレスがPMSに深く関連しているとの報告もあります。睡眠とPMSの関連性を調べた研究では、「睡眠に問題ない人と比べて、寝つきの悪さ、途中で目が覚める、早朝に目が覚めると回答した人は、PMSの症状を抱えやすい」という傾向が見られました。特に、途中で目が覚めると答えた人に、PMSとの関連性が高く見られます。しっかり睡眠が取れていないと、翌朝に眠気やだるさを感じるだけではなく、PMSにもつながってしまう可能性があります。夜勤や交代勤務がある人は、なおさら睡眠リズムが崩れやすいので、睡眠時間はしっかりと眠れるようにしたいですね。

生理前の肩こりの対策は?

生理前のつらい肩こり。普段の生活に取り入れやすい対策方法をご紹介します。

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リラックスしてストレスを緩和

生理前や生理中は、揺れ動くホルモンバランスのせいで、体の不調を感じたり気持ちが落ち込んだりしやすい時期です。そんな時期にはストレスを溜めないように、自分の好きなことや、リラックスできることをして過ごしましょう。

ここでは、簡単にできるリラックス方法をご紹介します。

|ハーブティー
お気に入りのハーブティーを淹れて、一息つきましょう。ハーブティーにはカフェインが含まれていないので、夜でも飲むことができますよ。

PMSにおすすめのハーブティーには、カモミールやレモンバーム、チェストベリーなどがあります。

参考: https://www.makita-sanfujinka.com/support/column/menstruation/504/

|お風呂
お風呂に入り、体を温めましょう。温浴効果で血行が良くなり、こわばった筋肉もほぐしてくれますよ。

リラックス効果を高めるには、38〜40度程度のぬるま湯で、20分ほどの入浴がポイントです。熱すぎるお湯は交感神経を刺激し、上手くリラックスできなくなるので気を付けてくださいね。


|ストレッチや散歩(軽めの運動)
体や心の不調を感じたときには、軽く体を動かしてみるのもおすすめです。筋トレのようなハードな運動でなくても大丈夫。

椅子に座ったままストレッチをしたり、ウォーキングを兼ねて1駅手前で降りて歩いたりするなど、手軽に行えるものを取り入れましょう。


|アロマオイル
お気に入りのアロマオイルを使って、心を落ち着かせるのも良いでしょう。軽度から中程度のPMS症状がある人に対し行われた研究で、生理前1週間、毎日10分だけ芳香浴をしたところ、「気分の落ち込みの改善」や「リラックス効果」があることが報告されています。

お部屋でディフューザーを用いるほかにも、アロマオイルをバスタブに数滴入れて入浴すれば、良い香りに包まれて、心も体もほぐれるバスタイムになりますよ。

食事でホルモンバランスを整える

生理前になると、卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌が、徐々に減少していきます。このエストロゲンを補って、急激なホルモンバランスの変化を整えるのも効果的だと考えられます。

大豆イソフラボンは、大豆に含まれる成分です。大豆イソフラボンとエストロゲンの形が似ているため、体内でエストロゲンに似た働きをしてくれるんです。豆腐や納豆、豆乳、みそ、きなこなどの大豆製品を、積極的に食事に取り入れるのがおすすめですよ。

参考: 厚生労働省|大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
参考:東京医療保健大学 小さな大豆に凄いパワーがあることをご存知ですか?

カフェインの摂り過ぎに注意

1日に飲むコーヒーの摂取回数が多いほど、PMS症状が重くなるという報告も上がっています。朝の出勤前や、ひと休憩したいときに、何気なく飲んでいるコーヒーが、PMSと関係しているかもしれません。

コーヒーにはカフェインが含まれていますので、カフェインの摂り過ぎに気を付けましょう。カフェインレスコーヒーに変えたり、お気に入りのノンカフェインの飲み物を探したりしてみてはいかがでしょうか。たとえば、ノンカフェインの飲み物には、そば茶や麦茶、ルイボスティー、ローズヒップティー、カモミールティーなどがあります。

塩分は控えめに

食習慣もPMSと関係しているんです。東京労災病院治療就労両立支援センターの調査によると、薄味を意識している人ほど、PMS症状が低い傾向にあることが認められました。外食や市販のお惣菜には、塩分が多いものもあるので注意が必要です。また、しょうゆやソースといった調味料のかけ過ぎも控えましょう。

意外と要注意なのは、サラダを頻繁に食べる人です。サラダを食べる際、ドレッシングをたくさんかけていませんか?ドレッシングにも塩分が多く入っているので、適切な量を心掛けてくださいね。

参考:東京労災病院治療就労両立支援センター 働く女性のためのPMSレッスン

まとめ

生理前になると肩こりを感じるのはPMSのせいかもしれません。

心身の不調を感じたときは、頑張りすぎは禁物です。食事や生活習慣を整え、リラックスタイムをたっぷりとることで、自分を労わってあげましょう。

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